【新日本】大岩陵平、覚醒の『WTL』初制覇!!ザックとの師弟愛で“オレンジ色の時代”到来を宣言「オレはもうモブじゃない!主人公だ!」
新日本プロレスは12月14日、熊本・グランメッセ熊本で『WORLD TAG LEAGUE 2025』最終戦を開催した。
16チームが2ブロックに分かれて争われた今年のタッグリーグは、この日、優勝決定戦を迎え、ザック・セイバーJr.&大岩陵平組が辻陽太&ゲイブ・キッド組を32分40秒の激闘の末に下し、初優勝を成し遂げた。

満員の観衆が見守る中、メインイベントのリングに立ったのは、Aブロック2位通過の辻陽太&ゲイブ・キッド組と、Bブロック2位通過のザック・セイバーJr.&大岩陵平組(TMDK)。

試合は序盤から、技術と感情が交錯する重厚な展開となった。辻と大岩の意地の張り合い、ザックとゲイブのテクニカルかつハードな削り合い。

特に大岩に対する辻&ゲイブの猛攻は凄まじく、ダブルのショルダータックルや合体技が容赦なく若き才能を襲った。

しかし、大岩は決して折れなかった。ザックのアシストを受けながら、辻のジーンブラスターやゲイブのマッドマンボムを耐え抜き、最後はゲイブとの真っ向勝負へ。

強烈な張り手の応酬からドクターボム、そして渾身のラリアット「THE GRIP」を2連発で叩き込み、難敵ゲイブから3カウントを奪取した。
勝利の瞬間、大岩はマットを叩いて喜びを爆発させた。ザックが大岩の肩を抱き、その健闘を称える。
トロフィーを受け取った大岩がマイクを握ると、会場の空気は一変した。
それは、一人の若手がスターへと脱皮した瞬間であった。

「オレが新日本に凱旋して、1年と約3カ月。こうやっていままでタイトル獲ることもなかったし、みんなの影に隠れてたかもしれないが、今日!ここで、オレとザックでタッグリーグで優勝して……、オレはもう、モブじゃない!主人公だー!!」
自身の立ち位置を「モブ(群衆)」から「主人公」へと昇華させた魂の叫び。大岩は続けて、TMDKへの感謝と、未来への野望を明確に語った。

「オレたちTMDKは、2025年もまだまだ勢い止めないし、棚橋社長がいなくなって2026年、1.5以降、オレたちがこのリングの中心になって、新日本プロレスを世界一の団体にしてやる!」

バックステージに戻っても、二人の興奮は冷めやらなかった。

ザックは大岩を「まるで魔法使いだ。ロイ、素晴らしかったよ、素晴らしかった」と手放しで絶賛。
ビール缶で赤く腫れ上がった胸を冷やし、「オッパイメッチャイタイ」と笑いを誘いつつも、その言葉にはパートナーへの深い愛情と信頼が滲んでいた。
ザックにとって、この優勝は偉業達成の瞬間でもあった。『BEST OF THE SUPER Jr.』『NEW JAPAN CUP』『G1 CLIMAX』『Jr. TAG LEAGUE』に続き、『WORLD TAG LEAGUE』を制覇。
新日本プロレスにおける主要トーナメント5つ全てを制するグランドスラムを成し遂げた。

しかし、ザックはこの栄光を自身のものとはせず、あくまで次世代のための礎石であると強調した。
「よく聞け。俺がここに来た理由は一つ。こいつに、トロフィーを持たせるためだ。あの試合、3人全員クソみたいなハゲイキり野郎、ゲイブ・キッド、そして大胆さの真逆を体現してる男、ヨータ・ツジ、この二人とオーイワ……そして他の連中も含めて、次世代そのものだ。来年は本当に重要な年になる。棚橋が引退する。だが新日本は、ここからだ。若い世代がいて、その上に立つトップの第二世代がいる。俺はチームの若い連中のために、全力を尽くす」
大岩もまたザックの期待に応えるべく、視線をすでに次の標的、IWGPタッグ王者である“K.O.B”に向けた。
「有言実行したぞ。俺はスタイル曲げずにちゃんとこのトロフィー、ゲットしたぞ。今までやってたきたことが間違いじゃなかったって、今日証明した」と自信を深め、「K.O.B、Knock Out Brothers、テメーらからタイトル剥がすのはこの俺、TMDKの大岩陵平だ!」と力強く宣戦布告を行った。

今回の優勝は、新日本プロレスの風景が変わる予兆でもある。
ザックが「今年は…、チョットダケ、オレンジ。ライネン、ズット、ズット、ファッキンオレンジ」と不敵に予告すれば、大岩も即座に「セルリアンブルーじゃないよ。オレンジだよ」と呼応。かつてリングを象徴したセルリアンブルーではなく、TMDKのチームカラーであるオレンジ色に染め上げることを宣言した。

一方、敗れた辻とゲイブの間にも、激闘を通じた奇妙な友情が芽生えたようだった。
試合後、辻は倒れ込むゲイブに「ありがとう。一緒に闘えて凄く光栄だった。本当にありがとう」と声をかけ抱擁。
ゲイブは無言のまま床を這うように去ったが、その背中はこの敗北が彼らをさらに強くすることを示唆していた。

2025年の暮れ、熊本で刻まれた「主人公」の誕生。
ザック・セイバーJr.という最強のメンターを得て覚醒した大岩陵平と、盤石の強さを誇るTMDK。
彼らが予告する2026年の“オレンジ色の支配”は、もはや絵空事ではない。
新日本プロレスの歴史の針が、大きく進んだ一夜となった。
<写真提供:新日本プロレス>
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