【新日本】「俺が新世代の夏男になります」大岩陵平が引退する天山広吉へ捧げる『G1』制覇宣言

真夏の最強戦士決定戦がいよいよ海の向こうで幕を開ける。

新日本プロレスは7月8日、過酷なサバイバルレース『新日カードランブル presents G1 CLIMAX 36』の開幕に向けた記者会見を開催した。

今大会の開幕戦は、アメリカ・シカゴのNOW ARENAにて、現地時間7月11日19:00(日本時間12日朝9:00、NJPW WORLDにてライブ配信)よりゴングが鳴る。

本戦出場への切符を予選トーナメントから2年連続でもぎ取った大岩陵平。

会見の席に座った若き猛者は、ストレートインを果たせなかった悔しさを隠さず、静かな怒りを滲ませた。

「去年に引き続き、今年も予選に選ばれてしまいました。Xやバックステージでは、ポジティブに発言してきましたが、やっぱり本心はとてもくやしい」

新世代の旗手として実績を積んできた自負があるからこそ、予選回りは受け入れがたい現実であった。

しかし、その悔しさを押し殺して挑んだ出場者決定戦で、大岩は大切なバトンを受け取っている。

「予選で闘ったELPの試合後の悲しい顔を見たら、ELPの想いも背負って『G1』闘います」

激闘の末に下したエル・ファンタズモの無念を肌で感じた大岩は、勝者としての責任を全うすべく、過酷なリーグ戦へ臨む決意を固めた。

さらに大岩の口からは、歴代のG1を沸かせ、今年の夏を最後にマットを去るレジェンドの名前が飛び出す。

「ボクの中で『G1 CLIMAX』といえば、天山さんが夏男。天山さんの引退する今年の『G1』、俺が優勝して、俺が新世代の夏男になります。予選から優勝してビッグドリームを掴んでみせます」

かつて「猛牛」として真夏のリングで無類の強さを誇った天山広吉。

偉大なる先輩の引退という節目に、自らがその称号を継承するという力強い下克上の宣言であった。

そして質疑応答の時間になると、異例のサプライズが起こる。

新日本プロレスの棚橋弘至社長自らが記者としてマイクを握り、大岩に対してG1へ向けた「秘策」を問い質したのだ。

団体のトップからの直接の問いかけに対し、若き猛者は自らのプロレス観を交えて堂々と返答してみせた。

「秘策というか、この選手とはこういう風に闘いたいとか、いろいろ作戦はあるんですけど、たぶんここで言うべきじゃないかなと。まあ試合を見てほしいですね」

対戦相手ごとに練り上げた戦術は胸の内に秘めつつ、大岩は自らの試合内容に対する強いこだわりを口にする。

「自分も試合内容に結構こだわってるんで。どの試合も例えるなら、スルメイカのような噛めば噛むほど味が出てくるような、そんな試合したいと思ってるんで。ボクにしかできない試合を、全試合することが秘策です」

大岩と社長を巡るドラマは、これだけでは終わらない。

続く報道陣からの質問で、先日の会見において棚橋社長が「新世代の選手」を挙げた際、大岩の名前を入れ忘れていた一件が掘り起こされた。

会社からの扱いに直結するこの出来事に対し、大岩は真っ直ぐな眼差しで胸中を明かす。

「そうっすね。その件について、Xとかバックステージで触れたんですけど、同情買おうとかそういう意味で言ったんじゃなくて、自分は本当にそれ聞いて、『ただただ頑張ろう』『悔しかったからさらに頑張ろう』そう思いました」

周囲の同情を誘う意図はなく、純粋な反骨心を燃やす起爆剤となったと断言する大岩。

そして、目の前にいる棚橋社長へ向けて、ハッキリと要求を突きつけた。

「だから棚橋さん、ちゃんとボクの試合全部しっかり見ててください」

屈辱的な予選回りや、社長からの度忘れ。

それらすべての逆境をエネルギーに変え、スルメイカのような味わい深いプロレスを武器に、大岩陵平がシカゴの地から「ビッグドリーム」の実現へと突き進む。

<写真提供:新日本プロレス>

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