マリーゴールド南小桃「プロレスはいつもやめたいけどやめられない」

元アクトレスガールズ勢も加え、練習を再開した小桃。ブランクはあったが不思議と身体がおぼえていたという。そして旗揚げから1カ月後の24年6・11後楽園で、MIRAIの胸を借りて待望のデビュー。ようやくプロレスラーとしての道がスタートした。10月には自力初勝利も挙げている。では、一度あきらめて戻ってきたプロレス界は彼女の目にどう映ったのだろうか。
「キラキラした世界ですけど、やっぱり苦労も多いです。プロレスってやっぱり難しいですよね。ただ勝ちにいけばいいわけではなくて、見せる力も必要だし、受ける力も必要。攻撃する力も必要で、全部そろえるってすごく難しいと感じてます」

「写真提供:マリーゴールド」
試行錯誤しながらも、デビュー以来トータルで120試合を超えた。試合数が多いマリーゴールドだからこそ、機会も増える。そんな彼女に巡ってきたのが、スーパーフライ級王座への挑戦だ。しかも王者は、スターダム時代から試合を見てきた岩谷。多くの選手がそうであるように、アイコンは小桃にもあこがれの存在だ。
「麻優さんがマリーゴールドに来て、うれしかったです。私も麻優さんみたいになりたいと思うし、初シングルだけどチャレンジマッチみたいにはしたくない。勝つ気持ちでいきたいと思います。しかもスーパーフライって、ずっと取りたいと思ってたベルト。中西百重さんとか夏樹☆たいようさんのハイスピード系の試合をずっと見ていたので、こういう軽量級のタイトルに挑戦できるのはすごいうれしいです」

タイトルマッチは、小桃のアピールで実現が決まった。昨年12・6札幌(夜)で小桃が岩谷に直接アピール。マイクを持つと不思議ちゃんに変貌してしまう小桃だが、王者に気持ちは伝わった。
「私の夢に一歩踏み出したんだなと思えた瞬間でした」
では、その夢とは何なのか?
「ベルトを取るだけではなく、長期政権を築くことです。長期政権が私の夢。取ることがゴールではなく、その先を見ています。でも、そのためにも基礎って大事だと思うんですよね。マリーゴールドっていま、山岡聖怜とか心希とか山﨑裕花とか、いい新人がたくさん出てきて、どんどん上にいこうとしてるじゃないですか。でも私は彼女たちと違って、デビューしたときホントに何もできなかった。だから基礎からやり直して、自分で着実に段階を踏んで上にいきたいと思っているんです」

「写真提供:マリーゴールド」
一度デビューが延期された経験からも、当たり前とはいえ基礎こそ大事だと小桃は考える。見栄えする動きは、基礎があってこそ。一歩ずつ歩んでいこうとしている小桃。その反面、日々の葛藤もあるという…。
「私、ほかの選手によく、やめる!やめる!やめる!って、やめる宣言をよくしちゃうんです(笑)。こないだもやめるって言って正月休みに実家に帰って。でも結局は、実家でもプロレスのこと考えてて、いつの間にか飛行機に乗って東京に戻ってきてるんですよ(苦笑)。やめるって言いながらも、やっぱり私にはプロレスなのかな。いまはやめたいとしか思わないですけど、やめると言っていながらやめられない。やめたいと思っても、やっぱり楽しいんですよ。苦労の方が多いけど、楽しい。でもやっぱり苦労が多いと、やめるってなっちゃうんですよね(苦笑)。でもいつか、プロレスラーになってよかったなと思って引退したい。そう思えるように、いまは日々頑張りたいです」
地道に基礎を固めてベルトを取って、長期政権築いて、やめるときにプロレスラーになってよかったと思って引退する。それが小桃の描くプロレス人生だ。
「いったいいつになるんでしょうね。何年後なのかな? それがいつになるのか。そうなるまではやめたいけどやめられないです(笑)」

インタビュアー:新井宏














