【新日本】「反省している時間はない」ウルフアロンが『G1』サバイバルで魅せる金メダリストの揺るぎない信念!OSKARと前哨戦でバチバチの攻防を展開
新日本プロレスは7月25日 (土)、東京・EBARA WAVE アリーナおおた(大田区総合体育館)で真夏の最強戦士決定戦『G1 CLIMAX 36』第6戦を開催した。
第2試合では、翌26日の同所で行われるBブロック公式戦に向けた前哨戦として、NEVER無差別級王者のウルフアロン(2勝1敗)とOSKAR(2勝2敗)がタッグマッチで激突した。
松本達哉をパートナーに従えたウルフと、外道を引き連れたOSKAR。両雄の対峙は、単なる勝ち点争いを超えた、アスリートとしての「光と影」が交錯する熱を帯びていた。

先発で対峙したウルフとOSKARは、序盤から互いの身体能力をぶつけ合う力強い攻防を展開する。

ウルフがショルダータックルで巨体をなぎ倒せば、OSKARもハイアングルのボディスラムで応戦し、互角の削り合いを見せた。

勝負の行方はパートナーに委ねられ、血気盛んな松本がドロップキックなどでOSKARに食らいつく。
しかし、圧倒的な体格差とパワーを誇るOSKARは、ショルダースルーで松本を豪快に投げ飛ばすと、そのまま必殺のナイトメアホールドに捕獲して一切の慈悲なくギブアップを奪取。

前哨戦はOSKAR組に軍配が上がった。

試合直後、リングに飛び込んだウルフに対し、OSKARは容赦のないビッグブーツから喉元を掴みかかる。

だが、ウルフも伝家の宝刀である鮮やかな一本背負いで巨体を投げ飛ばし、バチバチの視殺戦で翌日の本番へ向けた闘志をぶつけ合った。

バックステージに姿を現したOSKARの口からは、柔道で世界の頂点に立ったウルフに対する、複雑で切実な感情が吐露された。
「若い頃、陸上競技をやっていた俺の夢はただひとつ、オリンピックに出場することだった。十種競技でオリンピックに出場し、金メダルを獲りたかった」
しかし、所属クラブの解散という不運に見舞われ、その夢はスタートラインに立つことすら叶わずに潰えたという。
だからこそ、プロレスの道でどん底から這い上がってきたOSKARにとって、金メダリストという栄光を引っ提げてプロレス界に降り立ったウルフの存在は、自身の「叶わなかった夢」を直視させられる残酷な鏡なのである。
「ウルフアロン、お前を憎んでいるわけじゃない。ただお前が成し遂げたこと全てを憎らしく思ってしまう。なぜなら、それは俺が成し遂げられなかったことだからだ」
消えることのない過去の悪夢を払拭するためには、目の前に立つ金メダリストを自身の力でねじ伏せるしかない。
「明日、俺は自分自身の悪夢を乗り越え、お前を倒す。もしそれができなければ、俺は自分の2つの夢、そのどちらにも敗れたことになるからだ。お前を絞め落としてやる」

一方、OSKARから重い情念を突きつけられたウルフは、あくまで冷静沈着に目前の闘いを見据えていた。
7月22日の長岡大会でゲイブ・キッドに喫した初黒星についても、今は引きずるべき時ではないと断言する。
「このシリーズ中は、反省している時間はないよ。一戦一戦に集中しないと結果を出すことはできないと思っているから。反省だったり改善点だったりを最終的に考えるのは、このシリーズ全て終わって、闘い抜いたあとだ」
G1という過酷なサバイバルを生き抜くためのメンタリティは、すでに世界の頂点を極めた男ならではの揺るぎなさだ。
OSKARとの体格差についても、恐れる様子は微塵もない。
「リーチの長い選手だし、身長も高い選手だし、一発一発の重みってものがあるけど、あのタイプの選手とは俺もこれまで何回も闘ってきているから。強い点、弱い点、しっかりと理解したうえで必ず勝ちます」
オリンピックの夢に破れ、プロレスにすべてを懸けるOSKARの情念か。
それとも、栄光の頂点を知り、新たな舞台でも頂を目指すウルフアロンの信念か。
相反する道を歩んできた両者の公式戦は、理屈を超えた魂のぶつかり合いとなる。
<写真提供:新日本プロレス>
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