【全日本】潮﨑豪とザイオンが魅せた熱き人間ドラマ!HAVOCへ捧げた感謝と決別の豪腕「俺にプロレスの光で道を照らしてくれてありがとう」
全日本プロレスが6月11日、東京・新宿FACEにて「スーパーパワーシリーズ2026」を開催した。
同団体の新宿FACEにおける最後の興行となったこの日、メインイベントのスペシャルシングルマッチ(30分1本勝負)で、潮﨑豪がかつての盟友ザイオンと激突した。
ユニット「HAVOC」を自ら脱退し、全日本マットで新たな道を切り拓く決意を固めた潮﨑豪にとって、この一戦は過去との決別ではなく、自身のプロレスラーとしての命を繋ぎ止めてくれた恩人への「感謝の儀式」であった。
試合は、互いの魂をぶつけ合うような肉弾戦となった。
芦野がセコンドから見守る中、両者はゴングと同時に激しい主導権争いを展開する。
場外戦では客席のカウンター周辺で互いを叩きつけ合うなど、荒々しい攻防が繰り広げられた。
リングに戻っても、ザイオンの変型デスバレーボムや串刺しスピアに対し、潮﨑豪も垂直落下式ブレーンバスターやショートレンジ・ラリアットで徹底抗戦。

激闘に終止符が打たれたのは終盤、コーナーからダイブしてきたザイオンに対し、潮﨑豪が下からの豪腕ラリアットで完璧に迎撃し、そのまま3カウントを奪い取った。

死闘を終えたリング上には、美しいノーサイドの光景が広がっていた。
両者は歩み寄り、しっかりと抱擁を交わす。

セコンドの芦野とも握手を交わした潮﨑豪は、静かにマイクを握り、場内のファン、そしてかつての仲間たちへ向けて素直な胸の内を語り始めた。
「ザイオン、祥太郎、そして今日は来てないけどオデッセイ。俺に再びプロレスの光で、道を照らしてくれて、本当にありがとう」
昨年10月から全日本マットを主戦場としてきた潮﨑豪。
一時は暗闇の中にいた自身の背中を押し、再び戦いのリングへと引き上げてくれたのがHAVOCという存在であった。
潮﨑豪は「再びプロレスのリングに立つことを許してくれて本当に感謝してる」と、ユニットへの限りない恩義を口にした。
自身の道を歩み続けるために袂を分かつ選択をしたが、全日本プロレスを活性化させるという志は同じである。
「俺たちはまだまだ、同じリングに立つ者として同士だと思ってる」と力強く宣言し、HAVOCがこれからも輝き続けることを願う言葉を贈った。
これを受けたザイオンも、対角線に立ったかつての仲間に最大級のリスペクトを示した。
「シオザキ、キミには敬意しかない」と前置きしつつ、「いつも言っているように、一度HAVOCになったら、永遠にHAVOCだ」と、ユニットを離れても変わらない絆が存在することを強調した。
最後はリング上の3人と観客が一体となり、「俺たちは、HAVOC!」の大合唱で、新宿FACE最後の夜を感動的に締めくくった。

バックステージに戻っても、両者の間には清々しい空気が流れていた。
ザイオンが「ユー・アー・タフ、ユー・アー・クレイジー」と激闘を称えると、潮﨑豪も「疲れたよ、強かったよ」と笑顔を見せた。
潮﨑豪は改めて、「もっと全日本プロレスを盛り上げるために、HAVOCは抜ける。でも、HAVOCで闘っていた気持ちはいつまでも残る」と、決断の真意を吐露。これから対立する立場となっても「いつでも本気でやり合おう」と、互いを高め合うライバルとしての再戦を誓った。
一方のザイオンは、潮﨑豪の脱退宣言時に出た「HAVOCメンバーとも闘いたい」という言葉に強く刺激を受けていたことを明かした。「あの言葉がずっと頭から離れなかった。シオザキはクレイジーだ。でも、それこそがHAVOCなんだ」と、根底に流れる闘争心を高く評価。
「落ち込んでいるときはいつも励ましてくれたし、あの男がHAVOCにいたことは、なにも間違いではなかった」と、共に過ごした時間がかけがえのないものであったと振り返った。
戦うことでしか伝えられない感謝があり、拳を交えることでしか深まらない絆がある。
潮﨑豪とザイオンのシングルマッチは、全日本プロレスの歴史に刻まれる熱き闘いとして、ファンの記憶に深く残ることだろう。
<写真提供:全日本プロレス>
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