【新日本】TV王座戦線、王者ELPが前哨戦制す 敗れた棚橋は「突破口…」とバックステージで苦悩の表情

新日本プロレスは10月9日、石川・小松総合体育館で「Road to KING OF PRO-WRESTLING 2025」第3戦を開催。

10月13日の両国国技館大会で行われるNJPW WORLD認定TV王座戦の前哨戦で、挑戦者・棚橋弘至が王者エル・ファンタズモの牙城を崩せず、試合後に深い苦悩をのぞかせた。

この日、棚橋は若手の安田優虎と組み、王者ファンタズモ&邪道組と対戦。

両国での決戦を前に、王者と挑戦者が序盤から激しい火花を散らした。

棚橋は得意のドラゴンスクリューを決めるなど王者を追い詰めたが、最後はファンタズモが若手の安田を捕獲。

棚橋の目の前で、棚橋の必殺技でもあるサンダーキス’86(ハイフライフローと同型)を完璧に決め、3カウントを奪取。

前哨戦で王者の実力と非情さを見せつけた。

試合後、バックステージに現れたファンタズモは「リョーゴクではそんな風にはならないぞ。俺が20年間、この業界で積み上げてきたことをすべて見せてやる」と、引退ロードを歩む“エース”へのリスペクトを示しつつも、本番での完勝を予告した。

一方、完敗を喫した棚橋は、最後の小松大会への感慨を口にした後、一点を見つめて立ち尽くした。「(ファンタズモは)ほんとにスキのない選手だから。突破口……突・破・口……突・破・口……」とうわ言のように呟き続け、攻略の糸口が見えない苦しい胸の内を吐露。

残り約3ヶ月となった引退ロードを歩む“太陽の天才児”の頭上に、かつてないほどの厚い暗雲が立ち込めている。

【試合後バックステージコメント】

エル・ファンタズモ「あなたとは楽しく過ごしてきたよ、ミスター・プレジデント。ギターを弾いたり、ファンと盛り上がったりしてな。だが、リョーゴクではそんな風にはならないぞ、ミスター・プレジデント。俺が20年間、この業界で積み上げてきたことをすべて見せてやる。両国で最初で最後となるELPとACEとの試合だ。観客が期待しているものを見せてやろうぜ」

邪道「チャレンジャーの棚橋、調子あげてるみたいだけど、両国(10.13)、勝つのはもちろん……E・L・P! カモン、チャンプ!」

棚橋弘至「この小松の会場も、最後と思ったら、やっぱりこう、熱い思いがね、こみ上げてきて。馳知事も見えていただいたし、僕の試合に華を添えていただいたんですよ。ま、(タイトルマッチまで)残り少ないんで、突破口を。ね? ほんとにスキのない選手だから。突破口……突・破・口……突・破・口……。突破口を1日抱えて……いや、両国まで抱えて。よし、突破口……。明日で突破口……」

<写真提供:新日本プロレス>

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