デンマークからやってきた17歳マディソン・マーリーが日本のプロレス修行中!

 それまで、日本で試合をするとは夢にも思っていなかった。たとえあるとしても、5年後、あるいはもっと先だろうと考えていた。が、思いもかけないところで来日の話が舞い込む。日本の女子プロレス団体、シードリングが声をかけたのである。団体側の希望はチャンピオンクラスのビッグネームではなく、若くて将来性ある新人レスラー。その条件に合うのではないかと考えられたのが、17歳でキャリア2年のマディソンだったのだ。

「ビックリして泣いてしまいました。しかもけっこう長い時間(笑)。ジャパンのプロレスは、ニュージャパン(新日本)やスターダムの映像で見たことがあります。まさかこの時期に現実になるなんて。デンマークからジャパンに行く女子レスラーは初めてだと思うので、とても光栄に思います」


「写真提供:SEAdLINNNG」

 そして、5月中旬に初来日。しかも最初から数カ月滞在する予定だ。ヨーロッパから出るのも初めて。不安はなかったのだろうか。

「心配? ええ、最初はすごく不安でした。言葉も文化も、なにからなにまで、すべてが違って見えましたね。でも、いまはもう大丈夫です。言葉の壁はドイツで試合をしたときにジャパンに来たことのあるレスラーからいろいろ聞いていたので想定内でしたから。むしろいまは、ジャパンのさまざまなところがすごくいいと思っています。たとえば、みなさん礼儀正しくて、日本人のリスペクトの姿勢とか大好きです」


「写真提供:SEAdLINNNG」

 では、日本のプロレスにはなにを感じているのだろうか。日本ではまだ2試合ながら、道場での練習に多くの時間を割き、日本のプロレスを学んでいる。

「ドージョーでの練習はとてもきついです。でも、そこがいいと思っています。自分を成長させるには、もっともいい方法ですよね。

限界を超えて先に進む。そこにトライできる環境だと思います。年齢の近い子たちと一緒にがんばれるのがいいですね。そのなかでも私が一番若かったりするんですけど(笑)。みんなサポートしてくれるし、みんなで一緒にがんばれる気がするんです」

 日本流のスタイルは、南月たいよう、中島安里紗から指導を受けているという。一時代を築いたトップレスラーからの教えと、国境を超えた同世代の切磋琢磨。現在のシードリングでは、光芽ミリア、花穂ノ利、風南ユキ、望天セレネと若手が増えた。この状況はシードリング所属選手はもちろん、マディソンにとっても好ましいと言えるだろう。日本の女子プロレス習得は、国際派レスラーへのアドバンテージになるはずだ。

「正直、トレーニングで泣いたこともあります。ハードだし言葉の壁もあって、どうすればいいのかわからず…。それでも真摯に指導してくれるので、期待に応えないといけないと思ってがんばれます。ジャパンではあたりの強いストロングなプロレス、気持ちでぶつかりお互いに成長できるプロレスを学んでいると思っています。そしていつの日かWWEで試合をするのが夢。その先に、レッスルマニアに出場したいな。同年代の女の子たちをインスパイアしたいんです。努力すれば、夢はかなうよって」

 日本の暑さと格闘しながら奮闘する“ザッツ・マイ・ガール”マディソン・マーリー。シードリングでの海外修行は、壮大な夢実現に向けての序章である。


「写真提供:SEAdLINNNG」

インタビュアー:新井宏

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