【新日本】G1に魔物棲む!IWGP世界王者ザック、成田の無法攻撃の前にまさかの黒星発進「そのベルトな、持っていいのは俺だけなんだよ」

新日本プロレス“真夏の最強戦士決定戦”『G1 CLIMAX 35』が7月19日、北海道立総合体育センター 北海きたえーるで幕を開けた。今年の夏を彩る激闘の火蓋が切られた。

『G1 CLIMAX 35』
日時:2025年7月19日 (土) 15:30開場17:00開始
会場:北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーる
観衆:2,579人

開幕戦からBブロックで特大の波乱が起きた。

現IWGP世界ヘビー級王者にして昨年のG1覇者であるザック・セイバーJr.が、成田蓮の非情な無法殺法の前に沈み、まさかの黒星スタートとなった。王者のG1連覇への道は、いきなり暗雲が立ち込める結果となった。

両者の間には、昨年の『NEW JAPAN CUP』2回戦で成田が反則絡みの勝利を収めたという因縁があった。王者として、そしてディフェンディングチャンピオンとして、ザックにとってはこの上ない雪辱の舞台であったが、G1の魔物は現世界王者にさえ容赦なく牙を剥いた。

試合は、ザックが誇る世界最高峰のテクニックと、成田のルールを度外視した執念が交錯する展開となった。ゴング前の奇襲を冷静に迎撃したザックは、序盤、目まぐるしいグラウンドの応酬で成田を翻弄。サブミッションの攻防では王者の貫禄を見せつけ、主導権を握るかに思われた。

しかし、成田は真っ向からの技術戦を巧妙に回避する。サミング(目潰し)やチョーク攻撃で流れを断ち切ると、執拗なまでの足殺しに戦法をシフト。場外戦ではザックの左足を鉄柵やマットに叩きつけ、リングに戻ってからも徹底した一点集中攻撃で王者の生命線である足技を奪いにかかった。

ダメージを負いながらも、ザックは王者の意地で反撃する。鋭いキックや張り手で成田をぐらつかせ、得意の卍固めやザックドライバーを狙うが、成田はその度に非情な手段で流れを寸断。レフェリーのブラインドを巧みに利用する狡猾さを見せつけ、試合は徐々に無法地帯の様相を呈していった。

勝負を分けたのは、終盤の一瞬の攻防であった。ザックが猛攻で成田を追い詰めたかに見えたが、成田はレフェリーを巧みに盾にし、その死角でザックの急所を的確に蹴り上げる。

この非情な一撃で動きの止まった王者に対し、成田は容赦なく必殺のダブル・クロスを敢行。最後はコーナー最上段からの地獄の断頭台(ダイビングDDT)で、IWGP世界ヘビー級王者の息の根を完全に止めた。

<試合結果>
▼セミファイナル(第9試合) 30分1本勝負
『G1 CLIMAX 35』Bブロック公式戦
ザック・セイバーJr. ×(1敗=0点)
vs
成田 蓮 〇(1勝=2点)
16分14秒 地獄の断頭台→片エビ固め

■試合後バックステージコメント

試合後、成田は不敵な笑みを浮かべ、倒れた王者をマイク無しで挑発した。
「オイ、どうしたチャンピオン。余裕ぶっこいてんのか?そんなんだからな、初戦落とすんだよバカヤロー。そのベルトな、持っていいのは俺だけなんだよ、バカヤロー」と、ベルトへの執着を剥き出しにした。

一方、セコンドの肩を借りてインタビュースペースに現れたザックは、足に激しいダメージを負いながらも、気丈に言葉を紡いだ。

「いい気分じゃないのは確かだ! 俺の脚はトロンボーン製だ! (中略)毎年俺は無敗で優勝を目指すと言ってきて、それが起こりうるとすれば、今年だと思ってた。でもレン、驚いたよ。この後お前の『G1』がどうなるか、お手並み拝見だ。これがプロレス界で最も過酷なトーナメントなのには理由がある。そして同じように俺が去年優勝したことには理由がある。俺が最強だからだ。忘れるな」と、敗北を認めつつも王者のプライドは失わず、次戦を見据えた。

技術が無法の前に屈した衝撃的な一戦。絶対王者の黒星発進は、風雲急を告げるBブロックの行方を大きく左右することは間違いない。成田蓮という”ジョーカー”が、今年の夏を大きくかき回す存在となるかもしれない。

〈写真提供:新日本プロレス〉

Pages 1 2

◆プロレスTODAY(LINEで友達追加)
友だち追加