記録を塗り替えたスターダム5★STAR GP、「5つの名場面」を振り返る

(3)8・9京都…鈴季すずvsSareeeで、無関心の鈴季に心変わり!?
ⒸSTARDOM

 鈴季すずとSareeeが4年7カ月ぶりの再会で刺激的初シングル。当初は久しぶりとあってかSareeeにはあまり興味がわかなかったという鈴季だが、ひとたび肌を合わせればバッチバチの攻防を展開。京都KBSホール史上最高の盛り上がりではないかと思えるような激闘となった。


ⒸSTARDOM

試合は15分で時間切れ引き分けとなったものの、コーナーに置かれたベルトに視線を送る鈴季が印象に残った。本人に聞いてみると、「ああ、アイツ、いまこんなの持ってるんだ」程度とのことだったが、「好みの試合だった」と認める部分も。そして8・23大田区では初防衛戦後のSareeeを挑発し、9・6横浜武道館でのタイトルマッチが決定。ベルトが懸かることで、「好みの試合」がさらに刺激的となることは間違いない。

(4)8・11神戸…妃南vs渡辺桃、ため息からの大逆転!
ⒸSTARDOM

 ふつう、観客からため息が漏れた場合、試合は決着をみる。それは仕掛けた選手の必殺技で、試合が終わる場面が何度も脳裏に刷り込まれてきたからだ。
この日、妃南の外道クラッチを返した桃が顔面を容赦なく蹴り上げた。相手を引き起こすと、仕上げとばかりに人でなしドライバーを敢行。ここで満員の観客から「あ~~~」とため息。“やっぱり桃には勝てないな”。そんな思いを誰もが抱いたであろう直後、妃南が押さえ込みをひっくり返して再び外道クラッチへ。


ⒸSTARDOM

なんとここで3カウントが入り、妃南が大逆転勝ちをおさめたのである。
リーグ戦では思うように星を伸ばせなかった妃南。しかし、終わってみれば桃が優勝。妃南には自信につながる価値ある勝利になったのではないか。

(5)8・11神戸…HANAKOvsSareeeで、Sareeeに帰れコール!
ⒸSTARDOM

 ここまで3勝1引き分けの負けなし、2日前の地元・京都では渡辺桃の連勝を4でストップさせ、Sareeeとの初対戦に臨んだHANAKO。常識的に考えればHANAKOの絶対的不利は否めないものの、実際のリングではそれまでの勢いと成長を遺憾なくぶつけてみせたと言っていいだろう。結果として敗れたとはいえ、大きなHANAKOの大善戦だ。ところが、Sareeeの評価は違った。マイクでボロクソにこき下ろしたのだ。


ⒸSTARDOM

「オマエさ、もっとどうにかしろよ。自分のその頭でよーく考えて行動した方がいいんじゃないの?」「体だけ大きくて、それで終わるか?」「私にビビってたのか、それともかかわりたくなかったのか知らねえけど、すべてにおいてオメエの完敗だよ」「(言い返して突っかかってくるHANAKOに)負けてそんだけかかってこれんだったら、試合でやれよ、ボケ!」
観客からのブーイングが大きくなり、自然発生的に帰れコールの嵐となった。女子プロレスで、スターダムで帰れコールとは、極めて稀。Sareeeが帰れコールを浴びるのはもちろん初めての経験だ。しだいにサリーコールも聞こえてはきたが、帰れコールをかき消すには至らず、「帰れ!」のインパクトは絶大だった。Sareeeは相手、観客、さらにはスターダムをもっとヒートさせるため、あえて厳しい言葉を投げかけたとも思われるが…。


ⒸSTARDOM

 見る人によってそれぞれ印象は異なるだろう。だが、多くの激闘が多くの人の心をつかんだことは間違いない。「新日本のG1 GLIMAXと競い合う形でやっていきたい」と、岡田太郎社長。これからは、シリーズの総動員数1万3922人を一大会で出すことがターゲットになる。桃の優勝で完結した今年の5★STAR GP。来年に向けて、9・6横浜武道館からまた新しい闘いがスタートする。

書き手:新井宏

Pages 1 2 3 4

◆プロレスTODAY(LINEで友達追加)
友だち追加