マリーゴールド瀬戸レアは“農業”きっかけでプロレスラー。ヒール転向で真価発揮へ!

ところが、24年5月に仙女を退団。一時プロレスから離れてしまう。
「ケガしたときもそうだったんですけど、プロレスをやめるつもりはありませんでした。でも、どうすればいいのかわからなくて。そんななかで里村(明衣子)さんには『レアはせっかくデビューしたんだからやめるのはもったいないよ。どこか行きたいところあれば言って』と連絡をいただいてました。それでどうしようと思ってたときに高橋奈七永選手のSNSを見たんですね。それがきっかけで自分はマリーゴールドに入ろうと思いました。その旨を伝えたところ、里村さんが(ロッシー)小川さんに連絡していただいたんです。それで、マリーゴールドに行くことになりました」

写真提供:マリーゴールド
そして、マリーゴールドの24年7・13両国国技館で復帰。相手は南小桃で、試合では約半年のブランクがあった。しかも両国という大会場だ。
「(復帰できて)うれしかったのと、やっぱりすごく緊張しましたね。両国という大舞台はもちろん、団体のカラーもまったく違う場所でもあったので。とにかく緊張しましたし、試合もふがいなくて。自分ってこんなもんかと。ブランクもあったかもしれないけど、会場の圧に負けてしまったような気もします」
とはいえ、彼女はリングに帰ってきた。リングネームは心機一転、瀬戸レアに変えた。事実上の再デビューで、試合数も増えていった。昨年4月にはビクトリア弓月のスーパーフライ級王座に挑戦。これが初めてのタイトルマッチだった。
「それもまたふがいない試合になってしまったんですよね。自分はあんなのを見せたくてタイトルマッチに挑んだんじゃない。そんな気持ちになりました」

写真提供:マリーゴールド
思うような試合ができていない。そう感じていた彼女が大きなアピールに出た。シングルリーグ戦「DREAM STAR GP 2025」への出場権争いに名乗りを挙げたのだ。
「最初、自分の名前が入っていませんでした。同期が全員入ってるなかで、後輩も入ってる。なのに、そこに自分が入っていない。どうしてという気持ちもありますし、入らせてもらえない何かが自分にはあるんだなって。そんな自分が悔しいですし、入れてもらう資格がない状態なら、なんとかしないといけないと思い、そこで猛アピールしました」
猛アピールが実り、出場者決定戦が実現。8人で争い、彼女は暁千華とともにリーグ戦エントリーを実現させた。
しかし、さすがに優勝争いに食い込むには厳しく、1勝どまり。それでも弓月とのドローでライバルの足を引っ張るという爪跡は残してみせた。

写真提供:マリーゴールド
その弓月とは、こんどはユナイテッド・ナショナルのベルトを懸けて対戦することになるのだが、その前にも思い切った決断があった。ダークネス・レボリューション入りによるヒール転向だ。
「もともと自分はヒール志望というか、むかしから悪役が大好きなんですよ。なので勝手に、ゆくゆくはヒールになるんだろうと思っていました。同期のなかでくらべてみると、自分ってそんないい選手じゃないんですよ。なので、どこかでいまの自分に決別っていうんですか、同期の(田中)きずなちゃんとか弓月と一緒にやっててもダメだなって。だったら違う立場でもっと成長してやろうという思いから(ヒールになった)」
弓月はもちろん、山岡聖怜にも対抗心をむき出しにした彼女。ヒールとして新しい顔を見せていくわけだが、転向から3カ月弱でまさかの古巣参戦が実現した。団体の枠を超えた若手による「じゃじゃ馬トーナメント」にエントリーされたのだ。その2回戦で、彼女はYUNAと再会した。
「(古巣に上がるとなって)これもまた緊張しましたよ。さらに怖さもあって。そこでYUNAに初めて負けてしまって。いままでで一番悔しい負けを味わいました」
それでも彼女は昨年11月、弓月のユナイテッド・ナショナル王座に挑戦。これは、弓月がスーパーフライ級から団体ナンバー2のUN王者へと“昇級”したことから決まったカードと言えるだろう。

写真提供:マリーゴールド
「弓月はプロレスが天職というか、ホントにすごいなと思います。追いかけるというとちょっと違う感じもするんですけど、ライバルではありますよね」
今年1・3大田区ではダークネス・レボリューション同門でのタッグタイトルマッチ、ツインスター王座に挑戦。キャリア豊富な野崎渚とのコンビで松井珠紗&CHIAKI組に挑んだ。
「これは楽しみでした。同門で闘うってあまりないので、すごく楽しみにしてましたね。まあでも、負けたのでやっぱり悔しいです」
当面の目標は、UN王座を獲得しての初戴冠とのこと。そのためにも、ヒールレスラー瀬戸レアの確立が必要だと感じている。

「UNをとるために強化、レベルアップしていきたいと思います。いまの自分って、転生前と並行線上にいると思うんですよ。なので、そこをちょっと変えていきたいとも思っていますね」
改名後のリングネーム、瀬戸レアの瀬戸は、大好きな漫画『ジョジョの奇妙な冒険』における推しキャラのセト神がモチーフ。だが、現在の彼女は「闘うジョジョラー」と呼ばれることに抵抗を感じているという。それはすなわち、プロレスラー瀬戸レアの個性を確立させたいからにほかならない。その個性が完全に確立されたとき、ベルトもついてくるのではなかろうか。もともとハードコア志向で、ヒール道も始まったばかり。真価発揮はまだまだこれから。これからの瀬戸レアに期待したい。
インタビュアー:新井宏














