【新日本】エル・デスペラードが石森太二との激闘制し「新日本ジュニアは最高だぜ」と誇り胸に高橋ヒロムへ強烈メッセージ

新日本プロレスが誇るジュニアの祭典『BEST OF THE SUPER Jr.33』の第2戦が5月16日、東京・エスフォルタアリーナ八王子にて開催された。

メインイベントとして行われたBブロック公式戦では、初戦を落としたエル・デスペラードと、白星発進の石森太二が激突した。

新日本ジュニアの頂点付近で幾度となく鎬を削り合ってきた実力者同士の対戦は、熱を帯びた人間ドラマを浮き彫りにする結末となった。

試合は序盤から両者の持ち味がぶつかり合う激しい主導権争いへと発展した。エル・デスペラードが相手の脚部へ的確にダメージを蓄積させていけば、石森太二も機動力を活かしつつ、腕部への容赦ない一点集中攻撃で応戦する。

関節技と飛び技が目まぐるしく交差する極限の攻防の末、終盤の猛攻をしのぎ切ったエル・デスペラードが、独自の脚ロックを交えた変型のヌメロ・ドスで石森太二を捕獲。意地と意地がぶつかり合う激闘は、タップアウトという形で決着を見た。

試合後のリング上、マイクを握った勝者は、規格外の実力を持つ石森太二への敬意を口にするとともに、ある一人の選手に向けた熱いメッセージを放った。

この日の舞台である八王子は、かつてのライバルであり、新天地へと旅立った高橋ヒロムの地元である。エル・デスペラードは、高橋ヒロム不在の地でメインイベントの重責を担えたことに対する強い自負心をのぞかせた。

「高橋ヒロム! アイツがいなくなった八王子大会で、『SUPER Jr.』、メイン任せられるのはこの二人しかいねえってことだろ、なあ?」

観客からの割れんばかりの拍手を浴びながら、エル・デスペラードの言葉はさらに熱を帯びていく。旅立ったライバルへのエールを送りつつも、自らが立つ新日本プロレスのリングこそが至高であると、宣言せずにはいられなかったのである。

「ヒロム、オマエは新天地に向かって行ったろ。オマエの旅は応援するよ。でもな! こっちのリングのほうが、やっぱよかったなって百万パーセント思うから覚悟しとけよ!」

バックステージに戻ってからも、エル・デスペラードの言葉には新日本プロレスへの確固たるプライドが満ちていた。近年、海外遠征で世界の多様なプロレスに触れてきた経験を踏まえ、それでもなお新日本プロレスの根底に流れる凄みは唯一無二であると力説する。

「こないだアメリカ行っていろんな興行も見てきたし、いろんなとこにも出たし、すんげえ選手いっぱい見てきたよ。(中略)でもな、やっぱりよ、プロレスってもんの根底が違うんだ、新日本プロレス」

そして、新日本プロレスの看板を背負う矜持を胸に、自らを含む選手たちのレベルの高さをこう表現した。

「生え抜きじゃなくてもここで一生懸命しのぎを削っているヤツら、すげえだろ。これが新日本プロレスだ。これが『SUPER Jr.』だ。新日本ジュニアは最高だぜ」

その表情には、激闘を制した充実感と、自らが牽引するジュニア戦線への揺るぎない自信が表れていた。

一方、敗れはしたものの、随所で圧倒的な身体能力とテクニックを見せつけた石森太二。

バックステージでは床に座り込み、悔しさをあらわにした。高橋ヒロムの地元という特別な舞台で、エル・デスペラードを相手に勝利を飾る青写真を描いていたに違いない。

「せっかくのな、八王子で“アイツ”の地元でエル・デスペラードとだったのによ。クソッ!」

勝負の世界の厳しさを噛み締めながら、石森太二は勝利のあとに語るつもりであった言葉を胸に飲み込んだ。しかし、過酷なリーグ戦の道程はまだ長く険しい。失意の底から顔を上げ、歴戦の猛者は自らを奮い立たせるように言葉を紡ぐ。

「『SUPER Jr.』はまだ始まったばかりだ。俺はこっからだよ。こっから、こっからだよ」

黒星を喫したとはいえ、石森太二の牙は決して折れてはいない。八王子で繰り広げられた死闘は、両者のこの先のリーグ戦への覚悟をより一層強いものへと変えたのである。

<写真提供:新日本プロレス>

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