【新日本】棚橋、最後の両国でTV王座戦はドロー!王座奪取ならずも試合後、ファンタズモと『WORLD TAG LEAGUE』でタッグ結成へ!「まだまだ、狂い咲くよ」
新日本プロレス10月13日の東京・両国国技館大会『KING OF PRO-WRESTLING 2025』で行われたNJPW WORLD認定TV選手権試合は、挑戦者・棚橋弘至と王者エル・ファンタズモの一戦は、15分時間切れ引き分け。
王座規定によりファンタズモが防衛に成功したが、この一戦は、来年1月の引退を控える“逸材”棚橋の最後の両国国技館でのタイトルマッチとして、そしてファンタズモのデビュー20周年記念試合として、勝敗を超えた特別な物語が生まれた。試合後には、二人が年末の『WORLD TAG LEAGUE』でのタッグ結成を誓い合った。

来年1月の引退まで、残り約80日。逸材にとって、思い出深いこの両国のリングでベルトを巻く、最後のチャンスであった。対するは、デビュー20周年を迎えたファンタズモ。互いへのリスペクトを胸に、ゴングは鳴らされた。

試合は、互いのすべてを知り尽くした者同士ならではの、ハイレベルな攻防となった。棚橋がドラゴンスクリューやツイスト&シャウトで攻め立てれば、ファンタズモもサドンデスや雪崩式のフランケンシュタイナーで応戦。

終盤には、棚橋が必殺のハイフライフローを放つも、ファンタズモはこれを剣山で迎撃。互いに満身創痍の中、一進一退の攻防が続いたまま、無情にも15分時間切れのゴングが鳴り響いた。
ベルトを手にすることはできなかった。しかし、試合後のリングには、憎しみではなく、確かな絆が生まれていた。棚橋は自らの手で、王者の腰にベルトを巻き、二人は座礼を交わした。
そして、その物語はバックステージで、未来への約束へと繋がった。

ファンタズモ「なあ、去年ELPとエースは『WORLD TAG LEAGUE』でTシャツを作り、それで、俺はタマに(棚橋のハイフライフローを)受けて、片方のキン○マ、バイバイ。面白くなかったけど、何より悲しかったのは、タッグチームを結成できなかったことだ」
棚橋「もう1回?」
ファンタズモ「ああ」
棚橋「俺もそう思うよ。やろうよ」
ファンタズモ「でも来月は、一緒に『WORLD TAG LEAGUE』だ。ひよっこルーキーどもに見せつけてやろう。(デビューから2人合わせて)46年のプロレス経験だ。どこまで目指す?タイトルを獲ろうぜ」
一方、棚橋もまた、この特別な一戦を、こう振り返った。

「いろんな想い……が、残っているこの両国で、そんな想いに記憶をめぐらすこともなく、また“新たな棚橋”としてリングに立てたのは、今日の相手、ELPのおかげです。彼に、動きに、速さに、華麗な空中殺法に、少しでも追いつきたいっていう、そういうレスラーとしての根幹、コイツには負けたくないっていう……それがこの試合にもありました。(中略)まだまだ、まだまだ、狂い咲くよ。まだまだ、ちょっともういいかげんにしろっていうぐらいやるからな?」
引退までのカウントダウンが進む中で、“逸材”は立ち止まることを選ばなかった。
棚橋弘至の“ファイナルロード”は、年末のタッグリーグ戦という、新たな舞台へと続いていく。
<写真提供:新日本プロレス>
Pages 1 2














