【新日本】「一緒にシビれようぜ」YOHが聖地のメインで堂々の初防衛!フランシスコ・アキラが見せたイタリア人初の野望
新日本プロレスの次代を担うジュニア戦士たちが、聖地のメインイベントで見事に大役を果たした。
7月6日、東京・後楽園ホールで開催された『Road to G1 CLIMAX』最終戦。
この日の興行を締めくくったのは、ヘビー級の戦いではなく、IWGPジュニアヘビー級選手権試合であった。
6月14日の大阪城ホール大会で初戴冠を果たした王者YOHに、UNITED EMPIREの若き刺客フランシスコ・アキラが挑んだ初防衛戦。

4選手による挑戦者決定戦を制して這い上がってきたアキラと、王座の権威を高めんとするYOHの激突は、階級の誇りを懸けた死闘となった。

試合は序盤からスピーディーな展開を見せつつも、次第に狂気を帯びていく。

アキラはセコンドの松本達哉を巻き込む乱戦を仕掛けると、日本の芸人を彷彿とさせるお盆を持ち出し、王者の頭部を容赦なく乱打。

さらには場外にテーブルを設置し、そこへ向けて強烈なパワーボムを敢行してテーブルを真っ二つに粉砕するなど、なりふり構わぬ猛攻で王者を追い詰めた。

しかし、YOHも王者の意地を見せる。

カウント19でのギリギリのリング生還からアキラの猛攻を耐え凌ぎ、最後は関節技のアナコンダバイスから一気に必殺のDIRECT DRIVEを炸裂。

荒れ模様の激戦に終止符を打ち、見事に初防衛を成し遂げた。

試合後、ベルトを肩にかけたYOHはコーナーに登り、聖地のファンへ勝利をアピールする。
敗れた挑戦者がセコンドと共に無念の表情で引き上げると、王者は静かにマイクを握った。
激闘のダメージを感じさせない軽妙な語り口で、YOHは死闘を繰り広げた挑戦者に向けて言葉を投げかける。
「おいおい、アキラ。今日のテメーは99%だ」
試合中にお盆を使用したアキラへの痛烈な皮肉に、場内からは笑いと拍手が巻き起こる。
「次は100%で来いよ、テメー!」
さらなる高みでの再戦を要求すると、手にした至宝を見つめながらファンへのメッセージを口にした。
「コイツと一緒にどこまで行こうか。もう決めてるんで。なあ、君もそうだろう? 俺と一緒にずっとシビれようぜ」
大歓声に包まれる中、王者はジュニアの未来を照らすように堂々とリングを降りた。

一方、バックステージに戻ったアキラの表情には、深い絶望と、それに勝る強いプライドが入り混じっていた。
自らの持てるすべてを出し尽くしてなお届かなかった現実を、挑戦者は重い口調で振り返る。
「100%の俺をもってしても、アイツを倒すのには足りなかった。何者かになろうとしたが、俺は“アキラ100%”ではない。俺は“フランシスコ・アキラ”だ」
王者のマイクアピールに応酬するように自身の名を強調すると、秘めたる壮大な目標を力強く宣言した。
「イタリア人として初めて、IWGPジュニアヘビー級王者になる男だ! 今日はその日ではないが、いつか必ず。その時もまだYOHが王者で挑戦できたらいいな。その時は200%の俺でテーブルにぶつけて勝ってやる」
次なる戦いでの雪辱を誓ったアキラであったが、敗北の悔しさ以上に強調したかったことがあった。
それは、自分たちの主戦場である「ジュニアヘビー級」という階級そのものの価値についてである。
同日のセミファイナルではヘビー級のタイトルマッチが行われたが、聖地の興行の大トリを任されたのは自分たちであった。
「1つ言いたいことがある。今晩、ジュニア級が正しい扱いを受けた。コーラクエンのメインイベントだ。GLOBALではなく、俺たちがメイン。ジュニア級が最高なんだからな」
その言葉には、プロレス界において長らくヘビー級の影に隠れがちであったジュニア戦線の復権を肌で感じた喜びが滲んでいた。
「そして俺がこの階級を、新時代を背負うのも時間の問題だ。今日はもう帰るよ、コーラクエン。少し休まないとな。クソ、“ヘンタイ”に負けた」
最後の最後で王者の独特なキャラクターに毒づきながら、アキラは控室へと姿を消した。
王座を守り抜いたYOHと、敗れはしたもののジュニアヘビー級の可能性を大いに示したフランシスコ・アキラ。
後楽園ホールのメインイベントで繰り広げられた熱戦は、新日本プロレスのジュニア戦線が迎えた新たな幕開けを予感させるものであった。
<写真提供:新日本プロレス>
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