史上最年少の三冠王者は「恋に臆病」!? 『バチェロレッテ』で話題沸騰のプロレスラー・安齊勇馬“が見せる“規格外のギャップ”

2026年の日本プロレス界において、最もまばゆい光を放っている若き才能といえば、全日本プロレスの安齊勇馬を置いてほかにいないだろう。

身長188センチ、体重105キロ。リングにそびえ立つその堂々たる体躯は、かつてのジャンボ鶴田や諏訪魔といった王道の系譜に連なる「大型エリート」の風格を漂わせている。

しかし、安齊の魅力は単なる肉体的なポテンシャルやリング上の強さだけにとどまらない。

史上最年少での三冠ヘビー級王座戴冠というプロレスラーとしての究極の勲章を胸に輝かせながら、一方では人気恋愛リアリティー番組『バチェロレッテ・ジャパン』に堂々と出演し、世間の耳目を集める。

昭和のプロレスファンが聞けば度肝を抜かれるような異例の歩みを見せるこの26歳の若武者は、全日本プロレスという伝統あるリングに、一体どのような新しい景色をもたらそうとしているのか。

今回は、圧倒的スピードで進化を続ける“超新星”安齊勇馬の真の魅力と底知れぬポテンシャルについて、論じてみたい。

 

■武道館での衝撃デビュー。「王道」の遺伝子を継ぐエリートの誕生

群馬県安中市で産声を上げた安齊は、幼少期から野球、サッカー、空手と様々な競技に触れ、運動能力の土台を築き上げた。

そして高校からレスリングの道へ進むと、その才能は一気に開花する。

名門・中央大学レスリング部へ進学したのちも、東日本学生選手権の春季大会で頂点に立ち、全日本大学グレコローマン選手権で5位に入賞するなどの実績を残した。

その図抜けた素質をプロレス界が放っておくはずがない。熱烈なスカウトを受け、2022年4月に全日本プロレスの門を叩いた。

伝統の全日本マットにおいて、レスリングの下地を持つ大型新人の誕生は、それだけでファンの期待値を最高潮に高めるものである。

そして同年9月18日、プロレスの聖地・日本武道館で開催された全日本プロレス創立50周年記念大会という大舞台が、安齊のデビューの地に選ばれた。

初陣の相手を務めたのは、新日本プロレスの「ブルージャスティス」永田裕志であった。

日本武道館という途方もないプレッシャーがかかる空間で、しかも百戦錬磨のベテラン外敵を相手にするデビュー戦。

並の新人であれば萎縮して当然のシチュエーションであるが、安齊は違った。

ドロップキックやスープレックスといった基本技一つ一つに、レスリングで培われた体幹の強さと、天性の華があった。

結果は敗北に終わったものの、その真っ直ぐなファイトスタイルは、見る者すべてに「未来の全日本を背負う男」を強烈に予感させた。

この年、東京スポーツ新聞社制定の「2022年度プロレス大賞」新人賞を受賞したのは、至極当然の成り行きであった。

 

■永田裕志との邂逅と、覚醒の「チャンピオン・カーニバル」

 

安齊のプロレス人生を語る上で、デビュー戦の相手である永田裕志の存在は極めて大きい。

デビューからわずか2ヶ月後の11月、若き新星は「世界最強タッグ決定リーグ戦」に初出場を果たす。その時のパートナーは、他でもない永田であった。

かつてジャンボ鶴田がジャイアント馬場と組み、秋山準が小橋建太と組んで最強タッグの舞台を踏んだように、超大型新人は偉大なる先輩の横でプロレスの奥深さを吸収していくものである。

他団体のベテランである永田の胸を借り、タッグを組むことで、安齊はプロレスラーとしての「いろは」と「闘魂」のエッセンスを猛スピードで吸収していった。

その成長のスピードが可視化されたのが、翌2023年4月の「チャンピオン・カーニバル」である。

全日本プロレスの春の祭典に初エントリーを果たした安齊は、なんと同年の優勝者となる実力者・芦野祥太郎からシングル初勝利をもぎ取るという大番狂わせを演じたのである。

もはや単なる「期待の新人」ではない。トップ戦線に食い込む実力を備えた「脅威」へと変貌を遂げた瞬間であった。

その勢いは留まることを知らない。

同年5月の後楽園ホール大会では、当時三冠ヘビー級王者として君臨していた永田裕志の前に立ち、堂々の王座挑戦を表明。

6月の大田区総合体育館大会で初の三冠戦に挑んだ。

この時は厚い壁に跳ね返されたものの、デビューからわずか9ヶ月で至宝のベルトに手をかけた事実は、安齊の底知れぬポテンシャルをマット界全体に知らしめる決定的な出来事となった。

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