「情熱MAX」征矢学と飯野雄貴が日本列島に暑苦しい夏を呼び込む 「情熱チャチャチャ!」

【柴田惣一のプロレス現在過去未来】

「情熱、チャチャチャ!」。暑い。暑い。暑苦しい。ただでさえ、暑い日本の初夏の気温をぐーんと押し上げているのが「情熱MAX」こと征矢学、飯野雄貴組だ。

エアコンの効いた涼しい会場でも、2人が登場すると一気に室温が急上昇する。リングがヒートアイランドになる。

ヒゲに斬新で刺激的な逆モヒカン、アフリカをイメージしたというワンショルダーのサイケデリックなコスチューム…出で立ちはもちろんだが、何かと「情熱!」と叫び続ける。前後左右、全身から熱を放射する二人。

5・2東京・両国大会で初登場した時には、ファンの頭に「?」マークが浮かんでいた。ところが、たった1か月あまりで声援を集めるまでになった。

手を耳に当てファンにコールをうながす。当初は無理やりだったが、今では会場のアチコチから声が上がっている。情熱MAXの人を巻き込むパワーは凄まじい限り。ファンも楽しんでいるようだ。

「NEO GLOBAL TAG LEAGLE 2026」でも旋風を巻き起こしている。3連勝と快進撃の後、6・6秋田・横手大会で、Yoshiki Inamura、スタリオン・ロジャース組と激突した。

Inamura組は「パッション」とアピール。情熱とパッションが真っ向からぶつかり合う文字通りの熱闘となったが、InamuraのDIS CHAGEに飯野が敗退。情熱MAXは公式戦で初黒星を喫してしまった。

Bブロックで3勝1敗とし、残るは6月13日、静岡・キラメッセぬまづ大会のOZAWA、タダスケ組戦となった。征矢の「まだ俺たちは負けてねえよ。望みはあるぜ。必ず決勝に行くぜ」に、飯野は「そうだぜ、アニキ」と呼応。二人は「だぜ、だぜ」と繰り返す。

Aブロック1位「グッドブラザーズ」カール・アンダーソン、ドク・ギャローズ組との優勝決定戦(6月16日、東京・後楽園ホール)に進出なるか。混戦のBブロックだが「水分補給を忘れずに、突っ走るぜ!」と、冷静に熱中症対策は怠りなく、しかし情熱大放出で優勝しか見えていない。

飯野は征矢を「アニキ」と呼ぶ。アニキと言えば、かつて征矢が大森隆男と結成していたGET  WILDを思い出す人も多いだろう。大森は征矢を「アニキ」と呼び、征矢は「ダンナ」と返していた。

「アニキ」「ダンナ」の掛け合いは何ともいえない絶妙な味を醸し出し、一時代を築き上げた。2012年にはプロレス大賞の最優秀タッグチーム賞に輝いている。

「アニキ」という飯野に征矢がどう応じるのか。「情熱」「相棒」「バディ」「イイノ」なのか。様々なパートナーとチームを組んできた征矢だが、情熱MAXはGET WILD以来のコンビと言っていいだろう。

金剛時代は武骨で寡黙な戦士で、それ以降も「WILDは冬眠しています」という征矢だったが、長い冬眠から目覚め、熱さを増してパワーアップしたようだ。まさに本領発揮。イキイキしている。

飯野の新たな魅力も爆発し、その勢いは天井知らず。今にもリンボーダンスか、火の輪くぐりでも始めそうな2人。征矢もGET WILDを超える手ごたえを掴みとっている。

タッグチームとしてキャリアと実績を積んで、将来的に斉藤兄弟、暴走大巨人、毘沙門などの名タッグとの対戦を期待したい。どんな試合になるのか、考えただけでもワクワクする。

暑がりなので、さぞ体温が高いだろうと思いきや、意外にも「平熱は人並み」という征矢。「だけど情熱は60度だぜ! でもまだまだこれからドンドン上がるんだぜ! 80度、100度、沸騰するんだぜ!」とキッパリ。周りの温度も上げている情熱MAXの今後がいよいよ楽しみだ。

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