「ノムンダ」(仮)はどうなる!? 全日本プロレスのタッグ戦線に異変 気になる野村直矢と本田竜輝のコンビの行く末
「リアルブラッド」野村直矢の完全復活ロードが本格化する。
野村は全日本プロレス10・14東京・新木場1st Ring大会、10・22東京・後楽園ホール大会にスポット参戦する。
いったん決まりかけた本田竜輝とのコンビが風雲急を告げているが、10・14新木場大会で本田との一騎打ちに臨む。いわば「テストマッチ」で「本田の覚悟、レスラーとしての矜持(きょうじ)を確かめたい」と野村はクールに構えている。

本田のファイトぶりには、問題はないという。本田のレスラーとしての礼儀というかハートにいささか疑問があるようだ。
先輩の野村を呼び捨てにし、さらには「お前」呼ばわりしたことに対して「生意気なのはいい。でもマナーは大切にしなくてはいけない」とキッパリ。
野村本人も秋山準や故・青木篤志に先輩後輩の礼節をトコトン教え込まれた。リング上で試合開始のゴングを聞いてしまえば、先輩も後輩もない。ただ目の前の相手を叩き潰してしまえばいい。闘うマシーンで良い。ただ、試合終了のゴングが鳴れば、人間に戻る。当たり前のことだ。

©全日本プロレス
相手へのリスペクトを欠いた本田の言動には我慢できなかった。闘いながら教え込むのがイチバン。10・14新木場大会はいわば「道場マッチ」。野村にとっては神奈川県横浜市にある全日本道場での一戦といえる。
本田の実力を認めるが故に手厳しくなる。「レスラーとしてのプライドを、彼もきっとわかってくれると思う。最強タッグに彼とのコンビで出場し優勝したい。そうすればベルトに挑戦できる」と、世界タッグ王座も見据えている。
世界タッグ王座はジェイク・リー、青柳優馬と保持したことがある。公私ともに仲の良かった青柳との「ノムヤギ」コンビは、ファンの支持も高かった。

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本田とのニューコンビで「世界最強タッグ決定リーグ戦2025」(11月22日、東京・後楽園ホールで開幕)制覇を目論んでいるのは間違いない。
実は本田とのチーム名も浮上している。「ノムンダ」「ナオリュウ」「アロービーム」…もちろん「リアルブラッド」も候補である。
すべては10・14新木場大会の内容次第。来年も継続参戦し、タッグだけでなく悲願の三冠王座も手に入れたいところ。

準備は整っている。ベスト体重の95キロをキープ。2023年5月と9月に、二度の手術を経て右ヒジも「完璧とは言わないが、大丈夫」とにっこり。一時は低下した握力もほぼ戻っており、得意のエルボー攻撃に自信をほのめかす。左ヒザの手術は一度で成功している。
ここ数年、ケガに見舞われリングから遠ざかった時間も長かった。19年から全日本とは契約も交わしていなかった。フリーとして全日本のリングに上がりながら、かつて全日本で活躍した北原光騎の元で「キャプチャー・インターナショナル」を主戦場にしてきた。

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ケガの治療中には様々な仕事も経験した。新聞配達もしていた。
誤解されることも多く、野村本人は元より、北原一家にいわれのない批判が寄せられているという。「試合で暴れる自分を見てほしい」と意気込む。様々な「雑音」を振り払うにはリングでの躍動しかない。
「リアルブラッド」野村直矢の正念場がやって来た。(敬称略)
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