【新日本】ウルフ アロン、覚悟の第一声!TANAHASHI JAMでリング初登壇「期待してくれていると強く感じた」

新日本プロレスは6月29日、愛知県体育館で『TANAHASHI JAM~至(いたる)』を開催した。

『TANAHASHI JAM~至(いたる)』
日時:2025年6月29日 (日) 16:00開場17:00開始
会場:愛知・愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)
観衆:4,570人

来年1月4日の東京ドーム大会をもって現役を退く棚橋弘至がプロデュースしたこの興行に、柔道東京五輪金メダリストのウルフ アロンが登場した。

第3試合終了後、会場アナウンスとともに姿を現したウルフは、ライオンマークのTシャツを着てリングイン。阿部リングアナによる紹介に、場内は万雷の拍手と歓声に包まれた。

リング中央に立ったウルフは、緊張の面持ちでマイクを握った。

「新日本プロレス、プロレスファンのみなさん、はじめまして、ウルフ アロンです!」

言葉に詰まりながらも、言葉の一つひとつに実直な思いを込めた。続けて「新日本プロレス、入団させていただきました」と正式入団を報告し、「マットの上に立てることに感謝しています」と頭を下げた。

プロレスラーになることは、柔道で夢を叶えたその後に芽生えたもう一つの夢だったと明かす。そして、「次、このマットの上に立つときには、一人前のプロレスラーになって戻ってこれるよう、準備してきます」と誓いを立てた。

その後、来年1月4日の東京ドーム大会でのデビューが発表されると、四方に礼を示しながら退場。観客からは「ウルフ」コールが起こり、期待感が一層高まった。

バックステージでは、報道陣の問いかけに率直に答えた。

初めてリングに立った心境を問われると、「震えました。360度から観てもらえることに、どんなことを話そうかと考えていましたが、いざ立ってみると頭が真っ白になりました」と本音を吐露。「でも、期待してくれていると強く感じた」と語った。

「ウルフ」コールに対しては「柔道では経験しない歓声。試合したい気持ちになった」と頬を緩めた。

当初は自身の思いと今後の準備について伝えるつもりだったが、登壇早々に「マットレス」と言い間違えたことには「全然狙ってないです。本当に申し訳ない」と苦笑した。

東京ドーム大会に向けての準備については、「柔道のクセを抜くことが課題。特に受け身が違う」と分析。柔道時代に染み付いた感覚を一度ゼロに戻すことの難しさを語った。

プロレスラーとしての姿を描けているかの問いには、「ここで闘いたいという気持ちはあるが、まだ想像はできない」と明かした。現在は「すべてが課題」としながらも、「一歩一歩積み重ねていく」と地道な姿勢を強調した。

この日、場内で行われたNEVER無差別級選手権試合に触れ、「ボルチン選手の迫力と永田さんのパフォーマンス維持に驚いた。何か秘訣があるのではと気になった」とコメント。

プロレスの見方も「やる側として捉えている」と意識が変化していることを明かした。

注目を集めたグレート-O-カーンの発言に対しては、「検討させていただければ」と言葉を選びつつ応じた。丸刈り・黒パンツでのデビューを求めるSNS投稿に対し、真っ向から否定も肯定もしなかった。

初のマイクパフォーマンスを振り返っては、「力強い言葉を出したかったが、緊張が勝った。堂々とできるようにしていきたい」と反省を口にした。

緊張感については、「柔道とはまったく別のもので、全ての視線が中央に注がれる特別な空間だった」と語った。

ロープワークについては、「少しずつ修正しながら上達している」と手応えを感じており、ファンの目に映る“動ける柔道金メダリスト”の姿へ、確実に前進している様子を見せた。

この日、藤波辰爾とも控室で言葉を交わしたという。年齢を尋ねられ「29歳です」と答えたというエピソードも明かされた。

コメント終盤には、棚橋弘至が顔を出し「やべえ?」と声をかけると、ウルフは「ヤバいです」と即答。緊張と期待が入り混じった舞台裏のやりとりからも、プロレスラーとしての第一歩を実感している様子が窺えた。

東京五輪金メダリストからプロレスラーへ――。ウルフ アロンの挑戦が、半年後の東京ドームでその“本気”を証明する。

<写真提供:新日本プロレス>

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