かつてない積極外交を展開する新日本プロレス 棚橋弘至社長の狙いは来春1・4東京ドーム大会?

【柴田惣一のプロレス現在過去未来】

新日本プロレスが積極外交を展開している。

棚橋弘至社長始め、IWGP世界ヘビー級王者ザック・セイバーJr,、高橋ヒロム、エル・デスペラード、永田裕志らが他団体の大会に参戦。時には新日本マットでは見せない別バージョンのファイトを披露し、質、量ともにかつてないほど他団体のリングに登場している。

棚橋社長はDDT・男色ディーノとの男色殺法合戦に挑むなど、社長自ら率先。最高峰のベルトを腰に巻くザックが、ベルトを肩に他団体の大会に乗り込んでいく。ヒロムはノアのGHCジュニアヘビー級王座を獲得。デスペラードはデスマッチ戦士と互角以上に渡り合う。永田はバラモンユージに変身し大暴れ…業界の盟主である新日本戦士が、その団体の「土俵」にあがっている。

現在は、かつてないほどの多団体時代。さまざまなファイトスタイルがあるが、プロレスはプロレス。あらゆるスタイルに果敢に挑んでいく新日本戦士の勇姿には正直、驚かされる。

これまでも他団体との交流はあった。ただ、ここまで新日本から他団体に歩み寄ることはなかったはず。

いわば積極外交そのもの。自ら懐の深さを示す棚橋社長の方針なのか、新日本戦士にこれまで以上に注目が集まっているのは間違いない。

その狙いは何なのか? ズバリ来年1・4東京ドーム大会ではないだろうか。棚橋社長が引退マッチに臨むが、ここ最近の東京ドーム大会は1990年代までの人で埋まった光景が懐かしくなるほど厳しい観客動員が続いている。

東京ドームで大会を開催できるのは業界で新日本のみ。毎年、恒例にしていることだけでも素晴らしいことなのだが、かつての盛況を知る者にとっては正直、寂しさを隠し切れない。

自らの引退試合をたくさんのファンに見てもらいたいのもわかる。年間最大のビッグマッチである東京ドーム大会に、少しでも多くの観客に足を運んでもらいたいはず。

棚橋社長はじめ多くの新日本戦士が種をまいた団体から東京ドームに参戦してもらう。来春の1・4東京ドーム大会はオールスター戦としたいところ。

さまざまなスタイルのファイトで、個性あふれる選手が躍動する。新日本のファンだけでなく、プロレスファン全体を巻き込んで「プロレス祭」である。

女子レスラーも参戦が見込まれる。プロレスのあらゆる魅力を一枚のチケットで楽しめる。棚橋社長、そして新日本の目指すのはここだろう。

2026年は年頭から新たな新日本プロレスがスタートするかも知れない。だが決してストロングスタイルを捨てるわけではない。

新日戦士の根底にはストロングスタイルがある。基礎がなければ応用も活用もできない。基礎がしっかりあるからこそ、どんなファイトスタイルにも適応できるという確固たる自信がある。だからこそ他団体でも活躍できているのだろう。

他団体で参考にするべきところを肌で感じて、新日本に持ち帰る。他団体のファンを新日本に連れて帰る。手ぶらでは帰らない。

賛否両論あるだろうが、時代の趨勢というものもある。ストロングスタイル+アルファ。幅広いプロレスの魅力を爆発させられる。

種をまかなければ花は咲かない。新日本の種まきがどのような形で実を結ぶのか、楽しみだ。

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