Sareeeが彩羽匠との頂上決戦に懸ける非情な覚悟と、本物の闘い「スパーク・ラッシュが割れてもいい」

【前編】では、15周年を迎えたSareeeのプロレスに対するストイックな信念と、恩師たちから受け継いだ「本物の闘い」の精神について語った。

続く【後編】では、5月5日のマーベラス横浜BUNTAI大会で激突するAAAWシングル王者・彩羽匠への複雑な想いに迫る。

最強のタッグチーム「スパーク・ラッシュ」のパートナーでありながら、最大のライバルとして対角線に立つ難しさ。

そして、伝説の「クラッシュ・ギャルズ」後継者としての重圧とは。

Sareeeが語る「女子プロレスの現在地」と、王座奪取に向けた非情なる覚悟を解き明かす。


©Sareee-ISM

■ 盟友か、宿敵か。彩羽匠との「闘う」難しさ

――後編もよろしくお願いいたします。今回の防衛戦の相手である彩羽匠選手とは、現在「スパーク・ラッシュ」という強力なタッグチームを結成しています。かつての「ライバル」としての対戦とは、心理的に大きな違いがあるのではないですか?

Sareee:全然違いますね。本当に難しいです。私は本来、相手とバチバチにいがみ合って、敵対心を燃やしてリングに上がるタイプなんです。でも今回は、スパーク・ラッシュとして一緒に闘い、お互いを信頼しているパートナーとのシングルマッチ。前哨戦を戦った時も、ある日はタッグを組んで協力し合い、次の日は対角に立つ……という状況が続いて、「気持ちの持っていき方がめちゃくちゃ難しいな」と心底思いました。

――味方であり、敵でもある。感情のコントロールが難しいですね。タッグを組んでみて、一番近くで感じた彩羽選手の「レスラーとしての凄さ」はどこにありますか?

Sareee:私はフリーランスなので、ある意味で「自分のことだけ」を考えて自由に動ける立場です。でも、匠さんはマーベラスという団体を背負い、トップとして後輩たちを引っ張っていかなければならない。その「背負っているものの大きさ」や責任感は、私には計り知れないものがあると感じています。それに、匠さんは良くも悪くも「優しい」んですよね。強くて、カッコよくて、華やかで……私にはないものをたくさん持っている。だから、『Sareee-ISM』の興行に匠さんが出た時、初めて見たファンの方が「あの選手、すごくカッコいいね!」って言っているのを聞くと、めちゃくちゃ悔しいんですよ(笑)。

――(笑)。お互いに全く違う魅力を持っていますよね。Sareee選手は感情を爆発させて闘う「青い炎」、彩羽選手は圧倒的な技量と華やかさで魅せる「赤い炎」のような印象です。プライベートでの性格の違いはいかがですか?

Sareee:性格は全く違いますね。匠さんは……アホです(笑)。

――えっ!? では、タッグとしてはどちらがボケで、どちらがツッコミなんですか?

Sareee:二人とも「ボケ」です。ツッコミ不在のまま、周りの人たちにツッコまれてます(笑)。でも、リングに上がれば二人とも最高にカッコよくなるので、そこは大丈夫です! 普段はふざけ合っていても、リング上の闘いにおいては絶対にブレない自信がありますから。

 


©Sareee-ISM

■ クラッシュ・ギャルズ継承と、伝説を超えるための「新しい道」

――「スパーク・ラッシュ」は、伝説のタッグチームであるクラッシュ・ギャルズ(長与千種&ライオネス飛鳥)から正式に後継者として認められました。この継承について、どのような責任を感じていますか?

Sareee:クラッシュ・ギャルズのお二人は、女子プロレスという文化そのものを創り上げたような存在です。その“継承者”として認めていただいたことは、本当に重い責任を感じています。
ただ、私たちがクラッシュ・ギャルズと「全く同じ道」を進むのでは意味がないと思っています。スパーク・ラッシュとして、今の時代の女子プロレス界に“新しいもの”を刻み込んでいくことこそが、本当の恩返しになる。クラッシュの伝説を超えることは容易ではありませんが、同じ道をなぞるのではなく、私たちなりの新しい時代を創らなければならないと強く思っています。

――スパーク・ラッシュは、お互いのファン層が融合することで、何倍もの熱量を生み出す可能性を秘めていますね。

Sareee:そうですね。匠さんのファンと私のファン、それぞれ違う層の方々が合わさることで、ものすごく大きなエネルギーが生まれているのを感じます。だからこそ、このタッグには無限の可能性があると思っています。

――ただ、圧倒的に強すぎるが故に、対抗できるタッグチームがなかなか見当たらないというジレンマもあります。

Sareee:それは本当に感じています。相手がいないとプロレスは成り立たないので、各団体から「スパーク・ラッシュを潰してやる!」という威勢のいいタッグチームに出てきてほしいですね。私たちが壁となって、女子プロレス界全体を活性化させていきたいです。

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