【大日本】ストロング新王者・吉田和正が“所属外”との防衛戦を希望!「資格や実績にはこだわらず、面白い人を探しに行く」

大日本プロレスは6日、横浜武道館大会から一夜明けた記者会見を横浜市内で開き、BJW認定世界ストロングヘビー級王座を初戴冠した第25代王者・吉田和正が、激闘の舞台裏と新王者としての決意を語った。前日のメインイベントで、絶対王者として君臨した大文字そうとの33分38秒に及ぶ死闘を制した吉田。会見では、挑戦表明時の挫折から王座奪取に至るまでの精神的な葛藤、そして今後の防衛ロードに向けた独自の展望を、時折言葉を選びながら慎重に、かつ熱く語った。

会見場に姿を現した吉田は、悲願のベルトを前にして「長かったな」と深く息を吐いた。その言葉の裏には、これまでの戴冠劇とは一線を画す、精神的なプレッシャーがあったという。「挑戦表明した時の感触というか、スタートダッシュでこけてしまったところから始まった。一歩目をこけてから気持ちを立て直しての挑戦だったので、毎日プレッシャーとの戦いで長く感じました」と吉田は振り返る。これまでの挑戦は、勢いに任せて突っ走るだけでよかった。しかし今回は、己の期待値の低さや、周囲の視線と向き合いながら「気持ちを作っていく」作業が必要だった。

その吉田を救ったのは、リング上での対話だった。神谷英慶の欠場により急遽組まれた大門寺との前哨戦や、横浜にぎわい座で行われた星野勘九郎とのシングルマッチ。「大門寺選手の言葉に救われたし、星野さんとの試合で勇気をもらって覚悟が決まった」と、敗戦や苦闘の中に見出した「他者からの言葉」が、折れかけた心を繋ぎ止めたことを明かした。事実、タイトルマッチ本番では星野の伝家の宝刀である「Gショックラッチ」を繰り出した。これについても「セコンドからの声が一番届いていたから自然と出た」と語った。

敗れた前王者・大門寺についても、吉田は最大級の敬意を表した。「素晴らしいチャンピオン。100キロを超える体であのスタミナは半端じゃない。正直、自分は体重を落として挑んで正解だった」と分析。さらに、「挑戦表明からタイトル奪取まで、私を強くしてくれたのは彼。本当にお人好しですよ、彼は」と、敵対関係を超えた感謝の念を口にした。キャリア初となる30分越えの激闘については「無我夢中で、気づいたら30分経っていた感覚」と振り返る一方、横浜武道館の動員については「以前より少なかったのは、挑戦者としての自分の期待値が低かったから。来年はチャンピオンとして超満員にしたい」と、早くも王者としての責任感を覗かせた。

今後の防衛ロードについて、吉田は「ひとまず所属外」と意外な方針を打ち出した。「うちの所属のヘビー級は、ほとんどが一度はベルトを巻いている。単に俺に勝ったから挑戦するのではなく、吉田が持っているベルトだから欲しい、という『理由』が欲しい。自分はまだ半人前のチャンピオンなので、資格や実績にこだわらず、面白い人を探したい」と語った。また、試合後にデスマッチ王者のアブドーラ・小林から「マイクが長い」「媚びるな」と酷評されたことに対し、「小林さんの方がよっぽど(ファンに)媚びてると思うんですけどね」と切り返し、独自のスタンスを貫く構えを見せた。

会見の最後、吉田は「コンビニのツナマヨおにぎりが200円もするような不景気な世の中ですが、チケット代に見合う以上のものを僕は見せていきます。ぜひ会場に僕のチャンピオン姿を見に来てください」。一歩目をこけながらも、泥臭く頂点へ辿り着いた新王者。吉田和正が描く「自分らしい」防衛ロードに期待したい。

〈写真提供:大日本プロレス〉

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