【新日本】タイガーマスクが最後の“ルチャの祭典”で有終の美! 怨敵マグヌスと恩讐を越えた抱擁、そして盟友ミスティコへの熱き思い

熱狂に包まれた新日本プロレスのルチャ・リブレの祭典『NJPW PRESENTS CMLL FANTASTICA MANIA 2026』は、2月27日に東京・後楽園ホールでいよいよ最終戦を迎えた。

今大会で最もエモーショナルな空間を生み出したのは、第3試合に組まれたタイガーマスクとマグヌスによるスペシャルシングルマッチであった。

今年7月での現役引退を表明しているタイガーマスクにとって、今シリーズはレスラー人生で最後となる『FANTASTICA MANIA』である。

そのフィナーレを飾る相手は、シリーズを通して幾度も覆面に手をかけ、無法の限りを尽くして挑発を繰り返してきた怨敵マグヌスであった。

ゴングが鳴るや否や、マグヌスは場外戦や急所攻撃、さらには毒霧の噴射を狙うなど、手段を選ばない猛攻を仕掛ける。

しかし、数多の修羅場を潜り抜けてきた黄金の虎は動じなかった。

無法殺法をことごとく冷静に切り返すと、雪崩式ダブルアームスープレックスからの完璧なタイガースープレックスホールドを炸裂させ、因縁の相手から鮮やかな3カウントを奪い取った。

激闘の直後、リング上では意外な結末が待っていた。

タイガーマスクは報復としてマグヌスのマスクを剥ぎ取る仕草を見せたものの、すんでのところで思いとどまる。

すると、マグヌスは自らマイクを握り、敵対していたはずのレジェンドに対して最大級のリスペクトを表明し、握手と抱擁を交わしたのである。

バックステージに戻ると、マグヌスは再びタイガーマスクの前に現れ、英語と日本語を交えて溢れる思いを口にした。

マグヌス「(※タイガーが喋っている途中でやって来て英語で)皆がいる前でもう一度言おう。全てのリスペクトを込めて、今日こうして言える。“この人生での私の天使”よ、どうもありがとう。本当にありがとう。(※日本語で)アリガトウゴザイマス。(※英語に戻して)これからもまだまだ続きますよ。どうもありがとう」

タイガー「ありがとう(※と言って、マグヌスと握手)」

マグヌス「(※タイガーを指差しながら日本語で)イチバン!(※と言って退出)」

マグヌスを見送ったタイガーマスクは、若きルチャドールがかつて自身の大ファンであったという隠されたエピソードを明かした。

タイガー「実は彼がファンの頃、ファンというかレスラーになる前に彼と一緒にアレナ・メヒコで写真を撮っているらしいんですよ。彼が初めて日本に来た2年前か? 3年前? 2年前? 初めて試合したのが自分だったんですよね。彼はその頃から『アイドルだ。俺のアイドルだ』って言ってくれて、なんかそうやって言われること自体が恥ずかしいというか、まぁ自分もそういうふうに言われるようなあれになったのかなと感慨深かったですけど。
でもそんなふうに言われて試合するよりは今日の彼みたいにね、ガッツリと潰しに来てくれるような試合の方が僕は好きだし、今日は『FANTASTICA MANIA』とはいえどもね、なんかちょっと違うというかね、ちょっとルチャ・リブレを入れながらも激しい試合だったり、まぁまぁさすがにもう毒霧はいいや(笑)。
そういう感じで僕の今年の『FANTASTICA MANIA』は終わりです。僕のレスラー人生での『FANTASTICA MANIA』は終わりました。あとはメキシコで試合があるんじゃないかと言われているので、いつなのかっていうのは決まってないのでまだあれなんですけど、今年辞めるまでにはあるんじゃないかってことも言われてるんで。OKUMURA選手に聞いたらメキシコではこのマグヌスのブラック・タイガーと自分がやったってことがかなりのニュースらしくて、僕も知らないんだけど、どこまで本当なのかわかんないけど、なんかそうらしくて。
下手したらメキシコ遠征が決まったら彼とのシングルがどこかであるのかもしれないし、わからないけど。まぁまぁ彼は凄くいい選手だし、まだ若いけどね。まだ若い荒削りな選手だけど、日本のシリーズに出てもっと慣れていけば、ルチャ、新日本のスタイル、日本のスタイルも両方できて、僕は(イホ・デ・)ストゥーカ・ジュニアも褒めていたけど、本当にここ最近いい選手が多いなって思うしね。
まぁ僕なんかついていかれないけども、僕はもう最低限のやることをやっただけだからあれだけど、非常に楽しかったです。最後ね、彼のマスクを剥いでやろうと思ったんだけど、やはりそこはね。僕も散々やられていてあれなんだけど、僕はちびっ子のヒーローだし、マスクマンの重みというのはわかっているから。あえて獲らなかったですけどね。なんかありますか?」

──現役最後の『FANTASTICA MANIA』ということで、特別な思いを持って闘っていたと思うんですけど。

タイガー「そうですね。なんか気付けば、トーナメントがある日以外は全部マグヌスと当たっていたというね。まぁ僕的にはミスティコと組みたかったっていうのが一番あってね。ミスティコとはもう知ってる人は知ってるけど、30年来ぐらいの友人であって、メキシコに行ったら一緒に食事も行っているし、今回も日本に来た時もずっと話してて、昔話とかしているからね。本当はミスティコと組みたかったっていうのはありましたね」

──残り引退までにできればミスティコ選手と組みたいですか?

タイガー「彼が日本に来てくれるならね、あれだけど。僕はもう何回もメキシコに行ってて思うんだけど、彼はとてもつないスーパースターだから。彼が本当に1週間でも穴を空けるのはもうメキシコにとってはマイナスなんですよ。本当にそれぐらい彼は凄い選手なんですよ。ぶっちゃけ、コレ(お金)も凄い稼いでるしね。もの凄いですよ。
彼が持っているジムにも行ったことがあるし、本当に彼は向こうでスーパースターですよ。だから彼がこの先(僕が)引退するまでに新日本に来れるかどうかは僕もちょっとわからないですね。ただ僕がメキシコに行けるチャンスがあったら、向こうで組みたいなと思いますね。まぁちょっとスッキリしたかなと。でも、アイツ(マグヌス)は重いなと思いましたね。アァ首痛い。ということで、スッキリしました」

長年の親友であるミスティコとの再結成の夢をメキシコの空へと託し、タイガーマスクは晴れやかな表情で最後の『FANTASTICA MANIA』の幕を下ろした。

<写真提供:新日本プロレス>

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