【CMLL】グランプリ優勝ならずも、葉月、コグマ、白川未奈、中島翔子が”聖地”アレナメヒコのファンを沸かせた!
現地時間10月24日「Grand Prix Amazonas2025」が行われた。今年は過去最多のCMLL軍9選手、多国籍軍9選手が参加。日本代表として葉月、コグマのスターダム勢、MLW女子王者の中島翔子、AEWから白川未奈らも登場し、日本人選手4人が顔をそろえた。
10月は毎年「ピンクリボン月間」と銘打って、女子選手が主役となるのがCMLLの恒例行事。そのクライマックスとなるのが「GrandPrix Amazonas」、通称・グランプリだ。
今週、スターダムとCMLLの業務提携が電撃的に発表され、グランプリの盛り上がりに拍車をかけた。試合前には全18選手が集っての共同会見が行われ、初めて全選手が顔合わせ。メキシコのメディアが多数詰めかけ、同イベントの関心の高さをうかがわせた。
大会オープニングにはサルバドール・ルテロCMLL社長、スターダム・岡田社長、CMLL女子部日本エージェントの泉井弘之介氏(LADYSRING)がリングに上がり、CMLLとスターダムにおける提携の挨拶を行った。

(C)CMLL/Alexis Salazar
こうして試合開始へ。例年のごとく、選手入場に続き、軍隊が行進してリングを取り囲む。軍隊の演奏により、メキシコ国歌が流れると、アレナメヒコに詰めかけた大観衆が歌い出す。メキシコ国民にとって、グランプリは国の威信をかけた戦いでもある。レフェリーはAEWから派遣されたオーブリー・エドワース。サブレフェリーはCMLLのバケリータ。

先発はコグマとインディア・シウクス。コグマが腕を取りキーロック。回転エビに丸めるが、低空ドロップキックを放たれる。ならばとコグマは人工衛星ヘッドシザースからダイビングボディアタック。アームホイップ決めたところで中島へタッチ。コグマから中島へのタッチもグランプリならでは。
続いては中島とオリンピア。担がれてスクワット式バックブリーカーに捕らえられるも、エプロンからロープを利してのコルバタ。さらにトペを敢行する。大きくアピールしてから葉月にタッチ。
葉月とジュビア。まずは回転エビ合戦。ジュビアが低空ドロップキックで切り返す。葉月はセカンドロープに飛び乗ってのアームホイップ。フォール合戦からにらみ合い。ともにタッチ。
そして白川とカタリナ。まずはカタリナの手を取り腰振りダンス。カタリナも同じようにダンスを披露すると、今度は胸振りダンスで対抗。白川はコルバタの要領で回転して立ち上がるとかわず落とし。ソバットから腰振りでのロープ渡りを披露すると、数歩歩いたところで、場外にいたメキシコ軍めがけてプンチャ。意表を突いた作戦にメキシコのファンがどよめく。

(C)CMLL/Alexis Salazar
続いてコグマとオリンピア。コグマがタックルをぶちかますが、オリンピアには通用せず。数発目のタックルで倒すと、両手で握りこぶしを作ってファンへアピール。今度は飛びつき式のスタナーから、コーナーに何度も頭をぶつける。オリンピアはコーナーに上がるも、コグマは迎撃でトップロープに上がり、フェースバスター。さらにミサイルキックは2カウト。再度コーナーへのぼるも、オリンピアが抱え上げると、旋回式のサイドバスター。まずはコグマが脱落。
続いてインディア・シウクスがカンジに首を抱えた状態での旋回式リバースタイガードライバーを決める。カンジ失格。
次に白川とイシス。シウクスも飛び出し、ダブルの攻撃に苦しめられるも、これを分断してシウクスにはDDT、イシスにはインディアンデスロックを同時に決める。さらにイシスにドロップキック。イシスもヘッドバット3連発で反撃してからアームホイップ。グラウンドのジャベで攻めたてた。
続いては葉月とカタリナ。葉月がドロップキックでカタリナを場外へ落とすと両腕を広げて大きくアピール。そしてトペで場外ダイブ。
リング上のスカディが葉月の首から引っこ抜いて強引にリングに入れる。体を入れ替えた葉月がDDT。そして耳に手を当て歓声を聞くと、スワンダイブのドロップキック。コーナーにスカディを振ろうとするも、まったく動かず。ならばとコードブレ―カー。
トップロープから両手を広げて、ダイビングセントーンは惜しくもカウント2。スカディはラリアットで切り返し、みちのくドライバーⅡを決めて3カウント。葉月はここで敗れた。
中島とシウクス。中島は小気味よいフットワークで翻弄し、回転式のエルボードロップ。シウクスは髪をつかんで振り回す。中島はエプロン際におびきよせてロープ越しの旋回式エルボードロップ。シウクスに飛びついたが、そのままライガ―ボムを食らう。カウント2。それでも中島は619から、ノーザンライトスープレックスでシウクスを仕留めた。
白川とペルセフォネ。白川がフライングネックブリーカー。スカディが飛び出しストンピングを連打しカットプレー。白川がスカディを逆に倒すと、エプロン超えのトルニージョは2カウント。スカディは白川を捕まえてリバースゴリーの体勢へ。これを腹筋で起き上がり、丸め込んだ白川は、変形の足四の字でギブアップを奪った。スカディ失格。
その後、オリンピアがライガ―ボムでディアマンテを仕留める。さらにスカイブルーがヨシタニックでオリンピアを仕留めた。
続いて、スピアーでテクラがイシスに勝利。次に中島とカタリナ。中島のコルバタをカタリナがキャッチ。これに中島はローリングエルボーで脱出。ドロップキックからロープ最上段より高く飛んでの619。しかしダイビングセントーンは自爆すると、カタリナによる首決め式のライガ―ボムを食らい3カウント。中島が失格。
続いてジュリアハートがジュビアをグラウンドコブラに捕らえ、ジュビアが失格。そして白川とカタリナ。カタリナがペディグリー。トップロープに上がったところ、白川はデッドリードライブで返し、リバースDDTバスターでカタリナを仕留めた。
ペルセフォネにリバースDDTを狙ったが、これは切り返される。白川はスイングDDTからフライングネックブリーカー。ここでペルセフォネとのエルボー合戦が激しさを増す。白川はバズソーキックから裏拳もカウント2。ペルセフォネがトップロープにのぼった白川を捕らえ、ハイジャックバックブリーカーで3カウント。白川が失格。
次にテクラが回転式のDDTでハロチータを仕留める。そして、セウシスがヒザ立て式のペディグリーでジュリアハートからフォール。
次にスカイブルーが雪崩式パワーボムでセウシスを押さえた。ペルセフォネ一人となったCMLL軍。ペルセフォネがフロッグスプラッシュでスカイブルーをフォール。
残るはペルセフォネとテクラの戦いとなり、大熱戦の展開となったが、最後はムーンサルトプレスでペルセフォネがテクラを押さえた。
試合後はサルバドールルテロ社長、ホセ・ルイス・フェリシアーノ氏とともに、スターダム岡田社長がプレゼンターとしてリングイン。ペルセフォネに大トロフィーを授与した。最後は軍隊の勝利の音楽に乗って、CMLL軍、そして多国籍軍がダンスでの交流を行ない、大団円というフィナーレとなった。
日本人選手の初優勝こそならなかったが、4選手ともに見せ場があり、それぞれをアピールした実りのある大会となった。
■10月24日 アレナメヒコ「Grand Prix Amazonas2025」
▼トルネオ・シベルネティコ(
ペルセフォネ(片エビ固め)テクラ
※ムーンサルトプレス。ペルセフォネが「Grand Prix Amazonas2025」優勝。
退場順=①コグマ②カンジ③葉月④シウクス⑤スカディ⑥
▼試合後のコメント
葉月 くやしー! 日本人初優勝目指していたのに。
白川 私も目指していたんだよね。
コグマ みんなめざしてた!
葉月 うちら、ずっとアレナメヒコで試合していたけど、これまでと違うブーイングでしたね。
コグマ 今日はもうメキシコガンバレだったよね。
白川 私、人生で初めてだよ、これ(胸振りダンス)やって「ヒュ~!」がなかったの。
葉月 あの時、こっちがめっちゃ盛り上げてたのに悲しくなっちゃった。
白川 それもいい経験だよね。最初のセレモニーあったじゃん。あれでちょっと涙が出てきた。やっぱり国技というか、ルチャリブレを愛して、国をしているって、素晴らしいものだなって思って。
コグマ たしかに。ブーイングが私たちの声援だから。ブーイングが来るということがうれしいということだから。
白川 なんできょう、クマやらなかったの?
コグマ クマ、伝わらないと思って。(スペイン語で)クマじゃないんだよね。オシートって言うの。
葉月 これまで1回もやってない。
コグマ でもこれからね、CMLLと提携したんでこれからちょこちょこやっていけたらなって思います。
白川 こんなに日本語話せて、みんなにあえてうれしかったね。今日は長かったけど、スターダムもCMLLもAEWもレボプロも、提携して、みんなブラシュアップしていきましょう。これかもがんばろう!
中島 多国籍軍は惜しくも敗れましたが、本当に素晴らしい選手ばかりの最高のチームでした。国籍も所属も異なる実力者たちと、ひとつのリングを共有できたことを誇りに思います。そして、ルチャ・リブレという文化がメキシコのみなさんにどれほど深く愛されているかを、肌で感じることができました。この経験を胸に、また来年も代表としてこの舞台に立てるよう、全力で頑張ります。
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