【ノア】Yoshiki Inamuraが恩人・拳王を破りV5達成も、ヨシ・タツ乱入で次期挑戦者はカオスな展開へ「世界を知る、WWEのエクスペリエンスを持つ、そんな人とファイトがしたいです」

プロレスリング・ノアの横浜武道館大会『APEX CONQUEST 2026 in YOKOHAMA』が3月8日に開催され、メインイベントの第8試合でGHCヘビー級選手権試合が行われた。

王者・Yoshiki Inamuraが挑戦者の拳王を21分59秒で退け、5度目の王座防衛に成功した。

かつてユニット「金剛」で苦楽を共にした恩人とのエモーショナルな熱戦、そして試合直後に巻き起こった次期挑戦者を巡る大混乱。

現在の方舟マットを象徴するような、情念と混沌が入り交じる一夜となった。

「TEAM2000X」の介入によって長らく阻まれてきた両者の一騎打ちは、序盤からゴツゴツとした重たい打撃が交錯する激闘となる。

挑戦者の強烈なハイキックを首の付け根に被弾した王者は、一時立ち上がれないほどのダメージを負う。

その後も雪崩式ブレーンバスター、P.F.S、拳王スペシャル、さらには炎輪と、挑戦者の必殺技をフルコースで浴びる絶体絶命の窮地に立たされた。

しかし、持ち前のタフネスと気迫で3カウントを逃れた王者は、雪崩式と正調式の無双を立て続けに敢行して逆襲に転じる。

反撃のミドルキックも強烈なラリアットでなぎ倒し、最後はトップロープを揺らしてから飛ぶDIS CHARGEで挑戦者を圧殺した。

死闘を終えたリング上、王者は挑戦者に握手を求めた。しかし拳王はその手を払いのけ、不器用にも王者の頭を無理やり撫で回す。

ハグをしようとする王者を突き放してリングを去る挑戦者の姿に、両者の深い絆と愛情が垣間見えた。

マイクを握ったYoshiki Inamuraは、かつての恩人へ向けて次のように感謝の思いを爆発させた。

「ミスター拳王さん! もうハード過ぎて、言葉が、ワードが出てこないや。やっぱりユーはストロングなレスラーだ。そしてスーパーストロングなファイターです。本当にユーがいたからこそミーは折れずに、プロレスリング・ノアでプロレスを続けることができました。本当にありがとうございました」

感動的な空気に包まれたのも束の間、王者が次期挑戦者の条件として「世界を知る、WWEのエクスペリエンスを持つ、そんな人とファイトがしたいです」と発言したことで、事態は急転する。

 

条件に合致する新メンバーをお披露目すべく「ホワイト・レイブン・スクワッド(WRS)」のKENTAが姿を現すも、背後からT2KXのマネジャーであるヨシ・タツが急襲したのである。

ヨシ・タツは自身のWWE経験を大声で喧伝し、同ユニットのアルファ・ウルフを挑戦者として強引に推薦。

自慢話を続けるヨシ・タツの口を塞ぎ、アルファ・ウルフと共にリングから排除した王者であったが、新メンバー発表はうやむやとなり、次期防衛戦の相手はアルファ・ウルフが決定的となる波乱の結末を迎えた。

王者は「せっかくフィール・ソー・グッドだったのにやっぱりヨシ・タツが来ると残念だな…」とぼやくほかなかった。

バックステージに戻ったYoshiki Inamuraは、独自の言語感覚で激戦を振り返りつつ、次なる防衛戦への覚悟を語った。

Inamura「トゥー・ハードで、ソー・マッチ・ペインなファイトでしたけど、非常にサティスファイです。裸一貫、ネイキッド一貫、1on1で体をぶつけ合うことができて、ミーはとてもハッピーです。ミスター拳王、本当にありがとうございました。そして、ミスターヨシ・タツ。残念です。そのワードしか見つからないですよ。アルファ・ウルフ、ワンダフルなレスラーです。ミーは彼とまたファイトしたいと思ってました。ミスターKENTA、申し訳ないけど、面倒臭い相手を先に倒しておきたいのはミーのポリシーですんで。先にアルファ・ウルフ、ヤツを倒してから、ユーのフレンドとファイトできることをミーは楽しみに待っています。方舟シップのユニバースの皆さん、本当に本当に応援ありがとうございました。シー・ユー・アゲイン、バイバイ」

一方、敗北を喫した拳王の元にはAMAKUSAが現れ、対戦要求を突きつけた。

AMAKUSA「拳王殿、そなたの戦いにはいつも心動かされておりまする。またひとつ、思い出したことがございまする。そなたと同じNOAHを思う強き信念、いつもこの胸にありまする。我と一騎打ち、お願いできませぬか……というお問いかけ、愚問でしょう」

無言で立ち去るAMAKUSAを見送った後、拳王は王者の成長を手放しで称えつつ、プロレスラーとしての再起を力強く誓った。

拳王「AMAKUSA、いや、覇王。いや、あいつの顔を見ていると、さとうさん…。そう言いたくなってくるかもな。一騎打ち、もちろんいいよ。そして、その前にInamura。いやあ、本当に強くなったな。あいつの顔を見ていると、なんだか昔を思い出して、かわいいな、かわいいなしたくなるけど、あの目の奥は本当のNOAHを背負うだけの闘争心を持ったレスラーだった。俺は今、Inamuraより弱い。だが、ひとつ目標ができたな。プロレスラーとしてまだまだこのままではダメだ。Yoshiki Inamuraを超える。あの強いYoshiki Inamuraチャンピオンを超える。俺がGHCヘビー級王者に返り咲いてやるからな。今日のところはInamura、俺の負けだ」

美しき師弟対決から一転して勃発した、次期挑戦権を巡るユニット間の抗争。強き王者の周りには、常に予測不能なカオスが渦巻いている。

<写真提供:プロレスリング・ノア>

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