【マリーゴールド】「オバはん&オッサンたちの希望の星になる」山中絵里奈が魂の入団宣言!奪還したベルトと共に掲げた中年世代の希望の星への誓い
若き才能が次々とリングを去る昨今の女子プロレス界において、泥臭く生き残りを宣言したベテランの言葉が観衆の胸を打った。
7月30日、東京・後楽園ホールで開催された「マリーゴールド」の興行。
セミファイナルである第5試合の熱闘の直後、フリーランスとして参戦していた山中絵里奈が、同団体への正式入団という重大な決断を下した。

ヨガインストラクターとしての顔を持ち、2019年8月9日にベストボディ・ジャパンプロレスリングでデビューを飾った遅咲きの苦労人は、今年2月にフリーとなって以降、マリーゴールドを主戦場として戦い抜いてきた。
その山中が、ついに安住の地を見つけたのである。
事の発端は、因縁渦巻く8人タッグマッチであった。

3Dトリオス王座を保持する「ラ・ビアン・ローズ」の桜井麻衣、翔月なつみ、山中絵里奈の3人に越野SYOKO.を加えたカルテットが、極悪軍団「ダークネス・レボリューション(DR)」の野崎渚、松井珠紗、CHIAKI、瀬戸レア組と激突した。

DRによって不当に3本のベルトを奪われていた王者組の怒りは、試合開始前から頂点に達していた。

ゴングを待たずに奇襲を仕掛け、戦場は瞬く間に場外へと拡大する。

無法地帯と化したリング内外で一進一退の攻防が繰り広げられたが、最後は山中が松井珠紗を捕獲し、必殺のMDMA改(リバースDDT)を完璧に決めて13分26秒で3カウントを奪い取った。

実力で外敵をねじ伏せ、無事ベルトを取り戻した王者組。

マイクを握った「貴婦人」こと桜井麻衣は、いつものように観客を見渡し、高らかに声を張り上げた。
「後楽園ホール大会にお越しの庶民の皆様、ごきげんよう! 盗まれてた私たちのベルト、取り返したぞ!」
DRの暴挙により丸腰での入場を余儀なくされていた鬱憤を晴らすかのように、桜井は奪還したベルトを愛おしそうに見つめながら喜びを爆発させた。
「2カ月ぶりにこのベルトを巻いてやっと入場できる。メッチャ嬉しい。でも、私たちラ・ビアン・ローズまだまだこのベルトで成し遂げてないこと沢山あるので、8・9大田区で必ず防衛してまたここに戻ってきます!」
8月9日の大田区総合体育館大会でのV3戦へ向けた力強い防衛宣言。
会場が歓声に包まれる中、桜井はニヤリと笑みを浮かべ、隣に立つ山中へと視線を送った。
「あと、今日はもう1つ嬉しいニュースがございます。絵里奈さんの口からお願いします」

マイクを受け取った山中は、まずは共に戦い抜いた仲間への感謝を口にした。
「まずはベルトありがとうございます。4人で勝ち取った勝利です。さて、私からの発表。皆んな全く想像つかないと思うけど。私、山中絵里奈はマリーゴールドに入団します! ありがとう!」
電撃的な所属発表に、後楽園ホールは驚きと祝福の大歓声に包まれた。

熱狂の中、ロッシー小川代表がリングに歩み寄り、マリーゴールドの公式ジャージを直接手渡す。
翔月なつみが観客を煽り、凄まじい「絵里奈」コールが巻き起こる中、山中は贈られたばかりのジャージに袖を通した。

「アツアツやで。皆全く想像つかへんかったやろ? サプライズ! どこがサプライズやちゃうでホンマに」
照れ隠しのように軽妙な関西弁で観客を笑わせた山中だったが、すぐに表情を引き締め、マイクを握る手に力を込めた。
眼窩底骨折という大怪我による欠場期間が、プロレスラーとしての覚悟をより強固なものにしたのだという。
「欠場を経まして、ラ・ビアン・ローズにも、そしてマリーゴールドのリングにもまた戻って来たいとそういう気持ちが強く湧き上がってきて、今回の決断となりました。ありがとうございます」
そして、山中の口から紡がれたのは、1986年生まれのベテランだからこそ言える、魂の叫びであった。
「オバはんオバはんって言われてね。私より若い選手たちの引退発表が最近相次いでおりますけども、私はこの鉄柱にしがみついてでもまだまだここにいるつもりですし。引退する時はマリーゴールドの選手としてリングを降りたいと思っています」
次世代の台頭や若手選手の早期引退という現実を前にしても、リングに上がる情熱は決して衰えることはない。
骨を埋める覚悟を決めた山中の言葉には、不器用ながらも泥臭く戦い続けるプロレスラーの生き様が凝縮されていた。
「オバはん&オッサンたちの希望の星になるからこれからもよろしくお願いします! さて、また次ね。熱い熱いメインが残っております。最後まで楽しんでいってください。ということで、トレビアン! バラ色の人生!」

明るく前向きな締めくくりでファンを鼓舞し、メインイベントへと熱狂のバトンを繋いだ山中絵里奈。
8月1日付で正式にマリーゴールドの所属となる。
奪還した3Dトリオス王座のベルトと、新たに手にした所属選手としての誇り。
同年代のファンに勇気を与える「希望の星」の戦いは、ここからさらに激しさを増していく。
<写真提供:マリーゴールド>
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