【ノア】近藤修司の猛攻を耐え抜き丸藤正道がナショナル王座V2!共闘中の拳王が突きつけた強烈な世代交代宣言「守るだけならベルトは輝かない」

プロレスリング・ノアは6月25日、東京・後楽園ホールにて『LEGACY RISE 2026』を開催した。

第5試合に組まれたGHCナショナル選手権試合は、王座防衛の歓喜から一転、長年団体を支えてきた屋台骨に対する痛烈なイデオロギー闘争の舞台へと変貌を遂げた。

王者である丸藤正道に挑んだのは、重戦車のごときパワーを誇る近藤修司である。

試合は、挑戦者が放つ強烈なラリアットの波状攻撃を王者が真っ向から受け止める、意地と意地のぶつかり合いとなった。

重い一撃を何度も浴びながらも耐え抜いた丸藤正道は、起死回生のカウンターとなるフランケンシュタイナーを繰り出し、そこから流れるようにパーフェクトネックロックへと捕獲。

12分47秒、執念のタップアウトを奪い、GHCナショナル王座の2度目の防衛に成功した。

しかし、死闘を制した王者が余韻に浸る暇はなかった。

試合直後のリングに、タッグパートナーであるはずの拳王が足を踏み入れたのである。

マイクを握った男の口から飛び出したのは、祝福の言葉ではなく、丸藤正道の「姿勢」に対する辛辣な批判であった。

「最近、丸藤君を間近で見て、一つ思うことがある。今日、ナショナルのベルトを防衛した。丸藤君、守ることしか考えてないよな?おい、守るだけのことしか考えてなかったら、そのベルトは、全く輝かないぞ」

拳王の矛先は、王者のファイトスタイルのみならず、団体における丸藤正道の立ち振る舞いそのものに向けられていた。

会社の顔色をうかがうばかりで自ら動こうとしないと糾弾し、対照的に自分は小柄でセンスのある小田嶋大樹を入団に導き、自腹を切って子供たちを会場へ招待するなど、具体的なアクションを起こしていると主張した。

「安定望めば進化なし。次の挑戦者は、攻めて、そのベルト、めちゃくちゃ輝かせる、このオレ、拳王だ」

自らの行動力を誇示した上での、次期挑戦の直訴。

これに対し、丸藤正道も黙ってはいない。

防衛直後の疲労を感じさせない鋭いトーンで、マイクアピールの長さを揶揄しながら反撃に出た。

「試合よりマイクの方が長えんじゃねえのか。守ってるだけだ?今日の試合見て、よく言えるな。金、使ってるとか、自分がノアに入れたとか、どうした、承認欲求の塊か」

さらには、新人を発掘したと豪語する拳王の「指導者」としての無責任さを鋭く突く。

「おい、新人入れたら道場来てちゃんと教えろ。見たことねえぞ、拳王が教えてるとこ。入れただけで満足してんじゃねえぞ」

舌戦の末、丸藤正道は「おお、いいよ、勝負しようぜ。拳王、味方かと思ってたけど、やっぱりお前は、敵かもしれない」と挑戦を受諾。

長らく共闘路線を歩んできた両者の間に、明確な亀裂が走った瞬間であった。

怒り冷めやらぬ拳王は、バックステージに戻っても独壇場を展開した。

近藤修司との激闘を「本当に凄かった」と素直に称賛しつつも、長年ノアの顔として君臨し続けてきた丸藤正道に対し、プロレス界の序列という重いテーマを突きつける。

「本当に今までNOAHを守ってきてくれたのは丸藤正道、あなただと思う。だが、見てみろ。一時期、攻めれば今のこのプロレス界の序列、変わってたかもしれないぞ。その責任は俺は丸藤正道、あなたにあると思う」

攻めの姿勢を欠いたことが、他団体に後れを取る要因になったという痛烈な自己批判ならぬ「丸藤批判」。拳王が掲げるのは、守旧派の打破と、自らの手による新しいノアの創造である。

「もう、そろそろ世代交代だ。俺が会社の上のヤツらのいうことなんて無視して攻めてやるよ。これからどんどん攻めて、もっと面白いNOAHを作ってやる。次やる時はあなたはNOAHを守らなくても大丈夫にしてやるからな」

一方、挑戦者の激烈な言葉のシャワーを浴びた丸藤正道は、控室で飄々とした態度を崩さなかった。

まずは激闘を繰り広げた近藤修司へ「やっぱり強いよ。最高。試合してても気持ちよかったし」と最大の賛辞を送る。

そして、次期挑戦者に名乗りを上げた拳王に対しては、ベテランならではの余裕とウィットに富んだ返しを見せた。

「メチャクチャ疲れたけど、あまりにもそのあとの拳王のマイクが長すぎて、見て回復しちゃった。どうしよう。拳王やろうよ、じゃあ。あ、ごめん。拳王さんだ。俺は全員にさん付けするって決めたんだ。本田圭佑さんみたいに。分かったか、拳王」

あえて「さん」付けで呼ぶと宣言しながら、最後は呼び捨てにするという言葉遊びで煙に巻いてみせた。

GHCナショナル王座を懸けた闘いは、単なるベルトの奪い合いを超え、プロレスリング・ノアの過去、現在、そして未来の責任を問う、壮大なイデオロギー闘争へと発展していく。

<写真提供:プロレスリング・ノア>

Pages 1 2

◆プロレスTODAY(LINEで友達追加)
友だち追加