【全日本】鈴木秀樹が潮﨑豪との激闘を制し、春の祭典『CC』初制覇!2008年デビュー同期の三冠王者・宮原健斗へ「チャンピオン、やりましょう」
全日本プロレスは5月17日(日)、東京・EBARA WAVEアリーナおおた(大田区総合体育館)で『チャンピオン・カーニバル2026』最終戦を開催した。
過酷なリーグ戦を勝ち抜き、春の頂点を決めるメインイベントのリングに立ったのは、Aブロックを首位で突破した潮﨑豪と、Bブロックの覇者である鈴木秀樹であった。
共に初優勝を懸けた一戦は、互いの長所と短所が色濃く反映される、凄惨かつ理詰めの名勝負となった。
試合は序盤から、潮﨑豪の剛腕と鈴木秀樹の冷酷なインサイドワークが交錯した。
鈴木秀樹はコブラツイストや多彩なサブミッションを駆使し、潮﨑豪がリーグ戦で痛めている脇腹を冷徹に攻め立てる。
場外戦でもカニバサミで鉄柵に腹部を叩きつけるなど、ピンポイントの集中砲火で主導権を握った。
苦悶の表情を浮かべる潮﨑豪であったが、決して闘志を絶やすことはなかった。
相手の猛攻を耐え凌ぐと、袈裟斬りチョップや左腕でのラリアットなど、満身創痍の体から絞り出すような打撃で活路を見出す。
試合が20分を越えると、得意の豪腕ラリアットや奥の手であるリミットブレイクを解禁し、勝利への執念を燃やした。
しかし、この日の鈴木秀樹の壁は高かった。潮﨑豪の必殺の一撃をカウント2で跳ね返すと、カウンターのエルボーで再び弱点の腹部を射抜く。

最後はクラッチを外さないまま放つ必殺のダブルアーム・スープレックスで3カウントを奪取。
3年連続3度目の出場で、ついに『チャンピオン・カーニバル』初制覇の栄光を掴み取った。

試合後、勝者はリング上で死力を尽くした敗者に手を差し伸べた。潮﨑豪もその手をしっかりと握り返し、互いの健闘を称え合う。
潮﨑豪が去ったリング上で、巨大なトロフィーを手にした鈴木秀樹は、静かな口調でマイクを握った。
「本日はご来場いただきまして誠にありがとうございます。今こうして最後まで立っているのは僕ですが、決勝で戦った潮﨑豪、斉藤レイ、菊田円、準決勝に残れなかった選手たち、それからケガをして途中で離脱せざるを得なかった選手たち、全員が頑張りました」
共に過酷な春を戦い抜いたすべてのレスラーへの敬意を表した後、王者の風格を漂わせてこう宣言した。
「僕は自信をもって『この世界最高のリーグ戦で優勝しました』とここに宣言します」
そして、優勝者の特権とも言える「次なる標的」の呼び込みへと移る。
「こうやってチャンピオン・カーニバルで優勝して、トロフィーを掲げて、この場でマイクを使ってしゃべっていると、かっこいいスーツを着た男が、かっこいい三冠ベルトを持って、最高の男・宮原健斗がたぶんそのへんから出てくるでしょう。いつも見た光景だ」

その言葉に応えるように、スーツ姿で三冠ヘビー級ベルトを肩にかけた宮原健斗がリングに登場。
奇しくも2008年デビューの同期である両者は、最高峰の舞台での対決を約束した。
「2026チャンピオン・カーニバル覇者・鈴木秀樹vs三冠チャンピオン・宮原健斗の戦いをする時が来たようだ。俺たちプロレスラーは戦うことで自分を表現する。場所はプロレスの聖地・後楽園ホールだ」

宮原健斗の指名に対し、鈴木秀樹も「チャンピオン、やりましょう」と即答。6月18日の後楽園ホール大会における至宝を懸けた頂上決戦が決定した。

激闘の余韻が冷めやらぬバックステージで優勝の喜びと次なる戦いへの決意を語った。
悲願の初優勝を果たし、その手に抱いたトロフィーの感触を問われると、「歴史があるのと、本当に物理的な問題で重たいですね。それが1番」と率直な感想を吐露。
続けて「それだけ感じるのは今日の試合だけじゃなくて、ここまでの試合も含めての重さかなと実感しました」と語り、過酷なリーグ戦を戦い抜いた確かな手応えを噛み締めていた。
決勝戦で激突した潮﨑豪に対しては、最大級の賛辞を送った。
ケガを抱える潮﨑に対し、「ケガしている箇所を攻めないと勝てないですよ。強かったです」と、非情な攻めに徹しなければならないほどの脅威を感じていたと明かす。
さらに「最大の力を1番最後に持ってきたんだなと。魂がラリアットに乗っていたと思います。チョップも。そこら辺の技とは全く別物でしたね」と、満身創痍の潮﨑が放つ一撃の凄みを振り返り、「やっぱり最高のプロレスラーです、潮﨑豪は。僕がイメージする最高のプロレスラーだと思います」と死闘を演じた好敵手を称えた。
この大一番で、リーグ戦では出さなかったダブルアーム・スープレックスを3発繰り出したことについては、独自のプロレス哲学を展開した。
「何度も言ってますけど、技に序列はないです、僕は。勝つには最善のことをやっていくだけ」
鈴木はそう断言し、「必死に戦っている選手は技とかじゃないですね。エントリーした全員の試合、公式戦を見ていただければ分かります」と、出場全選手が必死に戦い抜いた事実を強調。ファンに向けて「公式戦全部来てください。全部見てください。僕が言いたいのはそれです」と、熱のこもったメッセージを送った。
そして、次なる標的は三冠ヘビー級王者・宮原健斗だ。真霜拳號の介入などこれまでの道のりを振り返りつつ、「全日本プロレスの中でひとつの大きな試合で、宮原健斗と戦うことができるというところまで来たので、そこは素直にうれしいです」と素直な喜びを口にする。
しかし、見据えるのはあくまで頂点のみ。「あとは勝ってベルトを巻いて、もう一段階うれしい気持ちになりたいと思います」と、三冠奪取への強い意欲を宣言した。
春の覇者となった鈴木秀樹。勢いそのままに、宮原健斗の待つ頂上決戦へと突き進む。
<写真提供:全日本プロレス>
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