ミーが方舟シップのキャプテンになる。「アメリカかぶれ」Yoshiki InamuraはOZAWAに続くノアの救世主なのか
新たな救世主が出現か。今年の元日から旋風を巻き起こし、聖地・後楽園の札止め伝説をけん引してきたOZAWAが負傷欠場。ノア人気に不安と思いきや「アメリカかぶれ」Yoshiki Inamuraが颯爽と登場した。
「方舟シップのキャプテンになる」などと、日本語と英語を巧みに織り交るマイクを展開。当初は失笑もあったが、テンガロンハットが似合うInamuraの勇姿に徐々に支持率が上昇している。
中には1990年代に人気を集めたタレント、ルー大柴を思い出した人もいるだろう。アデランスのCMで「トゥギャザーしようぜ」と、語りかける大柴の陽気な笑顔が蘇ってきた。

WWE・NXTから凱旋し「僕はノアでBirth(誕生)しGrow up(成長)した。I‘m Home(ただいま)です」と、ことによったら嫌味と捉えられそうなセリフもInamuraの口から飛び出すと、なぜか頬が緩んでしまう。もって生まれたInamura の人間性だろう。
学生プロレスから社会人経験を経てノア入り。2018年にデビューしたが、恵まれた体躯はもちろん、セコンドでの先を読んだ動きで注目を集めていた。

欧州遠征後に地元・栃木県大田原市にゆかりの武将・那須与一にちなんでYOICHIに変身した。弓を射るポーズなども披露していたが、GHCヘビー級王座奪取に失敗して本名に戻したこともあった。
昨年暮れからWWE・NXTで活躍。以前から海外遠征での弾けっぷりが目立っていた。ノアマットでは持ち前のパワーや陽気なキャラクターが存分に発揮されてこなかったのかも知れない。
10・11両国大会でGHCヘビー級王者・KENTAに突っかけ、11・8後楽園ホール大会での挑戦を実現させた。

KENTAはノアからWWEに移籍し、いったんは新日本プロレスに参戦。再びノアマットに上がり、ノアの象徴であるGHC王座にも返り咲いている。
海外マットは元より日本プロレス界も良く知る男だけにInamuraの逸材ぶりをいち早く認識し、3年前には「ノアの未来だよ」と発言。高く評価してきた。
ただし、そこはKENTA。Inamuraのアメリカかぶれを逆手にとって反撃開始。ともに日本語と英語交じりのマイク合戦を繰り広げる。

SNSでのやり取りも秀逸。KENTAは「ミスターライスビレッジにこう言ってやったんだ。『お前アメリカにかぶれているけど出身は都道府県魅力度ランキング39位の栃木県だろ』って。そうしたら彼に『ユーは最下位の埼玉な』って言われちゃったんだ。だからこう言ってやったのさ『そうか』ってね」とXにポストした。ちなみにKENTAは埼玉県草加市の出身。アメリカンジョークだか、オヤジギャグを楽しんでいる様子だ。
Inamuraは「Mr. KENTA Youは間違いなく方舟シップのNowです 3Years agoのあの日の言葉を胸に 11/8はALL MIGHTでFightします Future はすぐそこに Thank you」など、KENTAを立てながらも、言いたい放題。タッグマッチとはいえ王者からフォール勝ちを収めるなど、勢いは加速している。

最後の前哨戦11・1埼玉・上尾大会では、Inamuraはハンク・ウォーカーと組み、KENTA、佐々木憂流迦組と激突。Inamuraが佐々木をDIS CHARGEで仕留めた。前哨戦3連勝のInamuraの迫力は増すばかり。
KENTAは決戦を前に「11月8日 バックエンジョイガーデンホール ヘルシーファットVSライスビレッジ」とXに投稿している。

OZAWAの様にチャンスをつかみ取って、箱舟シップのブレイブマンにのし上がれるか。ライスビレッジことInamuraの戴冠スピーチを聞きたくなってきた。

<写真提供:プロレスリング・ノア>
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