【新日本】嘉藤匠馬、新王者アベルノに散るも決意のメキシコ出陣「新日本でタイトル獲るって確信したら、また帰ってくるよ!」
熱狂に包まれた新日本プロレスのルチャ・リブレの祭典『NJPW PRESENTS CMLL FANTASTICA MANIA 2026』は、2月27日に東京・後楽園ホールでいよいよ最終戦を迎えた。
オープニングを飾る第1試合では、今シリーズ終了後に本場メキシコへの武者修行へ旅立つ嘉藤匠馬の「壮行試合3」が組まれ、ベテランのアベルノがその高い壁として立ちはだかった。
対角線に立つアベルノは、前夜の世界ヒストリック・ライトヘビー級選手権試合でアトランティス・ジュニアの1000日超えの長期政権を打ち破り、新たに頂点に立ったばかりの百戦錬磨のルードである。

新王者の証であるベルトを誇らしげに掲げて入場したアベルノは、ゴング直後に握手の手を差し出す。
だが、嘉藤はこれを鋭く払いのけ、若獅子としての闘志をむき出しにした。

試合は、アベルノが厳しい洗礼を浴びせる展開となった。
場外での鉄柱攻撃や放送席への叩きつけ、さらにはロープを用いたキャメルクラッチや噛みつきなど、無慈悲なラフ殺法で若者を徹底的に痛めつける。

それでも嘉藤は決して折れなかった。

串刺しエルボーやティヘラで反撃の糸口を掴むと、得意の脇固めでルチャの重鎮をあと一歩のところまで追い詰める。

さらにはアベルノの必殺技デビルズウィングスをカウント2でキックアウトし、館内から大「嘉藤」コールを呼び起こす執念を見せた。

しかし最後は、一瞬の隙を突いたアベルノの飛びつき腕ひしぎ逆十字に捕獲され、無念のタップアウト。

壮行試合は3戦全敗という厳しい結果に終わった。

敗北を告げるゴングが鳴った後、嘉藤はリング中央で正座をして深々と頭を下げた。
そして、マットに描かれたライオンマークにそっと自らの拳を当て、新日本のリングへしばしの別れを告げた。
バックステージに戻ってきたアベルノは、新王者としての絶大な自信と貫禄を見せつけた。

アベルノ「見たか!世界ヒストリック・ライトヘビー級の新王者は日本にいるぜ。アトランティス、金と銀の王、カトウ、誰でもいいぞ。新日本プロレス、CMLL、どこでもいいぜ。今夜、神に選ばれし者がナンバーワンだ!」
一方、痛めた右腕を押さえながらコメントブースに現れた嘉藤であったが、その目に迷いや悲壮感は微塵もなかった。
連敗という結果以上に、ルチャドールたちと肌を合わせたことで、自身の進むべき道への確信を深めていた。

嘉藤「アベルノ、スゲーよ。ホンマに凄すぎるよ。そりゃあ、デビューしてまだ2年ちょいの、クソみたいなガキには、そんなアベルノ相手に、そう簡単にはいかないのは当たり前や。今シリーズ通して、ずっとCMLLの選手らと闘ってきて、アイツらの凄さを身をもって体験して、やっぱり俺はメキシコに行きたいって言って、それが間違いじゃなかったって今シリーズ通して思ったから。どんな形かわからんけどよ、強くなるのは当たり前やし、向こうで結果出して、新日本でタイトル獲るって確信したら、また帰ってくるよ!ちょっと、しばらく、メキシコに行ってくる……!」
世界の広さと自身の未熟さを痛感したからこそ、本場メキシコへの熱意は確信へと変わった。
ライオンマークに誓いを立てた若き才能は、大きな野望を胸に抱き、ついに大海原へと船出する。
<写真提供:新日本プロレス>















