全日本プロレス「王道トーナメント」で勝負 フリー戦士になった「マッスルモンスター」関本大介が大暴れ

【柴田惣一のプロレス現在過去未来】

新日本プロレスの「真夏の祭典」G1 CLIMAX35は「THE ALPHA」KONOSUKE TAKESHITAの初優勝でフィナーレ。新日本にもついに新時代が到来したことを満天下に示した。

所属選手とはいえDDTで育ち、米AEWでも活躍中と3団体に名前を連ねているTAKESHITAの制覇。見事なファイトだったが、生え抜き選手による新時代スタートを望んでいた新日本ファンが複雑な思いを抱いたのは否めない。

余韻も冷めやらぬなか、全日本プロレスの「第12回王道トーナメント」が8月24日、東京・後楽園ホール大会で開幕した。

トーナメントの幕開けを告げたのは「マッスルモンスター」関本大介と、負傷欠場中の斉藤レイの代わりにエントリーされた「ミスター斉藤」こと土井成樹の一戦。斉藤レイが全日本プロレスTV解説席で見守る中、関本は果敢に真っ向勝負を挑んできた土井の返し技にひやりとする場面もあったが、持ち前のパワーを駆使して徐々に圧倒。ビッグバンカタストロフィでトドメを刺した。

続いて野村直矢が青柳優馬をマキシマムで下し、宮原健斗が真霜拳號をシャットダウン・スープレックス・ホールドで仕留めた。

1回戦3試合は熱闘の連続だった。のっけから盛り上がる王道トーナメントだが、全日本では安齊勇馬らの台頭により、新日本よりも一足早く世代交代が進んだ。三冠王座に君臨した安齊、昨年の王道トーナメントを制した綾部蓮、好ファイトを連発している本田竜輝、そして11月に三十路を迎える青柳優馬…20代の選手の活躍が目立っている。

今回の王道Tは安齊が欠場しているものの、V2を目指す綾部、本田らに注目が集まっている。開幕戦で3選手が脱落し残り13選手が9・15後楽園ホール大会の決勝戦を目指してトーナメント戦を争うが、新世代の壁になりそうなのが関本である。

関本は四半世紀、エースとして支えてきた大日本プロレスを6月末に退団。「もっとプロレスを楽しみたい」とフリーとなったばかり。

フリー選手となったのだから、これまで以上に勲章が欲しいところ。「再出発の舞台に相応しい機会をもらった。だからこそ、勝ちたい。まだまだ強くなりたい」と意気込む。

1回戦を突破し、次は鈴木秀樹vsオデッセイ(8・30島根・松江大会)の勝者と9・6栃木・宇都宮大会で激突する。

ベスト4がVを争う9・15後楽園ホール大会では準決勝、決勝と1日2試合を突破しなければならない。44歳になった関本だが「勢いに乗ってしまえば、ダブルヘッダーは望むところ。このまま突き進んで優勝間違いなしだ」と腕を撫す。

元より全日本マットは「これまでにも何度も上がっている」と笑い飛ばす。2016年の「春の本場所」チャンピオン・カーニバルを大日本戦士として制覇している。

世界タッグ王座に3回、アジアタッグ王座に2回している。ともにパートナーは盟友・岡林裕二だった。王道Tを制すれば現在、休業中の岡林へのエールともなる。

リング上では豪快でパワフルだがリングを下りれば、大変な愛妻家であり子煩悩な良き家庭人。ニッコリ笑顔のギャップが魅力的だ。

若手選手の大暴れもいいが、ベテランの意地も魅力たっぷり。フリー戦士・関本の底力が着々と進む全日本の新時代移行にストップをかけるのか。注目だ。

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