【東京女子】HIMAWARIの“髪”と、鈴木志乃の“声”。二人が切り拓く、唯一無二のプロレス道

■鈴木志乃―アイドルになれなかったバスガイド、リングで“車内のアイドル”へ
――続いて、鈴木選手にお伺いします。前職はバスガイドという、非常に異色の経歴をお持ちですが、これは、どういった経緯で?
鈴木志乃: 私、もともと、小さい頃から、アイドルになりたかったんです。でも、色々な環境もあって、なれなくて。どうしようかな、と思っていた時に、母がバスガイドをやっていたこともあって、バス会社の見学に行ったんです。そしたら、その担当の方が、「バスガイドは、“車内のアイドル”になれるんだよ」って言ってくれて。
――まさに、キラーワードですね。
鈴木志乃: はい。「アイドル!? ここでなれるんだ!」って、ピクッときちゃって(笑)。制服も可愛かったですし、それで、バスガイドになりました。
――実際に、“車内のアイドル”になれましたか?
鈴木志乃: うーん……(苦笑)。入社前は、そういうイメージだったんですけど。実際は、もう、それ以上に大変なことが多くて。「アイドルって、こんな感じだっけ……?」っていう(笑)。
――(笑)。でも、その経験が、今、リング上で「観光案内」という、唯一無二のムーブとして、昇華されています。
鈴木志乃: はい! まさに、この未来があったから、私はバスガイドになったんじゃないか、って、逆にも思えるぐらいです。観光案内で、人を攻撃するのって、すごく気持ちいいですよ(笑)。頑張ってきた、あの3年間が、報われている気がします。
――あの観光案内は、もう、ファンの間でも大人気ですよね。
鈴木志乃: 嬉しいです。最近は、相手選手も分かってきて、途中で止められちゃうんですけど、そうすると、お客さんから「えー!」って、ブーイングが起こるんです。「もっと聞きたい!」って。今、二カ所ぐらいしか案内できてないので、今後は、もっと色々なところにご案内したいし、攻撃力も、増していきたいですね。
――地方大会では、ご当地ネタも。
鈴木志乃: はい! ゆくゆくは、地方の大会で、その土地の名所を案内することで、地域活性化も担えるレスラーになれたら、最高だなって思ってます。

■アイドルとプロレス、二足のわらじ。「体力お化け」への進化
――そして今、鈴木選手は、プロレスラーでありながら、「アップアップガールズ(プロレス)」のメンバーとして、アイドル活動も両立されています。実際にやってみて、いかがですか?
鈴木志乃: ヤバいですね。大変です(笑)。スケジュールが、単純に倍になるので。HIMAWARIさんも、舞台とプロレスで、お互いに「ヤバい、ヤバい」って言い合ってます。でも、二つやっているからこそ、プロレスラーとしてだけでは見せられない面を、ファンの皆さんに見てもらえる。それは、ありがたいことだな、と。ファンの方も、「アイドル」「プロレスラー」と分けて応援するというよりは、「鈴木志乃の人生を、丸ごと応援してるよ」って言ってくださる方が多くて。それは、二つやっていなかったら、気づけなかったことかもしれません。
――二つの活動で、得られる相乗効果もありますか?
鈴木志乃: 体力は、めちゃくちゃつきました! アイドルのライブって本当にハードで。最初は、3曲連続で歌うだけでも、声が出なくなって、ヘトヘトだったんです。でも、今は、8曲連続でも、全然いけるようになりました。
――8曲連続は、すごいですね。
鈴木志乃: それも、ちゃんと膝を上げて、ちゃんと着地して(笑)。プロレスをやっていなかったら、ここまでの体力は、絶対についていなかった。その相乗効果はすごく感じますね。
――逆に、両立する上での、悩みはありますか?例えばラリアットで喉がやられるとか。

HIMAWARI: ありますね。ラリアットとか食らうと、「あ、声が出ない、喉がヤバいかも」って、ヒヤッとすることはありますね(苦笑)。
鈴木志乃:私は運動神経が本当に無くて、膝が曲がらない、“膝神”(※膝を伸ばしたまましか動けない状態)なんです。
――膝神、ですか(笑)。
鈴木志乃: だから、ダンスのジャンプの着地とかで、リングのバウンドと、硬い床との感覚が違って、膝が誤解しちゃう、というか。意外と、プロレスじゃなくて、アイドルのライブ中に、「あぶなっ!」って、不慮の事故が起きそうになることが多いですね(笑)。















