【新日本】「お前ら全員、腰抜けばかりだ」狂乱のゲイブ・キッドがグローバル新王者に!海野翔太を粉砕し棚橋社長に張り手一閃
新体制へと移行し、新たなスタートを切った新日本プロレスのマットが、理不尽な暴力と底知れぬ狂気によって蹂躙された。
7月6日、東京・後楽園ホールで開催された『Road to G1 CLIMAX』最終戦。セミファイナルで組まれたIWGP GLOBALヘビー級選手権試合は、王者である海野翔太にとって、己の存在意義と団体の威信を懸けた防衛戦であった。
6月14日の大阪城ホール大会で悲願の初戴冠を果たした直後、AEWに主戦場を移したゲイブ・キッドの急襲を受けた海野。
さらには6月28日のアメリカ・カリフォルニア大会『Forbidden Door』でゲイブの盟友PACを退け、両者の遺恨は最高潮に達していた。
過去の『G1 CLIMAX』で1勝1敗と星を分けた因縁の相手との3度目の激突は、ゴングが鳴る前から異様な殺気に包まれることとなる。

南側客席から姿を現した挑戦者は、リングインと同時に浅見レフェリーをドロップキックで吹き飛ばし、本部席の棚橋弘至社長に凄み寄る。

海野の怒りが爆発し、乱闘のまま試合は場外戦へと雪崩れ込んだ。
客席を巻き込んだ無慈悲な打撃戦、流血した海野の傷口を噛みちぎるゲイブの狂乱。

リングに戻ってからも凄惨な攻防が続いたが、最後はゲイブが右肩の負傷を装う騙し討ちから一気にペースを掌握する。

棚橋社長の眼前で見せつけるかのようなパイルドライバーから、最後は必殺のデスライダーを突き刺し、無情の3カウントを奪取。
新日本プロレスの至宝は、海を渡った外敵の手へと渡ってしまった。
試合後も悪夢は終わらない。新王者はベルトの授与を拒否し、リングに放り投げる。

あろうことか棚橋社長にベルトを拾わせ、自身の腰に巻くよう要求したのだ。

屈辱に耐えながら要求に応じたトップに対し、ゲイブは強烈な張り手を浴びせ、至宝を場外へ放り捨てるという暴挙の限りを尽くして会場を後にした。

バックステージに現れたゲイブの口から飛び出したのは、敗者への冷酷な宣告と、新日本プロレス全体への強烈な呪詛であった。
「こんなカメラなんてどうでもいい。こんな雑魚どもなんて必要ねぇ。ファンなんか知ったことか。控室にいる連中のことだってどうでもいい。全員まとめてくたばりやがれ」
怒気を含んだ声で吐き捨てると、矛先を海野へと向ける。
9年という月日をかけ、ようやく栄光を掴んだかつての若獅子に対し、新王者の言葉はどこまでも残酷であった。
「お前はそのベルトを追いかけてきたって言ってたよな。大阪で、お前が輝く瞬間があった。だが、それを奪ったのは誰だ? 俺だ。で、今はどうだ? 3週間、2週間後には、ベルトはもうお前のもんじゃなくなった。チャンピオンは、この俺なんだよ」
王座の権威すら「偽物の小道具」と嘲笑うゲイブは、海野の覚悟の甘さを徹底的に糾弾する。
栄光を掴んだ瞬間に生まれる「追われる者」としての過酷な現実を、海野は理解していなかったのだと切り捨てた。
「9年間耐え続けて、ようやく自分の瞬間をつかんだ。それで『これで俺は大丈夫だ』なんて思ったのか? バカか、お前!? その時点で、お前は狙われる立場になったんだよ。背中に的を背負ったんだ」

なりふり構わぬ無法ファイトの根底にあるのは、常軌を逸したハングリー精神と、世の不条理に対する怒りである。
「俺が大人しく待ってると思うのか? 試合の流れが狂うなら、レフェリーなんて最初から計算に入れねぇ。俺が正面からロックアップするとでも思ってるのか? ショータ、人生は公平じゃない。ちょうど、俺のブーツを作るために殺された牛と同じようにな」
新日本プロレスは7月からサイバーエージェントとテレビ朝日の強力なタッグのもと、ビジネス面でも新たなフェーズへと突入したばかりであった。
しかし、ゲイブはその団体のプライドすらも土足で踏みにじる。
「で、どうだ? タイチはどこだ? デスぺはどこだ? 俺がこの場所を侮辱したって言って、ボコボコにしたがってる連中はどこにいる? どこにも見当たらねぇな? お前ら全員、情けねぇ。腰抜けばかりだ」

誰も助けに来ない状況をあざ笑い、自らの圧倒的な支配をアピールしたゲイブ。
最後に、数日後に迫った真夏の祭典『G1 CLIMAX』での再戦に向け、海野に踏み絵を突きつけた。
「お前がどんな人間なのか見せてみろ。他の連中と同じじゃないってことを、俺に見せてみろ。お前は俺を倒して名を上げるつもりか? どうなんだ? だが、お前にはできない」
セコンドに担がれて退場した海野は、深いダメージと屈辱から言葉を発することができなかった。
新王者の狂気が支配するリング。
奪われた至宝と踏みにじられた団体の誇り。
底なしの絶望へと突き落とされた海野は、間もなく開幕する『G1 CLIMAX』の過酷なリーグ戦の中で、己の魂を証明することができるのか。
新日本プロレスの夏は、かつてないほどの暗雲に包まれたまま幕を開けようとしている。
<写真提供:新日本プロレス>
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