【2AW】リッキー・フジ、37年のロックンロール「俺の人生、苦労なんてない。全部が楽しい」

■レスラー人生の光と影。挫折と、運命の出会い

――その37年間のレスラー人生を振り返って、一番キツかったことは何ですか?

リッキー:色々ありましたけど……やっぱり、新日本プロレスに入門して、そこを辞めた時ですね。自分で選んだ道でしたけど、あれが、一番キツかった。今でも、どこかコンプレックスみたいなものは、心の奥に残っています。

――当時の新日本は、武藤敬司さん、蝶野正洋さん、橋本真也さんの闘魂三銃士をはじめ、才能の宝庫でした。

リッキー:そうなんですよ。周りを見たら、でかいヤツ、すごいヤツばっかり。船木(誠勝)さんや、ライガーさんもいた。当時の僕は、身体も小さかったし、「この中で、たとえ運良くデビューできたとしても、絶対に上にはいけないな」って、思っちゃったんですよね。それで、いわゆる“夜逃げ”です。でも、プロレスラーになることは、諦めていなかった。違う道で、絶対にプロになってやる、と。その想いがあったから、最終的にカナダに渡って、ミスター・ヒトさんと出会い、デビューすることができた。だから、あの時の選択は、間違っていなかったんだな、と今は思えます。


「写真:本人提供」

――ミスター・ヒトさんとの出会いが、人生の転機だった、と。

リッキー:もう、全てですね。僕の人生の中での。適当なオヤジでしたけどね(笑)。

――(笑)。では逆に、プロレスラーをやっていて、良かったな、と思うことは?

リッキー:それも、全てですね。人から見れば、苦労に見えることもあるんでしょうけど、僕自身は、それを苦労だと思ったことは一度もない。好きなことを、ずっとやり続けられているわけですから。毎日が、楽しいですよ。もともと、プロレスラーになろうと思った動機なんて、不純なものですから。「女の子から、キャーキャー言われたい」とか、そういうことですよ。でも、キャーキャー言われるためには、厳しい練習をして、リングに立てる身体を作って、ちゃんとした試合を見せなきゃいけない。その大前提がある。動機は不純でも、やるべきことは、真剣にやらなきゃいけない。それが、プロレスなんです。

 

■後輩たちへ伝えたいこと。「自分を客観視しろ」

――その長いキャリアで培った経験を、今の若い後輩レスラーたちに、伝えたいことはありますか?

リッキー:何でしょうね……今は、色々な情報が、簡単に入ってくる時代じゃないですか。だからこそ、自分に合ったものを、自分で見つけ出す能力が、大事だと思うんです。先輩によって、言うことは違う。Aという先輩にはこう言われたけど、Bという先輩には真逆のことを言われる、なんてことは、しょっちゅうある。その中で、どれが今の自分に必要なのかを、自分で判断する力。それが、一番大事ですね。

――長くプロレスを続ける秘訣は、何でしょうか。

リッキー:適当にやることですね。

――適当、ですか(笑)。

リッキー:あんまり根を詰めすぎても、どこかで疲れちゃう。適当に、力を抜くところは抜く。そして、自分というものを、第三者として見れるかどうか。これは、師匠のミスター・ヒトさんからも、言われたことです。天の上から、もう一人の自分が、自分を見ているような感覚。「コイツ、今、大変な状況だな。さあ、どうする?」って。自分を客観視できれば、自分の限界も、可能性も、ちゃんと判断できる。それが、一番大事なことだと思います。

 

■これからの目標。「一日でも長く、リングで受け身を取る」

――それでは最後に、還暦を迎えるリッキー・フジ選手の、これからの目標を教えてください。

リッキー:目標、ですか。僕は、あんまり「目標を持って」とか、そういうタイプじゃないんですけどね。あえて言うのであれば、一日でも長く、プロレスラーとしてこのリングに立っていること。それが、目標ですかね。僕は、受け身が取れなくなったら、プロレスラーは終わりだと思っています。だから、その日が来るまで、元気にリングの上で、受け身を取り続けたい。それだけですね。

――本日は、本当に貴重なお話をありがとうございました。還暦記念試合、そして、これからのご活躍も、心から応援しております。

リッキー:はい、ありがとうございました。今後とも、よろしくお願いします。

インタビュアー:山口義徳(プロレスTODAY総監督)

『GRAND SLAM in TKPガーデンシティ千葉』
【日時】2025年9月28日(日)開場12:15 / 開始13:00
【会場】千葉・TKPガーデンシティ千葉 4F コンチェルト

<決定対戦カード>

▼リッキー・フジ還暦記念 スペシャルタッグマッチ
リッキー・フジ&富豪2夢路 vs 越中詩郎&吉田考志

▼2AW無差別級選手権試合
《王者》若松大樹 vs 《挑戦者》吉野コータロー

▼2AWタッグ選手権試合
《王者組》真霜拳號&最上九 vs 《挑戦者組》笹村あやめ&佐藤光留

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