【新日本】引退を控えたタイガーマスク、若武者・松本達哉の猛攻を受け止め「まだまだ立ち向かっていきたかった」と本音を吐露

新日本プロレスは5月29日(金)、新潟・燕市民体育館にて『BEST OF THE SUPER Jr.33』第9戦を開催した。

来る7月7日の後楽園ホール大会をもって、長きにわたる現役生活に幕を下ろすことが決定しているタイガーマスク。

引退へのカウントダウンが刻まれる中、新潟の地で組まれた第1試合は、これからの新日本プロレスを背負って立つヤングライオン・松本達哉との一騎打ちであった。

去りゆく伝説と、未来へ向かって牙を剥く若武者。リング上で交錯した両者の姿は、単なる勝敗を越えたプロレス魂の継承儀式のようであった。

赤いパンタロンに身を包み、堂々たる佇まいを見せるタイガーマスクに対し、松本達哉は物怖じすることなく果敢に攻め込んだ。

ドロップキックや水車落としで食らいつき、執拗な膝十字固めでレジェンドを追い詰めるなど、道場で培った若気と気迫を存分にぶつけていく。

しかし、31年間という途方もない時間を生き抜いてきた黄金の虎の底力は、決して侮れるものではなかった。

松本達哉の若さあふれる猛攻をすべて受け止めた上で、重いスピンキックや掌底、バズソーキックといった厳しい打撃の雨を降らせる。

最後は自らの代名詞とも言えるタイガードライバーを完璧な形で炸裂させ、スリーカウントを奪取。プロレスラーとしての揺るぎない強さと厳しさを、身をもって後輩に叩き込んだ。

試合が終わり、勝ち名乗りを受けたタイガーマスクは、激闘のダメージでマットに沈む松本達哉に歩み寄った。

優しく手を差し伸べて引き起こすと、何事か言葉をかけ、しっかりと握手を交わして互いの腕を高く掲げた。

未来を託す先輩からの熱いエールに、会場からは温かい拍手が送られた。

熱気に包まれる中、マイクを握ったタイガーマスクは、まずは全身全霊で挑んできた対戦相手のポテンシャルを高く評価した。

「第一試合で松本と、こういう楽しいレスリングができたのは、やっぱりさすが新日本プロレスのヤングライオンだと思います」

自らの引き際が迫る中で、後輩たちが逞しく成長していく姿を肌で感じられることは、レスラー冥利に尽きる喜びであろう。そして、若き世代の台頭に頼もしさを覚えつつ、自らの決断について静かに語り始めた。

「そんなヤングライオンもどんどんどんどん成長して、自分もまだまだ立ち向かっていきたかったのですが、7月に引退することが決定します」

名残惜しさを滲ませながらも、迎えるべき運命を真っ直ぐに受け止めている。

最後に、燕市をはじめとする新潟のファンへ向けて、31年間支え続けてくれたことへの心からの感謝を伝えた。

「この燕市、そして新潟、たくさんのファンのかたから応援をいただいて本当に幸せでした。そして31年間、本当に本当に応援ありがとうございました」

万雷の拍手と「タイガー」コールが響き渡る燕市民体育館。

ファンの熱い声援に手を振って応えながら、タイガーマスクは静かに花道を引き揚げた。

黄金の虎がリングに残す最後の足跡は、若武者たちの血肉となり、新日本プロレスの未来へと確実に受け継がれていくはずだ。

<写真提供:新日本プロレス>

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