【新日本】辻・鷹木にシュン・スカイウォーカーが電撃合流!““付き人対決”に割って入り快勝も、鷹木との因縁深まる「神戸ワールド、負けたらどうすんだよ?」

新日本プロレスは6月29日、愛知県体育館で『TANAHASHI JAM~至(いたる)』を開催した。
『TANAHASHI JAM~至(いたる)』
日時:2025年06月29日 (日) 16:00開場17:00開始
会場:愛知・愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)
観衆:4,570人
第6試合では、「付き人対決」をテーマに組まれた6人タッグ戦が行われ、辻陽太、鷹木信悟、そしてXとして名を伏せられていたシュン・スカイウォーカーが、UNITED EMPIREのグレート-O-カーン、カラム・ニューマン、ジェイコブ・オースティン・ヤング組と激突した。
注目されたのはXの正体である。鷹木が「メキシコから連れてきたマスクマン」と予告していたその人物が、ドラゴンゲートからの刺客・シュン・スカイウォーカーであったことは、会場に驚きと熱気をもたらした。入場時にマスクを脱いで高笑いを響かせた姿は、挑発と自信の象徴であった。
試合は辻とオーカーンのロックアップで始まり、かつての付き人同士による一進一退のグラウンド戦で観客の視線を釘付けにした。オーカーンは得意のモンゴリアンチョップと玉座で畳み掛けると、辻は棚橋直伝のドラゴンスクリューで応戦。両者にとって過去を背負った攻防であった。
中盤ではジェイコブ、カラムが連携で畳み掛ける。特にカラムのしなやかなスピードと高精度のキックが冴えた。だが、辻も粘りを見せて鷹木につなぐと、元気ハツラツおじさんの名に違わぬ激しいエルボー連打でUNITED EMPIRE勢を圧倒する。
シュンが登場すると、カラムとの意地のぶつかり合いが始まった。エルボー、ビッグブーツ、そしてブラスターと、己のスタイルを押し付ける。終盤、カラムの延髄斬りからジェイコブへと流れるようなタッチがつながると、ユナパイは波状攻撃へ。オーカーンは辻にスリングブレイドを放ち、棚橋への皮肉とも取れる一撃で存在感を誇示した。
だが、流れを引き戻したのは鷹木とシュン。辻が後方支援にまわると、鷹木がジェイコブにデスバレーボム、そしてシュンが決めのSSWでトドメ。3カウントを奪ったのは、天空を名乗るシュン・スカイウォーカーであった。
<試合結果>
▼第6試合 30分1本勝負
棚橋弘至プロデュース試合「付き人対決!棚橋イズムが見たい」
シュン・スカイウォーカー 〇
鷹木 信悟
辻 陽太
vs
ジェイコブ・オースティン・ヤング ×
カラム・ニューマン
グレート-O-カーン
11分19秒 SSW→片エビ固め
試合後のバックステージでは異彩を放つ応酬が繰り広げられた。
試合に勝利した辻陽太は、オーカーンが残したイスに座って「グレート-O-カーン、食べ物を大事にするなら、イスも大事にしなきゃダメだぞ」と皮肉るとともに、棚橋弘至社長に対して「ダブルメインイベントという表現をやめてはどうか」と提言。「俺にとって印象的なダブルメインは、棚橋さんと中邑真輔さんのインターコンチ戦。あんたがケリをつけてくれ」と語り、団体の在り方に一石を投じた。
一方、遠征帰りの鷹木信悟は疲労を滲ませつつも、試合に同陣営として登場したシュン・スカイウォーカーについて「今日1日限定のゲスト」と語りつつ、「意外と良かったな」と一定の評価を下した。
ところが、この“客演”に関して、鷹木とスカイウォーカーの間に火花が散る。
遅れて現れたシュンが握手を求めるも、鷹木はこれを拒否。スカイウォーカーが「それなら態度で示せ」と挑発すれば、鷹木も「今は何のチャンピオンでもないのに偉そうだな」と応酬。スカイウォーカーは「王座より上にいるのが自分だ」と言い放ち、7月13日のDRAGONGATE・神戸ワールド記念ホール大会でのドリームゲート王座挑戦を明言。「前哨戦など必要ない」との持論を展開した。
さらに、鷹木が「負けたら退団だろ?」と念を押すと、スカイウォーカーは「シュン・スカイウォーカーに負けはない」と即答。「プロレス界の常識など通じない」と語り、自身の“無敗神話”を強調した。
話はやがて、王座挑戦後の展望にまで及ぶ。鷹木が「ここ(新日本)でも何かあるんじゃないのか?」と仕掛ければ、スカイウォーカーは「ドリームゲート王座が欲しいのか? だが、俺が戴冠したら次元が違う」と返答。4度のドリームゲート戴冠歴を誇る鷹木に対し、「4回取ったということは、4回落としたということ」と言い放ち、挑発をエスカレートさせた。
「回数で語れない存在、それがシュン・スカイウォーカーだ」と言い切るスカイウォーカーに、鷹木も「リングで試してみたらいい」と応酬。「13日、神戸ワールドのスケジュール空いてるか?」と新日本のスタッフに確認を取るそぶりまで見せ、会場か配信での観戦を“示唆”するにとどめた。
スカイウォーカーは「言うだけ言って来ないのは許さない」と牽制したが、鷹木は「まあ、面白くなるなら乗ってやる」と笑みを浮かべ、控室へ。
残されたスカイウォーカーはなおも語り続けた。
「鷹木信悟は仮定でしか語れない。だから頂に上がれない」と厳しく断じ、「俺は新日本プロレスの上、棚橋弘至の上、そこに存在する」と、最後まで“天空人”としての立場を主張した。
鷹木との因縁が明確になった今、神戸ワールドを経たその先で、ふたりが再び対峙する日もそう遠くはないかもしれない――。
<写真提供:新日本プロレス>
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