【新日本】「プロレスに優しさはいらない」欠場明けの左腕を徹底破壊!大岩陵平が棚橋社長のダメ出しを乗り越え、非情な関節技でSTRONG王者ボルチンからタップ奪取

アメリカのイリノイ州シカゴ、NOW ARENAを舞台に、新日本プロレス真夏の最強戦士決定戦『新日カードランブル presents G1 CLIMAX 36』が7月11日(土)に幕を開けた。

熱狂の渦に包まれた開幕戦のセミファイナル(第8試合)では、Aブロック公式戦として、次代の新日本マットを背負う若武者同士の激突が実現した。

2年連続の出場となる大岩陵平と、STRONG無差別級王者であるボルチン・オレッグの対決である。

大岩は直前の7月6日後楽園ホール大会における出場者決定戦でエル・ファンタズモを下し、過酷なリーグ戦への切符をもぎ取った。

一方のボルチンは、5月からの左肘負傷による欠場を経て、同じく7月の後楽園大会で復帰を果たしたばかり。

両者の過去の対戦を振り返ると、昨年のG1公式戦ではボルチンが勝利を収めている。

大岩にとっては、1年越しの雪辱と開幕ダッシュを懸けた大一番であった。

サングラス姿に新コスチュームで身を包み、気合十分の大岩は、ゴングが鳴るや否や非情な一面をのぞかせた。

標的としたのは、ボルチンが負傷から回復したばかりの左腕である。

鉄柱を使った容赦のない攻撃や、的確な腕固めで王者の機動力を削ぎ落としていく。

対するボルチンも、圧倒的なパワーを誇るカミカゼやボルチンシェイクで反撃を試みるが、大岩の執念が勝った。

終盤、飛びつきスリーパーで捕獲した大岩に対し、ボルチンはコーナーのトップロープへ登り、そのまま背後へ倒れ込むという荒技で脱出を図る。

しかし、大岩は決して腕を離さず、そのままアーククラッチへと移行。

完璧に極まった関節技の前に、たまらずボルチンがタップアウトし、大岩が執念の逆転勝利で開幕ダッシュに成功した。

激闘の代償は大きく、自力で花道を歩くことすら困難な状態であった大岩。

バックステージに倒れ込みながらも、その言葉には確かな自信と覚悟が満ち溢れていた。

「なんとか1勝だ。帰り花道、1人で歩けなかったけど、なんとか初戦を1勝残すことができた」

息も絶え絶えに語り始めた大岩は、トップロープから叩き落とされた絶体絶命の場面を振り返る。

そこにあったのは、技術を超越した純粋な闘争心であった。

「あの時、もう俺が今まで言ってきたテクニックとか、プロフェッショナル・レスリングとか、そんなもんじゃねえ。スリーパーを意地でも離さなかったのは、ボルチ・オレッグ、オメーにゼッテー負けたくねえと思ってたからだ」

さらに、大岩の口から出たのは、新日本プロレスのトップである棚橋弘至社長からの厳しい指摘であった。

G1開幕前、「大岩の課題は優しいことだ」と苦言を呈されていたという。

この日の容赦ない腕攻めは、その言葉に対する大岩なりの強烈なアンサーであった。

「プロレスにおいて優しさはちっともいらない。今日のボルチンみたいにケガして欠場してたなら、俺はとことん追い込むし、腕関節が悲鳴上げるまで捻ってやるよ。オイ、棚橋社長! 俺に今必要なのはそういうとこだろう? 相手を蹴落としてでもこの『G1』掴みにいくんだ。たとえTMDKのザックだろうと、チームメイトだろうと、この『G1』だけはチームメイトも蹴落としてでも俺は絶対優勝すんだ」

優しい好青年の殻を破り、勝利への執着心をむき出しにした大岩。

次戦の札幌大会では歴戦の猛者・鷹木信悟との対戦が控えているが、「正々堂々真っ向勝負で闘おうや」と不敵な笑みを浮かべ、さらなる飛躍を予告した。

一方、開幕戦で手痛い黒星を喫したボルチンは、ヤングライオン時代から切磋琢磨してきたライバルへの敗北に唇を噛み締めた。

「今日、開幕戦でアナタと試合して、やっぱりおたがいライバルと思ってるし。ヤングライオンの時から練習して試合して、今日負けたら特に凄い苦しさがありますね」

悔しさを隠しきれないボルチンであったが、同時にリング上で見せた大岩の変貌ぶりと、底知れぬ執念には舌を巻いていた。

「今日は本当に今まで見たことない大岩を見たですね。諦めないでずっと続いていけたね。やっぱりそれがプロレスだ。それがリョーヘイ・オーイワ。それでも俺が次は絶対勝つ。アァ、クソッ!」

ライバルの覚醒を肌で感じ取り、その悔しさをバネにして次戦へ向けて倍の闘志を燃やすボルチン。

次代を担う両者の意地と誇りがぶつかり合ったシカゴの夜は、真夏のリーグ戦が単なる星の潰し合いではなく、若き戦士たちが己の殻を破る過酷な試練の場であることを、まざまざと証明してみせた。

<写真提供:新日本プロレス>

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