【新日本】ベテラン同士の高度な読み合い!石森太二がKUSHIDAをブラディークロスで沈め『BOSJ』準決勝進出待ちへ「俺にどんな道が用意されているのか楽しく待つ」
新日本プロレスは6月3日(水)、東京・後楽園ホールにて『BEST OF THE SUPER Jr.33』第12戦を開催した。
Bブロック公式戦の第2試合では、すでにリーグ戦敗退が確定しているKUSHIDAと、準決勝進出へ一縷の望みを託す石森太二が激突した。
ともに40代という年齢を感じさせない卓越した技術を持つ両者の対戦は、過去のシングル戦績で2勝2敗と全くの互角。
熟練の技とプロレスラーとしての意地が真正面からぶつかり合う、至高の闘いが展開された。
試合前、自らの足元を見つめ、シューズを脱ぎ捨てて裸足になったKUSHIDA。その姿からは、失うもののない純粋な闘争心が垣間見えた。

開始のゴングが鳴ると、瞬く間に高度なグラウンドの攻防へと引き込まれる。

石森太二が変形のオクトパスホールドで絞り上げれば、KUSHIDAも左腕へのピンポイント攻撃で応戦。

互いの手を知り尽くした両者は、首固めの応酬でリング上をクルクルと回転するなど、観る者を魅了する目まぐるしい攻防を繰り広げた。

終盤、KUSHIDAがマサヒロ・タナカから必殺のホバーボードロックへ移行しようとした瞬間、石森太二がその動きを完全に読み切り、一瞬の隙を突いたブラディークロスで死闘に終止符を打った。

激闘を終え、左ヒジを氷嚢で冷やしながらバックステージに現れた勝者は、床にヒザを突きながらも、その表情には充実感が漂っていた。
「『BEST OF THE SUPER Jr. OVER 40歳』、KUSHIDAの完全優勝を阻止してやったぞ、オイ」
同世代のライバルとの闘いを独自の言葉で表現し、勝利の余韻を噛み締める。そして、持てる技術のすべてをぶつけ合った好敵手へ、惜しみない賛辞を送った。
「しっかしKUSHIDA、お前やっぱり面白ぇわ。何度でもやりてぇな、またやろうぜ」
この勝利により公式戦の全日程を終え、Bブロック突破の可能性を他力ながら残した石森太二。
悲願の初制覇へ向け、運命の女神の微笑みを待つ心境を、不敵な笑みとともに語った。
「で! 俺が準決勝行けるかは、この後の結果次第か。俺に、この後、どんな道が用意されてるのか、まあ、楽しく待っとくよ。ということで! これはまさしく神の恵み、そう、グレイスだ!」
一方、過酷なジュニアの祭典を終えることとなったKUSHIDAは、コメントスペースの床に大の字になって倒れ込んだ。重い体をゆっくりと起こしながら、自らの激闘の日々を静かに総括し始めた。
「一番大好きなシリーズ、『SUPER Jr.』が終わってしまった……9つの挑戦と、6つの失敗と、3つの成功」
勝ち星を「成功」、黒星を「失敗」と表現する独自の哲学。
しかし、そこには敗北に対する後悔や恥辱は微塵も存在しない。
国内外を問わず、FPW王座を保持しながら常に未知の領域へ踏み出してきたプロレスラーとしての矜持が、次の一言に凝縮されていた。
「失敗がね、恥ずかしいなんて人、いるらしいんだけど、俺にとっちゃ考えられない。プロレスラーの本質は“挑戦”だから」
飽くなき探求心こそが己の原動力であると断言する。
そして、今大会で苦杯を舐めさせられた同世代のライバルたちへ、明確なリベンジを誓った。
「あー、石森太二、デスペラード、その2人には、ぜってえ、借り返すから」
情報が激しく消費される現代において、このリーグ戦の熱狂も、やがて来るヘビー級の祭典の波に飲み込まれていくかもしれない。
それでも、自らが刻み込んだ確かな爪痕への自負を胸に、未来を見据える。
「今日で終わった『SUPER Jr. 2026』……この情報化社会でアタナたちも、『G1 CLIMAX』が始まる頃には『SUPER Jr.』のことなんか忘れてるんでしょうけど、俺にとってはしっかり、匂い、KUSHIDAの香り、こびりつかせてやったよ。裸足で、素足で、これからも世界のプロレス、地球を歩いていく」
靴を脱ぎ捨てて挑んだ闘いは、決して無駄ではない。
プロレスラー・KUSHIDAの「挑戦」の旅は、これからも素足のまま世界へと続いていく。
<写真提供:新日本プロレス>














