「策士」OZAWAの黒い策略が内藤哲也そして王者Yoshiki Inamuraを翻弄
「策士」OZAWAの黒い策略が冴えわたる。ノアの「SPRING MAYNEW RYOGOKU 2026」(5月2日、東京・両国国技館)大会に向け、激しいつばぜり合いが展開されるノアマット。いつも通り話題の中心にいるのはOZAWAだ。
「L・T・JvsT2000X ALL-OUT BATTLE Ⅲ」と銘打たれた一戦で、内藤哲也との一騎打ちに臨むが、内藤の古傷をえぐると同時に、GHCヘビー級王者Yoshiki Inamuraをもおちょくり倒している。

「おーい、Inamura。お前とシェインのタイトルマッチ、誰が興味ある? 内藤、お前も俺と内藤の試合の方がメインイベントにふさわしいと思うだろうな! お客様にきいてみたいなぁ…」と発信したのだ。
5・2両国大会のフィナーレを飾るのは、誰もが王者Inamuraにシェイン・ヘイストが挑むGHCヘビー級戦と思っていたはず。世界最大の団体米WWEで活躍したシェインとのタイトルマッチは、同じくWWEで試合だけでなく様々な体験をしてきたInamuraにとっても「WWEエクスペリエンス」を総括する大事な一戦である。前哨戦での激しい攻防で期待も高まっている。

Inamuraはベルト奪取後、タイトル戦を重ねるにつれ評価を上げている。本人も手ごたえを掴んでいるはずだ。それなのにOZAWAはInamuraの熱き心に冷や水を浴びせかけた。
もっともOZAWAにしてみればInamuraの存在は邪魔そのもの。負傷も癒え、一刻も早くGHC王座を取り戻したいのに、横からさらわれた気分だろう。しかも、徐々にファンの支持率も上がっている。昨年の元日決戦で名実ともに一気にノアナンバー1にのし上がったOZAWAとは、いささか違うサクセスロードを歩んでいるのだ。おちょくり倒すことでInamuraの勢いにブレーキを掛けたいのだろう。
そして内藤だ。「ファンにどちらがメインイベントに相応しいのか? 選択してもらう」といえば、嫌な思い出が蘇るはず。
新日本プロレス2014年1・4東京ドーム大会では、王者オカダ・カズチカvs内藤のIWGPヘビー級戦と、王者・中邑真輔vs棚橋弘至のIWGPインターコンチネンタル戦が、ダブルメインイベントとしてエントリーされた。当時の新日本4強が名前を揃える最強カードだった。
どちらを最終試合にするのか。ファン投票に委ねたところ「棚橋と中邑のライバルストリー」が「IWGPヘビー級ベルトの権威」を上回ったのだ。
内藤はショックを隠し切れなかった。東京ドーム大会で最後に花道を凱旋する。レスラーとして最高の栄誉のチャンスを、端から奪われた内藤はオカダに敗れている。
忘れていた何とも嫌な思いを、OZAWAが思い出させた。しかもOZAWAの提案にノア公式Xでファン投票が始まってしまった。
内藤は「俺にとっては今はもうトラウマではない。やりたければどうぞお好きに。俺は何試合目でも構わない。俺のいる試合こそメインイベントだからね」と余裕の姿勢を崩さないが、12年前の屈辱が体中を走り回っただろう。決戦を前に精神的ダメージは少なくないはず。

4・26宮城・仙台大会では、OZAWAがアルファ・ウルフ、タダスケ、政岡純とともに、内藤はBUSHI、アンヘル・レイエス、RYUSEIと組んで対戦。政岡がBUSHIのマスクを剥ぐなど大暴走でOZAWA組が反則負けとなった。
それでもOZAWAは「内藤よ、ファン投票で勝っているぞ。初めてファン投票で勝てるんじゃないか」と相変わらずの嫌味爆発。ノアファンのトラウマである2024年1・2東京・有明アリーナ大会のメインイベント「飯伏幸太vs丸藤正道」まで持ち出して言いたい放題だった。
内藤は「俺にプレッシャーをかけるつもりだったんだろうが、逆にOZAWA自身であり、プロレスリング・ノアの首を絞める結果になっちゃったんじゃないの」と、指摘したうえで改めて、OZAWA戦を楽しみにしていることを強調した。

4・26仙台大会ではメインイベントの8人タッグで快勝したInamuraは「シェイン・ヘイストさんとのGHCを賭けたファイトは、両国で絶対にメインイベントでしょう。プロレスリング・ノアのヒストリーがそうでなければならないとミーに言っている。このGHCのベルトもミーにそう言っています」と自信の弁。
OZAWAには「ミスターOZAWAは寂しん坊でロンリーな男です。だから、ファンの皆さん、どうかミスターOZAWAの気が済むなら投票してやってください。ミーはドント・ケアー」と、チクリと反撃しながら王者の誇りで胸を張った。
4月29日、神奈川・保土ヶ谷公会堂大会での前哨戦を経て、5・2両国大会の大一番に臨むOZAWAと内藤。OZAWAの黒い策略は、王者・Inamuraも巻き込んで、まだまだ続く。果たして、どんな手を繰り出してくるのやら。一瞬たりとも目が離せない。
<写真提供:プロレスリング・ノア>
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