【新日本】『G1』でゲイブ・キッドが傍若無人の自力初白星!「お前に格の違いをきっちり教えてやった」とOSKARを嘲笑
新日本プロレスが7月19日、北海道立総合体育センター(北海きたえーる)で開催した真夏の最強戦士決定戦『G1 CLIMAX 36』第3戦。
Bブロック公式戦として組まれたOSKARとゲイブ・キッドの激突は、単なる勝ち点の奪い合いにとどまらず、リングへの敬意を巡る「思想の代理戦争」の様相を呈した。
開幕のシカゴ大会で成田蓮を下し好発進を見せたOSKARに対し、前日の札幌大会でドリラ・モロニーに敗北を喫したゲイブ。
海野翔太の欠場による不戦勝はあるものの、自力での白星が欲しい外敵は、入場時から傍若無人な振る舞いで会場の空気を汚染していく。
客席から姿を現すと、保持するIWGP GLOBALヘビー級のベルトを無造作に放り投げ、対戦相手であるOSKARにジャージを投げつける暴挙に出た。

試合も荒れ模様となる。

ゲイブの噛みつきやイス攻撃といったラフファイトに対し、OSKARは高角度のチョークスラムやナイトメアホールドで真っ向から制裁を試みる。
しかし、反則と機動力を織り交ぜる外敵の狡猾さが勝った。

OSKARの執念の反撃を幾度も凌ぐと、最後は強烈な張り手で動きを止め、必殺のドリル・ア・ホール・パイルドライバーを2度連続で見舞う。
これでOSKARから3カウントを奪い、自力での初勝利となる2勝目を挙げた。
試合後もゲイブの暴走は止まらない。
放送席のタイチを露骨に挑発したかと思えば、花道に設置された次戦の対戦相手、ウルフアロンのイラストに卑猥なジェスチャーを見せつけ、不気味な笑みとともに控室へ消えていった。

バックステージに現れたゲイブは、敗れたOSKARを英語読みで小馬鹿にし、自身を伝説だと豪語する。
「お前なんか最初から相手になってなかったんだよ。今日もお前に格の違いをきっちり教えてやった」
さらに、たどたどしい日本語で「スゴイ スピリットネ! アメージング!」と皮肉たっぷりに語ると、すぐさま英語に戻り「くだらねえ。失せろ、この負け犬」と吐き捨てる。
矛先はOSKARの相方にも向き、「あいつ、俺の技も仕草も全部パクってやがる。このゴマスリ兄弟め」と罵詈雑言を並べ立てた。
そして、次なる標的である柔道金メダリストのウルフアロンに対しても、カート・アングルの名を引き合いに出して挑発を重ねる。
「カート・アングルは首を骨折したままオリンピックで金メダルを獲った。お前はそのデカい腹で獲っただけだろ。ここはプロレスだ。柔道で何人倒したかなんてどうでもいい。俺こそが史上最高だぜ」

一方、リングの神聖さを踏みにじられたOSKARの口からは、自身の敗北に対する悔恨よりも、現在の団体が抱える構造的な問題への深い嘆きがこぼれ落ちた。
「今のレスラーたちは寄生虫のようだ。好き勝手に振る舞って、何ひとつ敬意を払わない。頭の中にあるのは自分だけだ。あいつらは、ここにいる資格なんてない」
利己主義が蔓延する現状を憂うOSKARは、その元凶が選手個人ではなく、それを容認し助長する組織の体制にあると断言する。
「問題は、あいつらを育てたシステムそのものだ。結局は欲だ。会社の強欲だ。この流れを止められないなら、この会社は終わりだ」
リングとは本来、選手とファンが共に熱狂を創り上げる神聖な空間であるはずだ。
「本当は、みんなで一緒につくっていくべきなんだ。ファンが何を求めているのか、俺には分かってる。でも、あいつらにはむき出しの強欲しかない」
勝利という結果以上に、新日本プロレスという団体の根幹を揺るがす深刻な亀裂が浮き彫りとなった一戦。
歴史と伝統を嘲笑う外敵の暴走と、未来を憂う若き闘魂の叫びは、過酷な真夏のリーグ戦に暗い影を落としている。
<写真提供:新日本プロレス>
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