【新日本】棚橋弘至、秋田ラストマッチで執念の『WTL』初日!ファンへ涙の約束「1.4最高に盛り上げて、輝いて、華々しく戦ってくるから、ちょっくら期待しといてください!」
新日本プロレスは11月30日、秋田・秋田テルサにて『WORLD TAG LEAGUE 2025』第8戦を開催した。
シリーズも折り返し地点となるこの日、メインイベントのBブロック公式戦では、開幕3連敗と後がない棚橋弘至&エル・ファンタズモ組と、2勝1敗で首位グループを走るザック・セイバーJr.&大岩陵平組(TMDK)が激突した。
引退ロードを歩む棚橋にとって、これが秋田でのラストマッチ。しかし、戦績は未だ白星なしという崖っぷちの状況であった。
対するTMDKは、ザックの緻密なテクニックと大岩の若さが噛み合い、優勝候補の一角として勢いに乗っている。
エースの有終の美か、それとも現実の非情さか。秋田のファンが見守る中、運命のゴングが鳴らされた。

試合は序盤からTMDKが主導権を握る展開となった。ファンタズモとザックのテクニカルな攻防を経て、リング上は棚橋と大岩の対峙へ。
棚橋がエアギターを披露し会場を沸かせるも、大岩は容赦ないドロップキックで反撃。
ここからTMDKは、棚橋の古傷である左膝に狙いを定めた一点集中攻撃を開始する。

ザックのアンクルホールド、大岩のレッグブリーカー、さらにはつま先へのストンピングと、冷徹かつ的確な攻撃が棚橋を襲う。
棚橋もフライングフォーアームで一矢報い、ファンタズモにつなぐが、TMDKの連携は揺るがない。
ザックのヨーロピアンアッパーカット、大岩のバックドロップと攻め立てられ、ファンタズモも苦戦を強いられた。

苦境を打破したのは、棚橋とファンタズモの絆であった。再びリングインした棚橋はドラゴンスクリュー連発で流れを引き寄せると、ザックとのコブラツイスト合戦、エルボー合戦で意地を見せる。
ザックの複合関節技「クラーキー・キャット」に捕らえられる絶体絶命のピンチも、執念のロープエスケープで凌いだ。
終盤、試合は目まぐるしい総力戦へと突入する。大岩の天山スープレックス、ザックのザックドライバー未遂、ファンタズモのサドンデスと大技が飛び交う中、勝負を分けたのは一瞬の連携であった。

大岩の猛攻を耐え抜いた棚橋がスリングブレイドを炸裂させると、ファンタズモがすかさずCRⅡで大岩をマットに突き刺す。
さらにファンタズモは場外のザックへトペ・スイシーダを敢行し、分断に成功。
最後は、リング中央で大の字になった大岩に対し、棚橋が渾身のハイフライフローを投下。
ついに待望の3カウントを奪取し、連敗を3で止めた。

試合後、敗れて悔しさを露わにする大岩に対し、棚橋は「オマエが作れよ、未来を!」と激を飛ばした。

世代交代の壁として立ちはだかったエースからの、重みのあるメッセージであった。 そして、マイクを握ったのはパートナーのファンタズモであった。
ファンタズモのマイクアピール 「(※日本語で)アキタ、アリガトウゴザイマシタ!アツイネ!メッチャ、アツカッタ!ワタシハ、ELP。ショッパイニホンゴ、スミマセン。タナサン!アキタサイゴ。ミンナデ、ゴー!エース!! ミンナデ、ゴー!エース!! ー!エース!!」
ファンタズモの先導により、会場中が「GO! ACE!」コールに包まれる。マイクを渡された棚橋は、感極まった表情でファンへの感謝を語った。

棚橋 「皆さん、今日は最後までご観戦、ありがとうございました!ELPが言ってくれたように、今日、ボクは秋田で試合をするのが最後です。 泣くのは早いな、まだ早いな。本当に沢山の応援、あらためてありがとうございました!まだまだ、新日本プロレスは止まりませんから。そう、1月4日、東京ドームで待ってます!オレには夢があるんです。新日本vsUWFインターの対抗戦、そしてアントニオ猪木さんの引退興行。負けないくらいの、それを超えるような超満員が、見たいで~す!!1.4!1.4!1.4!アー、ありがとう!最高に盛り上げて、輝いて、華々しく戦ってくるから、ちょっくら期待しといてください!今日はありがとうございました!」
感動的なフィナーレは、これだけでは終わらなかった。リング下にいたセコンドの嘉藤匠馬、さらには付き人の村島克哉までもが呼び込まれ、棚橋、ファンタズモと共にエアギターを共演。最後は棚橋が単独で「ラスト~!」と絶叫し、渾身のエアギターを披露した。

棚橋「ハアハア……、エアギターのフルコース、皆さん一人も帰らずに聴いていただいて、ありがとうございました!皆さん、約束します!これからの新日本プロレスも、社長として最大限努力して、盛り上げていきますんで、皆さん、新日本プロレスをよろしくお願いします!ということで、じゃあ最後に、秋田の皆さん!愛してま~す!!」
大歓声の中、棚橋はファン一人一人と触れ合うように花道を引き揚げ、秋田でのラストマッチを最高の笑顔で締めくくった。

【試合後バックステージコメント】
勝利した棚橋&ファンタズモ組はノーコメントで控室へ。言葉はいらない充実感が漂っていた。一方、敗れたTMDKの二人は、それぞれの想いを口にした。
大岩陵平「おたがい決勝トーナメントへ上がらなければ最後の棚橋さんとの絡みになると感じてはいたが、これが最後だとしたら負けて終わることが悔しすぎる。ただ、棚橋弘至のハイフライフローの重さを感じ、これを忘れずに、これからの俺のプロレス人生に活かしていきたいです。この負けは決して、ネガティブな負けじゃない。勝ったら引退を止めようとしてたけど、負けたからなおさら引退して欲しくないと思いました」
ザック・セイバーJr. 「棚橋との最後の試合は『(レスリング)どんたく』だと思ってたが、引退する前にもう1度対戦できてよかった。棚橋とは新日本でシングルマッチが1番多かった。でも、このタッグリーグは大岩がこのチームの主役だから、もう1回勝ちを獲らせてあげたかったんだ。大岩はTMDKに加入してまだ1年だけど、俺たちは息が合うし、いいタッグだから、このタッグリーグが終わるころには最高なタッグチームになってるさ。ELPに関しては、もっと顔を蹴ったり、腕をヘシ折らなかったことが残念だ。リング外ではいい関係を持ってるが、あいつの“クソ”グラサンやジャケットや顔が大っきらいだ。新日本は若手のいい選手がたくさんいるから、俺とELPの世代闘争が長く続くだろう」
<写真提供:新日本プロレス>














