【全日本】青柳亮生「淡い夢を描いた大森北斗選手と戦います」アジアタッグ防衛直後、放送席へ突きつけた辛辣なジュニア転向批判
日本最古のタッグ王座を巡る闘いは、次代を担う20代の若武者たちによって、感情剥き出しの総力戦へと昇華した。
2026年7月19日、全日本プロレスの東京・後楽園ホール大会。セミファイナルに組まれたアジアタッグ選手権試合(60分1本勝負)は、王者組である“アツハヤ”こと青柳亮生&ライジングHAYATOが、安齊勇馬&小藤将太の挑戦を退け、初防衛に成功した。
時計の針を少し戻す。6月18日の後楽園大会で他団体へ流出していたベルトを取り戻した王者組に対し、即座に挑戦を直訴したのが小藤将太であった。
安齊勇馬をパートナーに指名し、6月24日新木場大会での次期挑戦者決定戦を勝ち抜いて掴み取った大舞台。並々ならぬ覚悟を持ってリングに上がった若き挑戦者は、ゴングと同時に王者の牙城へと猛然と襲いかかった。
試合は序盤からヒートアップする。先発を買って出た小藤将太が青柳亮生と互角の立ち上がりを見せると、安齊勇馬との連携で機動力を発揮。
小藤将太がダウンするライジングHAYATOの顔面を蹴り上げ、挑発するように頭を叩いたことで、王者の内に秘められた「鬼」が目を覚ました。
ライジングHAYATOは挑戦者を場外へ連行すると、入場ゲートからの捨て身のダイブを敢行。リングに戻れば青柳亮生が逆エビ固めで容赦なく腰を絞り上げる。
中盤以降は目まぐるしい攻守の入れ替わりとなり、小藤将太が丸め込みで肉薄する場面もあったが、王者組の阿吽の呼吸から繰り出されるダブルハウザーインパクトが挑戦者の希望を打ち砕いていく。

最後はライジングHAYATOが人でなしドライバーで突き刺し、渾身のシド・ヴィシャスを投下してスリーカウントを奪い取った。
激闘を制した王者組は、マイクを握ると余裕と凄みを交えた言葉で挑戦者たちを称えた。ライジングHAYATOはダウンする両名を見やりながら、
「安齊勇馬、小藤将太、なかなか強かったけど、アツハヤの敵じゃないよ。いつどこでもリベンジしてもいいから期待して待ってるよ」
と、さらなる成長を促すような言葉を投げかけ、再戦を歓迎する姿勢を示した。
続く中締めを託された青柳亮生は、8月に控えるジュニアの祭典「ゼンニチJr.フェスティバル」へ向けて、マイクアピールで一気に会場の空気を掌握する。
次期シリーズへの期待を煽ると、放送席に座っていた大森北斗へ向けて歩み寄り、辛辣な言葉を浴びせた。
「ヘビー級、カッコいい、デカい、強い、そんな中で悲しいことに夢打ち砕かれ、『ジュニアヘビー級だったら結果が残せるんじゃないかな』、そう淡い夢を描いた大森北斗選手と戦います。非常に楽しみにしています」
ヘビー級からジュニアヘビー級への転向という大森北斗の決断を逆撫でするような痛烈な挑発。8月9日の開幕戦で組まれた直接対決へ向けて、早くもバチバチの火花を散らしてみせたのである。
さらに青柳亮生は、別ブロックにエントリーされたパートナーのライジングHAYATOと固い握手を交わし、「昨年と同じ結果になってしまうかもしれませんが、現状アツハヤが優勝決定戦をすることは間違いないでしょう。正々堂々やりましょう」と、2年連続となる同門での決勝対決を堂々と宣言してみせた。

バックステージでも青柳亮生は「このまま気持ちよくジュニフェスを迎える。アツハヤで決勝、全く同じ景色を見せるのもいい」と語り、王座防衛の勢いそのままに夏の祭典を制圧する腹積もりである。
一方、敗れた挑戦者組のバックステージには、悔しさと共に確かな絆と未来への希望が漂っていた。王者を本気にさせた手応えを口にした小藤将太は、自らのわがままに付き合ってくれたパートナーへ頭を下げた。
「安齊さん、一緒にアジアタッグ挑戦してくれたのに負けてすいませんでした。もっともっと俺が強くなって、またいつか、その時が来たら一緒にアジア挑戦してください」
この殊勝な言葉に対し、安齊勇馬は決して下を向くことなく、若き盟友の健闘を心から称えた。
「将太、アツハヤまであとほんの一歩だ。俺だって全く負けてない。将太はジュニアリーグで、俺はヘビーのシングルで必ず結果を出して、その時また必ず2人で挑戦しよう。俺をパートナーに選んでくれてありがとう。また頑張ろう」
敗北の味は苦いが、この経験が若き才能をさらに飛躍させる糧となるのは間違いない。
絶対的な自信を深めた王者組と、再起を誓い合った挑戦者組。
全日本プロレスの明るい未来を確信させる、濃密なアジアタッグ戦線であった。
<写真提供:全日本プロレス>
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