【全日本】鈴木秀樹と青柳優馬の『CC』公式戦は前代未聞のダブルフォール決着!和田京平レフェリーも「何十年やってるけど初めて」と驚愕

全日本プロレスは4月25日(土)、埼玉・春日部ふれあいキューブにて春の祭典「チャンピオン・カーニバル2026」を開催した。

その第2試合に組まれたBブロック公式戦において、長い歴史を持つ同団体でも類を見ない珍事が発生した。

不戦勝を含め白星を先行させている鈴木秀樹と、後がない状況の青柳優馬による一戦は、大ベテランの和田京平レフェリーですら経験したことがないという「ダブルフォール」による引き分け決着となった。

両者は今年3月の後楽園大会における青柳優馬の復帰戦において、15分間にわたる濃密なグラウンドの攻防を繰り広げた因縁を持つ。

しかし、この日の青柳優馬は開始のゴングと同時にドロップキックを放つという奇襲を敢行。なんとしてでも勝ち点を得るべく、執念の秒殺を狙ってなりふり構わず丸め込みを連発していく。

鈴木秀樹は冷静にエルボーやスリーパーホールドで対処し、最後はヨーロピアンクラッチで青柳優馬を完璧に押さえ込んだ。

和田京平レフェリーの手が3回マットを叩き、リングアナウンサーも鈴木秀樹の勝利を高らかにコールした。誰もが鈴木秀樹の勝ち点2追加を確信した瞬間であった。

ところが、裁いた和田京平レフェリー本人がすぐさまこれを制止する。ヨーロピアンクラッチが決まった際、下になっていた青柳優馬が鈴木秀樹の腕を強く引き込んでおり、鈴木秀樹自身の両肩もまたマットに密着していたことを指摘。

両者が同時にフォール状態にあったとして、試合結果はダブルフォールによる引き分けと裁定された。

両者に勝ち点1ずつが与えられるという結末。試合後のバックステージでは、事態を飲み込めていない両選手に対し、和田京平レフェリー自らが前代未聞の裁定理由を解説する異例の光景が広がった。

優馬「すいません。なんのこっちゃ分かんない。どういうことですか、京平さん?」

秀樹「京平さん」

京平レフェリー「2人揃って珍しいことなんだけど、最後押さえてたんだけど青柳が手引っ張ってたの覚えてない?手引っ張ってんだよ。そっち(秀樹)の肩がついてる。同時に肩がついてるからダブルフォール」

秀樹「俺が先に入ってもダメなんですか?」

京平レフェリー「入ってる。入ってるんだけど、俺がカウントする前に青柳がそっちの手を引っ張ったことによって、こっちも攻撃してるんだよ。両方、肩ついてるんでダブルでカウントした。珍しくて俺も初めてのケースなんだけど」

優馬「これ得点どうなるんですか?」

京平レフェリー「普通はお互い負け。でもリーグ戦なんで、2ポイントっていうのがあるんで。それをお互いに1ポイントずつ分け与えることによって、俺はクリアかなって。自分の判断だな。レフェリーの判断でノーカウントじゃなくて、1ポイントずつ分け与えるということで。普段はカウントなし。だから、こういうケース、俺も何十年やってるけど初めてのケースなんだよ。まぁ、すごいこと起きたなって俺は思うよ。あとでビデオ見返してもらえば俺の言ってることが分かる」

百戦錬磨の名物レフェリーの口から語られた「すごいことが起きた」という言葉とともに、鈴木秀樹は勝ち点7、青柳優馬は勝ち点3となった。
 この結果に納得がいかない表情で鈴木秀樹が立ち去った一方で、敗北の淵から執念で勝ち点1をもぎ取った青柳優馬は、これを吉兆と捉えて奇跡の逆転劇への意欲を爆発させた。

優馬「でも、いいや。鈴木秀樹相手に1点勝ち取ったんだから。デカいほうだよ。棚ぼた出場。棚ぼた勝利からの棚ぼた引き分けだよ。これもう優勝しかねぇよ。棚ぼた優勝だよ」

勝負への執念が生み出した、リング上の神のいたずらか。青柳優馬のあくなき執着心が、混沌とするBブロックの星取り争いにさらなる波乱を巻き起こした。

<写真提供:全日本プロレス>

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