みちのくプロレス所属MIRAIにドラマチックすぎる再会&闘いの連続!
マリーゴールドを退団したMIRAIの決断は、みちのくプロレスだった。初期段階から女子選手の参戦があったとしても、みちプロは基本的に男子の団体だ。それだけにMIRAIの入団は意外でもあったのだが、彼女は岩手県宮古市出身。しかも初めて見たプロレスが地元での東日本大震災チャリティー興業だけに、合点のいく選択でもある。ではなぜ、スターダム退団から旗揚げメンバーとなったマリーゴールドを1年半で退団することになったのだろうか。
「欠場はしなかったんですけど、ケガとか重なってヤバいと感じる時期があったんです。今後の長い人生に支障がありすぎてもよくないと考えちゃって、プロレスをやめようかみたいに考えていたときもありました。でもいろいろ考えてみたら、まだいくつもやりたいことがあるなって。ただ、団体の関係とか所属だといつかなうかわからないものも多くて。だったら自分のやりたいことを追いかける方に集中しようみたいな気持ちで、最初はフリーになる気でいたんです」

写真提供:みちのくプロレス(ペペ田中)
昨年10月に退団したMIRAIは11月2日にみちプロ盛岡大会に参戦、Ⅹとして岩谷麻優とシングルで対戦した。ここまでは事実上のマリーゴールド提供試合のようなカードでもあったのだが…。
「(試合後)リング上で麻優さんが、『MIRAIにはみちのくプロレスが合ってるんじゃない?』と言ってくださって。麻優さんが背中を押してくれたんですね。みちのくは基本的に男子の団体だし、自分もずっとそう思ってはいました。ただ、女子も募集はしてるみたいな話を前からちょっと聞いていて、女子もいけるんだ、みたいな気持ちもあって(参戦した)。私はもともと岩手とプロレスの懸け橋になりたいということを言ってきてはいたんですけど、現実には凱旋のときくらいしかできない。どうしたらいいのかという気持ちもありながら、どこにどう話を持っていっていいかわからないところもあったなかでの出来事だったんですよ」
みちプロへの参戦が実現し、岩谷のプッシュもあって一気に話が進んだ。みちプロ所属が決まったのだ。もちろん、現時点で唯一の所属女子選手。となれば、みちプロでは男子、あるいは他団体女子選手との対戦となるだろう。実際、過去の女子参戦とは異なり、MIRAIは男子とのシングルや男子に囲まれての多人数タッグが組まれていった。また、みちプロの看板を背負いながら女子団体にも参戦、他団体女子選手との注目カードも数多く実現している。

写真提供:みちのくプロレス(ペペ田中)
「他団体では興味のある選手や闘いたかった選手、またいままでだったら考えられない選手と闘えて、すごくやりがいがありますね。同時に、初めて闘う選手との試合も増えているので、その辺の難しさも感じています」
初めて闘う選手の代表格として、みちプロでは男子レスラーとのシングルが続いている。しかも相手はトップクラスばかり。新崎人生、ザ・グレート・サスケ、TAKAみちのく…MIRAIには試練の連続だ。
「私はもともとKAIENTAI DOJOの練習生のときから女子でも男子でもぶっ倒してやるくらいの気持ちで入ったし、柔道も男の子と一緒に練習していたので、男子と闘うのに違和感はほとんどありませんでした。でも、いざ実際に闘ってみると、やっぱり力の差が目立ってしまうんですよね。これまでもけっこうパワーファイター寄りで闘ってきたので、余計にそう感じています。しかもメキシコ系の動きが多くて、そっちが苦手の私としては、けっこう苦戦しています。練習でケチョンケチョンにされながらも、ちょっとずつ教わってるので、どんどん成長していきたいですね」
苦手の克服はこれからの課題。MIRAIには、まだまだ伸びしろがたくさんあるということだ。

写真提供:みちのくプロレス(ペペ田中)
ホームリングでの対男子でさらに鍛え上げ、女子団体の参戦にも活かす。それがMIRAIの新しいスタイルと言えるのではなかろうか。また、他団体ではさまざまな“伏線回収”も。これが新しいストーリーとなって、MIRAIのプロレスをより豊かにしていると考えていいだろう。まずは、TAKA主宰のJTO。ここでMIRAIは、稲葉ともかと再会した。
「ともかとは、同じ日にK-DOJOの入門テストを受けて、一緒に練習を始めて、寮も相部屋でした。悩みも聞いたりしていましたね。ともかって、『同期は誰?』と聞かれたとき真っ先に名前が上がるし、いつかシングルで試合したいと思っていました。なので、ともかがいま大きくしたいと思っている団体を、ともかと闘って感じてみたいと思ってJTOに参戦したんです」
両者は昨年11・29新宿で一騎打ち、MIRAIが勝利し、12・28板橋では妹あずさの保持するJTOガールズ王座を奪取した。今後の参戦も決まっており、姉妹を筆頭にJTO女子選手による打倒MIRAIがテーマになってくるだろう。
また、プロレス入りのきっかけとなった初代タイガーマスク佐山サトル率いるストロングスタイルにも継続参戦。佐山と故・新間寿会長との出逢いから彼女はプロレスラーをめざした。昭和のレジェンドレスラーが集結するストロングスタイルのリングにこれからどう向き合っていくのだろうか?
「佐山さんに自分の成長を届けたいし、やるからにはやっぱり結果を残したいですよね。昨年12月にはジャガー横田さんと初めて6人タッグで対戦しました。ジャガーさんとMIRAIが闘う世界線があるのかと、自分でも驚いたくらいです。ジャガーさんはタッグのベルトを持っているので、そのベルトにも挑戦したい。ただ、いまのところ正規のタッグパートナーがいない状態なので、これから信頼できるパートナーを見つけていきたいと思ってますね」

写真提供:みちのくプロレス(ペペ田中)
そして驚いたのがデビューした団体、東京女子プロレスへの参戦だ。しかも、遠藤有栖を破り、一発でインターナショナルプリンセス王座を奪取。在籍時に一度挑むも、届かなかったベルトだ。
「まさかまさか東京女子に出られるとは思ってもいませんでした。みちプロで、出たいみたいな話はしていたんですが、まさか自分から言ってホントに実現するなんて、驚きでしたね」
では、4年4カ月ぶりに戻ってきた古巣は彼女の目にどう映ったのだろうか?
「歌で始まるオンリーワンな雰囲気、世界観。優しさあふれるアットホームな感じは変わっていませんでしたね。一方で知らない選手やオリジナルの動きも増えていて、すごいと思いました。ベルトに関しては、もう取れないんじゃないかという気持ちがあったんですけど、急に決まりながらも、やるなら一発で今回こそ取ってやるの気持ちが強かったです。それで結果が残せてうれしかったですね」
王座奪取は、そのまま東京女子への継続参戦を意味している。当面の目標は、3・29両国国技館のビッグマッチに王者として参戦すること。まずはその前に、2・14後楽園で凍雅を迎え撃つ初防衛戦を突破しなければならない。
「知らない選手でしたけど、カッコいいなと気になる選手ではありました。前哨戦で初めてあたってみて、エルボーが強烈でビビりましたね。一発逆転の爆発力を秘めていると思うので、凍雅には要注意です」














