チビ兄弟と呼ばれて…斉藤ブラザーズが見上げる世界タッグ王者組との異次元バトルのゴングが鳴る

【柴田惣一のプロレス現在過去未来】

あの斉藤兄弟が「チビ兄弟」と見下されるとは…まさに異次元バトルが展開される。

全日本プロレスの6月6日、宮城・NIKKOアリーナ角田(角田市総合体育館)大会は、斉藤兄弟の凱旋興行として注目を集めている。加えて世界タッグ王座戦「王者・綾部蓮、タロース組VS挑戦者・ジュンとレイの斉藤兄弟」を見逃すことはできない。文字通りスーパーヘビー級バトルとなる。

綾部蓮が200センチ、110キロ、タロースは213センチ、145キロ。兄ジュンが193センチ、115キロ、弟レイは192センチ、150キロ。4人の平均身長が199・5センチ、平均体重は130キロである。

190センチ越えの斉藤兄弟が「チビ兄弟」とアジられたのは初めてだろう。激怒するかと思いきや「あいつらの目線からはそう見えるかも知れない」と意外な反応。それほど平均身長206・5センチのチャンピオンチームはデカイのだ。

日本人成人男性の平均は約172センチ、体重は71キロ余りだという。元よりレスラーは一般人よりも大きいが、それにしても4人が揃ったリングは「巨人の惑星」だ。

1968年から70年までアメリカで人気を集め、日本でも何度も放送されているSFテレビドラマ「巨人の惑星」を思い出してしまった。米ロサンゼルスから英ロンドンに向かった定期旅客宇宙船が磁気嵐に巻き込まれ、謎の惑星に不時着してしまう。そこには地球人と同じ言葉、文明を持ちながら、超巨人たちが生活するアメイジングワールドだった。心躍らせた人も多いはず。

元より209センチのジャイアント馬場が設立した全日本プロレスは、超大型戦士の宝庫だった。馬場と並んでいたため、さほど大きく見えなかったジャンボ鶴田も196センチだった。185センチの三沢光晴も他団体の選手と並ぶと「え、こんなにデカかったの」と驚かされたものだ。

全日本マットに上がった他団体の選手たちは、まずは「ロープが高い」という感想を持ったようだ。現在は多少低くしたようだが、確かに全日本のロープは高く設営されていた。

日本人選手だけでなく外国人レスラーも超ヘビー級戦士を揃えていた。怪物級巨体選手たちが、スケールの大きなファイトで暴れまわるのが全日本だった。

先の5・17東京・大田大会でも超大型選手たちが熱戦を繰り広げる。そこには乱入もなく、凶器の使用もなかった。ただ肉体をぶつけあう「プロレスの魅力」が披露される。全日本には「多幸感」が存在する。

観客席はその非日常の迫力にどよめきと歓声を上げた。折しも恋愛番組「バチェロレッテ4」に出演した安齊勇馬を目当てに、プロレス初観戦のファンもたくさん詰めかけていた。サイン会には長蛇の列。熱気ムンムンだった。安齊だけでなくプロレスを楽しみプロレスラーにひきつけられた人もいたはず。

全国区の人気を誇って来た斉藤兄弟もウカウカしていられない。先のチャンピオン・カーニバル(C・C)は鈴木秀樹の優勝で幕を閉じた。ジュンは負傷により途中リタイア。二連覇をめざしていたレイは決勝トーナメント準決勝で鈴木に69秒で丸め込まれてしまった。

6・6角田大会を「斉藤兄弟復活の日」にしなくてはいけない。綾部とタロースの王者組もC・Cでは公式リーグ戦で敗退しており、勝利の雄たけびを上げたいところ。巨人タッグ対決はともに負けられない。熱闘は必至だ。

6月18日、東京・後楽園ホール大会のプレイガイド前売り券は早くも完売。席が増設される。安齊効果なのか、その波状効果なのか。全日本の「プロレスの力」が増大しているのは確か。今後がいよいよ楽しみになって来た。(敬称略)

<写真提供:全日本プロレス>

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