【全日本】満身創痍の潮﨑豪が菊田円を下し、充実の『CC』決勝進出「もう止めらんねぇよ、俺を」
全日本プロレスは5月17日(日)、東京・EBARA WAVEアリーナおおた(大田区総合体育館)で『チャンピオン・カーニバル2026』最終戦を開催した。
長く過酷なリーグ戦を生き抜き、優勝決定トーナメントへ駒を進めたのは、潮﨑豪、斉藤レイ、鈴木秀樹、菊田円の4選手である。
オープニングマッチとして行われた準決勝では、Aブロックを首位で通過した潮﨑豪と、Bブロックを2位で突破したドラゴンゲートの菊田円が激突した。
11年ぶりの参戦で悲願の初制覇を誓うベテランと、オープン・ザ・ドリームゲート王者の看板を背負い、全日本マット制圧を狙う若き実力者。
世代も所属も異なる両者の対戦は、互いの意地とプライドが交差する激しい消耗戦となった。
これまでの連戦で脇腹に深刻なダメージを負っている潮﨑豪は、患部をテーピングで厳重に固めてリングに上がった。
菊田円はそこを冷酷に突くべく、場外へ引きずり出して鉄柵に打ちつけるなど、非情な一点集中攻撃を展開する。
鼻から出血するほど追い込まれた潮﨑豪であったが、会場から湧き起こる大コールを背に受けて奮起。
フライング・ショルダーや重い逆水平チョップで反撃に転じると、菊田円も持ち前の強烈なヒップアタックで徹底抗戦を試みる。
15分を越える死闘の末、両者による壮絶なチョップとラリアットの打ち合いを制した潮﨑豪が、最後は渾身の豪腕ラリアットを振り抜き、決勝への切符をもぎ取った。
満身創痍の状態でリングを下りた潮﨑豪であったが、バックステージに姿を現すと、その表情には激闘を乗り越えた者特有の清々しさが漂っていた。
「素晴らしいね。いいよ。プロレスやってるって感じだよ」
肉体的な苦痛よりも、他団体から乗り込んできた現役王者の牙を真っ向から受け止め、それを凌駕した充実感が勝っていた。
自らの弱点を容赦なく攻め立てる相手のファイトスタイルは、歴戦の猛者の奥底に眠る闘争心を激しく刺激したという。
「途中で火つけられたな。1つ今日、山場を越えた」
数々の修羅場をくぐり抜けてきた男にとって、この準決勝は単なる通過点に過ぎない。
悲願の春の祭典制覇へ向け、残すは決勝の舞台のみとなった。
もう一つの準決勝で争う斉藤レイと鈴木秀樹、どちらが勝ち上がってこようとも、頂点へ駆け上がる自身の歩みを止めることはできないと、力強く宣言した。
「この後、鈴木秀樹、斉藤レイ、どっちが上がって来る?もう止めらんねぇよ、俺を」

一方、全日本プロレス制圧の野望を目前で絶たれた菊田円は、多くを語ることはなかった。
現役王者としての矜持を胸に、2年連続で挑んだ『チャンピオン・カーニバル』であったが、重厚なベテランの壁を崩すには至らなかった。
「オイ…2026チャンピオン・カーニバル、終了」
短く吐き捨てたその一言には、決勝へ進めなかった無念と、すべてを出し尽くした徒労感が重くのしかかっていた。
王者の誇りと挑戦者の執念がぶつかり合った準決勝は、勝者である潮﨑豪の勢いをさらに加速させる結果となった。
<写真提供:全日本プロレス>
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