【AEW x NJPW】高橋ヒロム、TNT王座奪取ならずも…AEW社長からの賛辞を手に、新日本に警鐘「あの時のチームワーク、みんなが思い出そうぜ」
現地時間8月24日、イギリス・ロンドンO2アリーナにて開催された新日本プロレスとAEWの合同興行『Forbidden Door』で、新日本の“TIME BOMB”高橋ヒロムがAEW・TNT王者のカイル・フレッチャーに挑戦。
30分に迫る死闘の末に敗れ、王座奪取はならなかった。しかし、この一戦の真の物語は、試合後のバックステージで、ヒロムの口から語られた。それは、敗北の悔しさを超えた、古巣・新日本プロレスへの、愛あるが故の痛烈なメッセージであった。
『AEW x NJPW: Forbidden Door』
日時:2025年8月25日 (月)
会場:イギリス・O2アリーナ(ロンドン)
観衆:18,992人(札止め)
かつて新日本でタッグとして活躍したフレッチャーは、今やAEWでシングルプレーヤーとして覚醒。その王座に、新日本ジュニアの象徴であるヒロムが挑むという、まさに“禁断の扉”を象徴する一戦であった。

試合は、フレッチャーの圧倒的なパワーと、ヒロムの予測不能なスピードが激しく交錯する、一進一退の攻防となった。

フレッチャーがパワーボムやバックドロップで攻め立てれば、ヒロムも場外へのサンセットフリップ・パワーボムという危険な大技で応戦。

終盤には、ヒロムがTIME BOMB 1.5を、フレッチャーがツームストンパイルドライバーを繰り出すなど、互いに持てる力のすべてを出し尽くした。

最後は、フレッチャーが垂直落下式のブレーンバスターで、粘るヒロムをマットに沈め、王座を防衛。ヒロムの夢は、ロンドンの地で潰えた。

<試合結果>
▼第2試合 TNT選手権試合
<チャンピオン>
カイル・フレッチャー 〇
vs
<チャレンジャー>
高橋 ヒロム ×
15分27秒 垂直落下式ブレーンバスター→片エビ固め
※フレッチャーが防衛に成功
しかし、バックステージに現れたヒロムの表情に、絶望の色はなかった。

ヒロム「ハァハァハァ……どうしたんですか?コメントでも撮りに来たんですか?言いたいことは、そりゃあるよ。でもいま頭が回らないんだよ。フゥーって言ってたな、誰かが。フゥーっていう気持ちになりたかった。負けたことだけはわかる。でも、何も覚えてないよ。俺はどこまでやれたんだろうね。頑張れたのかな。何分やったのか、何の技を出したのか、このあとゆっくり映像を見て思い出すけど、負けたことだけはわかるよ。だって、TNTのベルトがないんだもん。チクショー、悔しいな、ここまで来て……。
でもなんか、なんだろう、このエナジー。楽しかったことだけは覚えてる。未知の強豪、新日本にはいた選手だけど、あの時とは大違い。あの時も当たってはいない。未知の強豪だよ。あの時とは別人だ。面白かったことだけは覚えてる。でも、この楽しいは悔しかった楽しいだ。ハァ、悔してもな、楽しいものは楽しい。でも、勝った試合で楽しかった試合は最高なんだ。今日はその最高の試合にはならなかったみたいだね」
そして、この「楽しかった」という言葉の裏にある、衝撃の事実を明かした。

「でもさ、トニー・カーンが『スゲー試合だった、最高の試合だった』って拍手に来てくれたよ。たった今だよ。それはよく覚えてる。なんのこっちゃわからないけどさ、俺も楽しかったし、ここのトップのナンバーワンは楽しんでくれたみたいだな」
AEWの社長であるトニー・カーンから、直接賛辞を送られたというヒロム。その経験は、ヒロムに、自らが所属する新日本プロレスの“現在地”を、改めて考えさせるきっかけとなった。

「ヒロムちゃん、いま反抗期なんだよ。わかる?“新日本プロレスに足りないもの”いま俺が言ったことだよ。ナンバーワンがそうやって全試合見て、いち選手いち選手に『スゲー試合だった』その言葉でどれだけ救われるか、わかるかな?オイ、足りねえぞ、いまの新日本プロレス。思い出せよ、10年以上前の苦しかった時のことを。あの時のチームワーク、みんなが思い出そうぜ。ちなみに俺はこれを伝えてるからな」
ベルトは獲れなかった。
しかし、その代わりに、ヒロムは新日本プロレスの未来へ向けた、あまりにも重いメッセージを、その身をもって手に入れた。
この“悔しくも楽しい敗戦”が、新日本の魂を再び燃え上がらせるきっかけとなるのか。TIME BOMBの、もう一つの戦いが始まった。
<写真提供:新日本プロレス>














