【新日本】「俺が獲らなきゃ面白くない」大岩陵平の野望!『G1』を制し新日本マットの中心へ躍り出る決意
7月7日、東京・後楽園ホール。
31年にわたり新日本プロレスのリングを駆け抜けたタイガーマスクの「引退記念試合」が行われるメモリアルな興行は、同時に次期シリーズ『G1 CLIMAX』へ向けた各選手の思惑が交錯する場でもあった。
第5試合に組まれたのは、辻陽太、鷹木信悟、石森太二、永井大貴組と、ザック・セイバーJr.、大岩陵平、ハートリー・ジャクソン、藤田晃生組による8人タッグマッチである。

辻、鷹木、大岩はAブロック、そしてザックはBブロックでの出場が決まっており、真夏の祭典へ向けた熱を帯びた攻防が随所で展開された。

試合は、前日の出場者決定戦を勝ち上がったばかりの大岩と、百戦錬磨の鷹木による力強いロックアップで幕を開けた。

強烈なチョップとショルダータックルの応酬は、Aブロックでの同ブロック対決を控えた両者の闘志の表れであった。

中盤には、ザックと辻による高度な丸め込みと関節技の読み合いがファンを沸かせる。

かつてのG1決勝で激闘を繰り広げた両者は、ブロックこそ分かれたものの、それぞれが団体の頂点を見据える確固たる意志を示していた。

試合を締めくくったのは、新世代のジュニア戦士たちであった。

永井と藤田の目まぐるしい攻防の中、永井が執念のダイビングヘッドバットを放つも、藤田が機敏な動きでバックに回り込み、最後は豪快なポップアップ式のジャーマンスープレックスで永井から3カウントを奪い取った。
試合後、場外では鷹木と大岩が互いの筋肉を誇示し合い、固い握手で開幕戦での死闘を誓う。
リング上では辻とザックが笑顔を見せつつも鋭い視線を交わし、それぞれの夏へ向けて士気を高めていた。
バックステージでは、若き戦士たちが熱い思いを口にした。

©新日本プロレス
見事なジャーマンで勝利を収めた藤田は、石森との再戦を熱望しつつ、この日の主役であるタイガーマスクの入場曲が聞こえると「あの人が引退でしょう? アレだよ、ノーコメントで」と、先輩への敬意を示して足早に控室へと向かった。

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前日にエル・ファンタズモを破り、2年連続のG1出場を決めた大岩陵平は、敗者の思いを背負う覚悟と、下克上への野心を隠さなかった。
「昨日ELPと闘って、あんな悲しい顔を見たら、ELPの気持ちも背負ってリングで全てを出して切ってやろうって、改めて思いました。俺の中で夏男と言えば、今年の夏で引退する天山広吉。新しく夏男になるのはこの俺、“THE GRIP”だ」
会社からの扱いに不満を漏らしつつも、それをモチベーションに変える強気な発言は、若き「夏男」の誕生を予感させる。
「俺が獲らなきゃ面白くないでしょう。会社の扱いもよくわかんないけど、だからこそ俺が獲って、新日本の中心に行って、辻陽太に挑戦してベルトを獲る。全部の引き出しをぶつけて闘うんで、しっかり最後まで見ててください」

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一方、Bブロックにエントリーする技巧派のザック・セイバーJr.は、タイガーマスクの引退に触れ、「ヨシナリ・オガワと日本で初めてタイトルを獲った相手。本当に素晴らしいキャリア、お疲れ様でした」と感謝を述べた。
そして、10回目のG1出場に向け、自身の衰えを一笑に付す。
「俺がそんなに年寄りに見えるか? メチャクチャ元気だ。新しい親会社が決まり、あちこちで引退する人もいる。大きな変化の時を迎えているが、ザック・セイバーJr.はここにいる。G1 CLIMAXを獲って、もう一度、東京ドームのメインイベントに立ちたい」
さらには、柔道金メダリストでありプロレス転向を果たしたウルフアロンの名を匂わせ、「サイモン・ル・ボンみたいに、俺は“オオカミに飢えてる”んだ。楽しみにしてるぞ、ウルフィー」と、異次元対決への期待感を煽った。

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Aブロックで大岩を迎え撃つ鷹木信悟は、若武者の勢いを真っ向から受け止める構えだ。
「正々堂々? 当たり前だ! 俺はこのキャリア22年間で一度たりとも汚いことしたことねえんだ。正々堂々とお前を突破してやるよ。なかなかいいマッスルしてんな! ぶっ倒してやる」

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そして、IWGPヘビー級王座を復活させ、王者としてG1に臨む辻陽太は、2年前の決勝で敗れたザックをはじめ、歴代の王者たちへのリベンジと防衛を誓う。
「オイ、ザック! 当然憶えてんだろう? 俺はあの時敵わなかったが、今はチャンピオンだ。アンタら全員を倒してやる。それがこのベルトを持つ者の、分解した者の宿命だ」

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それぞれの野望と決意が渦巻く中、タイガーマスクと同時代を戦い抜いてきた石森太二は、引退するレジェンドへ彼なりの捻くれた、しかし愛のあるメッセージを贈った。
「これだけ長い間、歴史を築いたタイガーマスクが本当に引退するのか? それはちょっと俺も信用できねえから。あえて言わせてもらうよ。オイ、タイガーマスク! またな!」
偉大なる伝説がマットを去る一方で、新たな伝説を生み出そうとする戦士たちの熱は最高潮に達している。
新体制のもとで迎えるG1 CLIMAXは、かつてないほどの激闘の予感を孕んだまま、いよいよ真夏のゴングを待つばかりとなった。
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