【全日本】策士・鈴木秀樹の罠にハマった前年度覇者・斉藤レイ、69秒で決着した因縁の『CC』準決勝「俺は負けたことに関して言い訳はしねぇ」

全日本プロレスは5月17日(日)、東京・EBARA WAVEアリーナおおた(大田区総合体育館)で『チャンピオン・カーニバル2026』最終戦を開催した。

優勝決定トーナメント準決勝の第2試合は、Aブロック2位通過の前年度覇者・斉藤レイと、Bブロックを首位で突破した鈴木秀樹による顔合わせとなった。

史上4人目となる春の祭典連覇の偉業に挑む巨漢と、2年連続のベスト4入りを果たした策士。

両者は昨年の準決勝でも激突しており、その際は斉藤レイがわずか1分49秒、戦慄の張り手連打で鈴木秀樹をKOしている。

今回の一戦は、鈴木秀樹にとって屈辱を晴らす絶好の機会であり、斉藤レイにとっては返り討ちにして決勝へ弾みをつけるべき重要な舞台であった。

しかし、結末は1年前の「秒殺劇」を鏡で映したかのように、残酷な形でのリベンジ達成となった。

ゴングが鳴ると、鈴木秀樹は昨年の反省を踏まえたかのように、素早い動きでスリーパーホールドを仕掛け、斉藤レイの巨体に執拗にまとわりつく。

力任せに振り解こうとする斉藤レイは、相手をコーナーに押し込んで得意の張り手を乱れ打ちにするが、これが命取りとなった。

レフェリーが危険な攻撃を制止に入った一瞬の隙を突き、鈴木秀樹が背後から再びスリーパーホールドに捕らえ、そのままスクールボーイ(横入り式エビ固め)で丸め込んだのである。

虚を突かれた斉藤レイは肩を上げることができず、わずか69秒という衝撃的なタイムで3カウントを聞くこととなった。

昨年のKO劇の倍返しとも言える電光石火の丸め込みにより、斉藤レイの連覇の夢はあっけなく潰えた。

長期欠場という苦難を乗り越えて春の祭典に帰還し、周囲の期待を一身に背負っていただけに、その落胆は計り知れない。

バックステージに現れた前年度覇者は、頭を抱えながら悔しさをストレートに爆発させた。

「あー!負けたぜ!クソ…俺は負けたことに関して言い訳はしねぇ」

秒殺という結果を真正面から受け止め、一切の言い逃れをしない姿勢には、リング上の荒々しさとは異なる王者の潔さが漂っていた。だが、言葉を継ぐにつれ、復帰直後の過酷なリーグ戦において、本来の力を完全に発揮しきれなかった自身への不甲斐なさが口をついて出る。

「ただ、復帰してからもチャンピオン・カーニバル、もっともっとできたはずだ」

ブランクの影響があったのか、あるいは連覇という見えない重圧があったのか。しかし、敗北の感傷に浸る時間は短かった。

視線を上げ、力強い眼差しを取り戻した斉藤レイは、自らと斉藤ブラザーズの未来に向けた強烈なメッセージを放ち、いつもの雄叫びをバックステージに轟かせた。

「いいか、この俺・斉藤レイ、そして斉藤ブラザーズはまだまだこれからだ!フォー!」

鈴木秀樹の冷徹なインサイドワークの前に足をすくわれ、春の頂点への道は断たれた。

しかし、敗北の痛みを知り、己の現在地を再確認した規格外の怪物は、この挫折を糧にさらなる進化を遂げるはずである。

<写真提供:全日本プロレス>

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