怒涛の10戦を完走!葉月とコグマがメキシコ遠征で「忍耐力を鍛えられた」

【WEEKEND女子プロレス#89】

 スターダムの“FWC(フクオカ・ダブル・クレイジー)”葉月&コグマがメキシコ遠征。クレイジーな空中戦を得意とする2人とはいえ、彼女たちが空中殺法の本場に出向くのはこれが初めて。過去には国内で何人ものメキシコ人選手と対戦してきた両者だが、メキシコという国、メキシコのルールなど多くの事柄が初めての経験だ。今回の遠征は、FWCにいったい何をもたらしたのか?

 FWCの2人は、10月15日にメキシコシティー入り。さっそくメディアの取材を受けると翌日にはウルティモ・ゲレーロ指導のもと、ルチャドーラ(女子選手)たちの練習に参加、17日から「ホテルと会場の移動」がほとんどという、CMLLの過酷なサーキットが始まったのである。


写真提供:葉月&コグマ

 まずは17日、メキシコシティー、金曜のアレナ・メヒコ大会に登場。アレナ・メヒコとは日本で言えば横浜アリーナに相当する、CMLL所有の大会場だ。ここでは基本的に金曜、火曜、日曜に試合が開催されており、金曜がビッグショー扱いとなっている。初戦でのFWCはアジア系英国人のカンジと組んでマルセラ&プリンセサ・スヘイ&ラ・マグニフィカ組に勝利し、翌18日には土曜のアレナ・コリセオ大会でメタリカ&サネリー組を破った。コリセオは日本での後楽園ホールに相当、アレナ・メヒコに次ぐ第2の聖地と言っていい伝統ある会場だ。3戦目の19日はアレナ・メヒコで再びカンジと組み、タバタ&カンデラ&キラ組を破った。20日の月曜日にはプエブラに移動し、スカディ&テッサ・ブランチャード組に勝利。テッサは2016年から17年にかけてスターダムに参戦、HZK時代の葉月と一度3WAYタッグマッチで対戦しており、テッサは葉月のことをおぼえていたという。21日にはグアダラハラに飛び、キラ&メタリカ組に3本勝負で勝利を飾った。

 そして24日が遠征のハイライトであるアレナ・メヒコでの「グランプリ・デ・アマソナス2025」参戦だ。通称グランプリと呼ばれるこの大会は、女子レスラーによる国際対抗戦。メキシコ軍と多国籍軍がトルネオ・シベルネティコと呼ばれる変則イリミネーションマッチで激突するのである。今回で5回目となるグランプリには、日本人選手の参加も恒例となっている。

初回の21年には藤本つかさ、つくし、向後桃が上がり、藤本が準優勝を飾ってみせた。22年が本間多恵、清水ひかり、駿河メイ。23年は坂井澄江、真琴、駿河メイ。24年にはウナギ・サヤカ、柳川澄樺が日本代表としてルチャの殿堂に立った。そして今回は最多となる4人の日本人選手がエントリー。FWCの2人のほか、中島翔子(東京女子)、元スターダムの白川未奈(AEW)がエントリーされた。

 今回はメキシコ軍がインディア・シュークス、ラ・カタリーナ、ラ・ハロチータ、ジュビア、オリンピア、ペルセフォネ、レイナ・イシス、スカディ、セウシスの9人編成で、対する多国籍軍は前記の日本人4選手のほか、カンジ(英国)、ディアマンテ、ジュリア・ハート、スカイ・ブルー(以上米国)、そして元スターダムのテクラ(オーストリア)による構成だった。


写真提供:葉月&コグマ

 試合はコグマ、葉月が前半で退場、最後はテクラとペルセフォネの一騎打ちとなり、ペルセフォネがサバイバルに成功。これにより、メキシコ軍が5年連続で多国籍を破る結果となった。

FWCは、翌25日CMLLを離れモンテレイに移動。ERLL(エンプレッサ・レヒオモンターニャ・デ・ルチャリブレ)17周年記念大会に出場し、スヘイ&クイーン・パンサー組と対戦した。26日にはCMLLに戻り、再びアレナ・メヒコに登場、マルセラ&スヘイ組を破った。翌27日のプエブラと28日のアレナ・メヒコには骸骨のペイント姿に。これは「死者の日(ディア・デ・ロス・ムエルトス)」というメキシコの伝統行事にちなんだ変身。死者の日前後には街がカラフルな骸骨に装飾され、家族や友人が故人に思いをはせる。日本で言うお盆にあたる、メキシコ人には重要なお祭りなのだ。

27日にはスカディ&テッサ、28日にはラ・カタリーナ&テッサ組と対戦。最後は勝利で飾れなかったものの、FWCは12日間10試合を見事完走してみせたのである。


写真提供:葉月&コグマ

 では、2人にとってメキシコはどのように映ったのだろうか?

「行く前は危険だとかいろいろ言われていたので警戒して行ったんですけど、でも実際にはそこまでではなくて、むしろ優しい人が多くてあったかい国でしたね」

 試合では、ローカルから大会場まで、さまざまなリングに上がったが。

「お客さんの反応がすごかったですね。それこそ向こうではプロレス(ルチャリブレ)がメジャースポーツの感覚がありますよね。日本で言えばプロ野球を観に行くような。ファンはずっと声を出してくれてるし、鳴り物の応援もあったりして、どこも熱気がすごかったです」

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