【新日本】「俺が俺を信じなきゃ」地元で激勝のマスター・ワトに、藤田晃生は「今日勝ったヤツが正義だ」と敗北を受諾

新日本プロレスは5月22日(金)、大阪・大阪市中央体育館・サブアリーナで『BEST OF THE SUPER Jr.33』第5戦を開催した。

Aブロック公式戦のメインイベントに組まれたのは、共に2勝2敗で並ぶマスター・ワトと藤田晃生による、絶対に負けられない大一番であった。

事あるごとに自身のプロレスに対する姿勢を厳しく糾弾してくる後輩に対し、マスター・ワトとしては地元・大阪のメインイベントという最高の舞台で実力行使をもって黙らせる絶好の機会であった。

両者の遺恨は、試合開始のゴングを待つことなく爆発した。

マスター・ワトが顔面キックで奇襲を仕掛けると、藤田晃生も猛烈な張り手で応戦し、場外戦へとなだれ込む。

藤田晃生は放送席を踏み台にしたミサイルキックや、マスター・ワトの必殺技であるレシエンテメンテを掟破りで繰り出すなど、徹底的な挑発と猛攻で主導権を握ろうとした。

しかし、故郷の熱狂的な声援を背に受けたマスター・ワトは決して屈しない。

相手の追撃を強烈なショートレンジラリアットで断ち切ると、正調のレシエンテメンテから、最後は完璧な弧を描く通天閣ジャーマンホールドを炸裂。

執念でスリーカウントを奪い取り、自らの正しさをリング上で証明してみせた。

試合後、倒れ伏す因縁の相手を踏みつけながら勝ち名乗りを受けたマスター・ワトは、マイクを握ると、まずは藤田晃生に向けて強烈な意趣返しを行った。

「オイ、藤田。やり返された気持ちはどうだ? あとで教えてくれよ」

そして、熱烈な声援を送り続けてくれた地元のファンへ感謝を告げると、周囲の雑音をかき消すように、自らの揺るぎない信念を大音声で叫んだ。

「誰がどう言おうと、俺が信じた道を、全力で歩んでいきます。その歩んだ足跡に、必ず道ができるのです。その先にいる自称・神のところ、たどり着いて、栄光をつかみたいと思います」

バックステージに戻ってからも、その力強い瞳の光は失われていなかった。藤田晃生との遺恨戦を制した手応えを胸に、己の道を突き進む覚悟を改めて口にする。

「俺がこの新日本プロレスにいる限り、そして俺がこの『SUPER Jr.』、もう一度優勝する限り、何をどう言われようと俺は俺を信じて、この道を歩んでいきたいと思います。俺が俺を信じなきゃ、誰も信じることはできない」

自らを信じ抜く力こそが最大の武器である。天を指差し、「必ず結果を残して、この『SUPER Jr.』にまた帰ってきます」と誓い、激動の大阪大会を締めくくった。

一方、敗れた藤田晃生は、首を押さえ、リング下でツバを吐き捨てながら引き揚げてきた。

しかし、コメントスペースに座り込むと、そこにあったのはいつもの棘のある言葉ではなく、勝者に対する潔い称賛であった。

「今日勝ったヤツが正義だ。なあ、さんざん言ってきたけど、マスター・ワト、今日に限ってはお前が正義だ。何もないよ。負けたヤツが言えることなんか何もない」

徹底的に噛み付いてきた先輩に対し、正面からぶつかり合って敗れた事実を真っ直ぐに受け止める。

だが、ただ大人しく引き下がるつもりはない。

立ち上がると、反骨心を覗かせながら、対戦相手の奥底にある熱情を肌で感じ取ったことを明かした。

「このままで、負けたままで終わる俺じゃない。熱いものを、少しだけ感じたかな」

相反する思想を持った両雄の激突は、マスター・ワトの執念の勝利で幕を閉じた。

しかし、この闘いを通じて互いに刻み込まれた強烈な熱は、両者のプロレスラーとしての歩みをさらに加速させていくはずである。

<写真提供:新日本プロレス>

Pages 1 2

◆プロレスTODAY(LINEで友達追加)
友だち追加