【新日本】狂気の“姫路城”崩落!バリエンテ「付き合うつもりはなかった」と葛西純の凶器殺法を冷静に粉砕

新日本プロレスは5月23日(土)、兵庫・アクリエひめじにて『BEST OF THE SUPER Jr.33』第6戦を開催した。

第4試合に組まれたAブロック公式戦は、メキシコの伝統を受け継ぐバリエンテ・ジュニアと、日本のデスマッチ界を牽引する葛西純という、全く毛色の異なる両極端なイデオロギー闘争となった。

試合は序盤から、首位タイを走る葛西純の独壇場と化した。

場外に大量のパイプイスを積み上げて「姫路城」と命名すると、台車に乗せたバリエンテ・ジュニアを激突させるという常軌を逸した攻撃を披露。

さらにマスクを引き裂き、十八番である竹串を持ち出してルチャドールを血祭りに上げようと試みる。

しかし、反則の嵐に耐え抜いたバリエンテ・ジュニアは、一瞬の隙を突いて竹串を奪い返し、相手の頭部へ突き刺す逆襲に出た。

最後はカサドーラから伝統のジャベであるホルヘ・リベラ・スペシャルへと繋ぎ、狂気のカリスマから鮮やかな逆転の3カウントを奪取した。

敗北を喫した葛西純は、リングサイドの観客が掲げていたメキシコ国旗を奪い取り、自らの股間を拭いて投げ捨てるという蛮行に出た。

しかし、バリエンテ・ジュニアは汚された母国の旗を拾い上げ、リング中央で誇り高く掲げて姫路のファンからの歓声に応えてみせた。

右半分が破かれた無残なマスク姿でバックステージに現れた勝者は、ハードコアの猛威を肌で感じつつも、決して相手の土俵には乗らなかった冷静な試合運びを振り返った。

「ジュン・カサイ。日本のデスマッチ界のレジェンドだ。イスが鳴り響こうと、竹串が出てこようと、驚くことはなかった。得意の道具だよな。だが、付き合うつもりはなかった」

真っ向から凶器に対抗すれば、その道のエキスパートの術中にハマるだけである。ダメージを負いながらも、ただひたすらに勝機をうかがっていた事実を明かした。

「すべてを出し尽くし、身体は疲れ切り、悲鳴を上げている。そのうえで手にした勝利は、何よりも大切だ」

誰もが納得する形での白星を掴み取り、勝ち点を上乗せしたことで、準決勝進出への望みを首の皮一枚で繋ぎ止めた。

一方、よもやの敗戦を喫した葛西純は、控室前で膝をつき、天を仰いで絶叫した。

「ポカしたあ……。葛西純ファンの皆さん、全国100万人の葛西純ファンの皆さん……正直すまんかった。正直、ここで負けるとは思ってなかったよ」

まさかの星を落とした悔しさを滲ませるが、大会の主役を自負するカリスマの舌鋒は鈍らない。

国民的漫画の歴史的な番狂わせを引き合いに出し、この敗北すらも自らの劇的なストーリーの一部であると豪語した。

「あのロビンマスクがアトランティスに負けた時、ビビッたろ? あれはあれでおもしろかったろ? 今日は俺っちがロビンマスクで、アイツがアトランティスだよ」

そして、次戦で待ち受ける「プロレスの天才」ニック・ウェイン戦へ向けて、自らを「凡人」と卑下しつつも、内に秘めた狂おしいほどのプロレス愛を爆発させた。

「28年間、プロレスに対する愛情と熱量で、28年間やってきたこの凡人の葛西純が、負けるわけにはいかねえんだよ……」

正統派ルチャドールの誇りが狂気を飲み込んだ姫路の夜。

リーグ戦は中盤に差し掛かり、各選手の生き残りを懸けた執念がさらに激しく交錯していく。

<写真提供:新日本プロレス>

Pages 1 2

◆プロレスTODAY(LINEで友達追加)
友だち追加